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【TVアニメ2nd Season毎週日曜午後5時放送中!】『シャングリラ・フロンティア』日本初の格闘プロゲーマー梅原大吾さん特別インタビューを大公開!!

TVアニメ『シャングリラ・フロンティア』2nd Season毎週日曜午後5時放送中! 今回は、TVアニメ大人気を記念して、日本初の格闘プロゲーマー梅原大吾さん特別インタビューを大公開しちゃいます!

 

●『シャンフロ』TVアニメ大人気御礼! 超特別企画!!
日本初の格闘プロゲーマー
梅原大吾さん特別インタビュー!!

『ストリートファイター』シリーズなど、格闘ゲームの国内外の大会を制覇してきた梅原大吾さん。TVアニメ『シャンフロ』が格闘ゲーム『GH:C』編に突入する事を記念して、格闘ゲーム界の「生ける伝説」である梅原さんにインタビューを実施! 『シャンフロ』の魅力や格闘ゲームの面白さについて熱く語ってもらいました!

 

Profile:梅原大吾
1981年生まれ。青森県出身。国内ではウメハラ、海外では”The Beast”のニックネームで親しまれる日本初のプロゲーマー。弱冠15歳で日本を制し、17歳で世界チャンピオンのタイトルを獲得。以来、格闘ゲーム界のカリスマとして世界の最前線で戦い続ける。プロゲーマーの職業を確立して、社会的な認知を広めたパイオニア的存在。

 

■プロゲーマー・梅原さんが語る
『シャンフロ』の魅力とは?

――『シャングリラ・フロンティア』(以下、『シャンフロ』)はゲームを舞台にした作品です。プロゲーマーである梅原さんは、どんなところに面白さを感じましたか?

 

梅原大吾:ゲームならではの爽快感や不満、そして理不尽のどれも味わえたのがリアルで良かったです! プレイするゲームによってプレイヤーのスキンが変わる点も楽しくて、普通の漫画ならキャラクターの見た目が変わると誰が誰だか分からなくなりがちですが、『シャンフロ』はそんな事がなかったです。キャラクターらしさがそれぞれのセリフに表れていて、見分けがつきやすいのがその理由なんだと思いました。もう一つ、『シャンフロ』を読んで個人的に嬉しかった事があって、それは「懐かしさ」を感じられた事です。

 

――どんなところが懐かしかったのでしょうか?


梅原大吾:『シャンフロ』はゲームが進化した未来の話ですが、そんな世界でも、「ゲームは情報戦だ」と描かれていた事です。現代のゲームは、インターネット上の攻略サイトなどで欲しい情報をすぐ調べられます。でもかつて、ゲームセンターが主戦場だった時代では、攻略に関わる重要な情報は他のゲーマーに伝わらないように秘密にされていました。例えば、ある駅の東口と西口のゲーセン同士で対立があると、「反対口のゲーセンの奴らにこの情報を教えるな!」という話が繰り広げられていたんです。


――そんな時代があったんですか!?


梅原大吾:そうなんです。もっと時間を遡って、ゲーセンでハイスコアを競い合う事が盛んだった時代は、「このパターンでこうスコアを稼ぐ」「この場面はこうやって避ける」といった情報が大事でした。だから、「ある県にとんでもないスコアを出した奴がいる!」と知れ渡ると、その県のゲーセンに皆で遠征をしていたんです。ハイスコアを出した側のゲーセンでは、情報を盗まれて別の地域でハイスコアを更新されないように、見慣れない人が鋭い目つきで観戦していたらプレイを中断したらしいですよ。


――昔からゲーマー同士が厳しくしのぎを削り合っていたんですね…。


梅原大吾:プレイ中はずっと自分の筐体をパーテーションで仕切って、操作する手元を隠していた名物スコアラーも居たくらいです(笑)。オンラインで情報が共有される現代の方が競技としてはフェアで、ゲーマー全体のスキルも上がりやすいですが、個人的には遊びや冒険という観点では昔の方が面白かったと思います。そうしたゲームの古き良き部分が、『シャンフロ』で再現されていたのが凄く嬉しかったです。

 

■好きなキャラはサイガ-0
理由は「不純」だから!?

――『シャンフロ』にも個性的なゲーマーが多数出ていますが、「このキャラクターが好き!」と感じたキャラクターはいましたか?


梅原大吾:サイガ-0ですね。他のキャラクターと違って、彼女だけゲームをする理由がちょっと不純ですよね(笑)。主人公のサンラクが好きだから『シャンフロ』をプレイしていますが、そこに人間らしさを感じて感情移入できました。そんな女の子が、ゲーム内で最大の火力を出せるというギャップがあるのも良かったです。

▲梅原さんの好きなキャラクターであるサイガ-0。『シャンフロ』内で「最大火力」の異名を持つトッププレイヤーだが、ゲームを始めたきっかけは主人公である陽務楽郎への恋心だった。

 

――『シャンフロ』に登場する他のキャラクターは、どのような印象でしたか?


梅原大吾:『シャンフロ』の登場人物は現代のゲーマーに近いと思います。ゲームに没頭する事に迷いがありません。でも昔は、ゲームは余興や息抜きであり、現実があってこそのゲームという扱いでした。実際にゲーセンでも、「あそこでプレイしている女の子が好き」なんて会話をしていましたし、ゲーマーは不純で当たり前でした。今後eスポーツの分野などゲームが更に発展すれば、『シャンフロ』のようにゲームを人生の中心に考える人が増えていくと思います。


――『シャンフロ』の中で「この戦いが良かった!」と感じたバトルはありましたか?


梅原大吾:格ゲーは一人で戦う事が多いので、「墓守のウェザエモン」との戦いや二度目の「夜襲のリュカオーン」との戦いなど、大勢のプレイヤーが協力するバトルが好きでした。また、バトル漫画のラスボスはだいたい思惑がありますが、サンラクの倒すべき目標である「夜襲のリュカオーン」はゲーム内のAIで、そうした思惑がない点も印象的でした。作品内に重苦しさがなく、「ゲームをクリア出来たら嬉しい」という感覚で読めるからこそ、今の時代の若い読者がハマっているのではないかと思いました。

 

■プロの格ゲーマー梅原さんが
『GH:C』の激闘を熱弁!

――格ゲーのプロゲーマーである梅原さんに、『シャンフロ』内の格ゲーである『ギャラクシア・ヒーローズ:カオス(GH:C)』編の感想をお聞きしたいです! まず、ゲームとして『GH:C』はどう思われましたか?


梅原大吾:面白そうなゲームだったので、ぜひ現実に出て欲しいと思いました!『GH:C』を見て思い出したのが、昔流行した『スパイvsスパイ』という閉鎖空間でスパイ同士が戦い合うゲームです。あのゲームはセオリーがなく、爆弾を使ったり椅子を使ったりとハチャメチャに戦うのですが、その中で臨機応変に機転を利かしたプレイヤーが勝っていました。昔から『スパイvsスパイ』のような自由度が高い要素が格ゲーに含まれていたらいいなと思っていたんですが、『GH:C』はまさにそれを実現していて素晴らしかったです! と言っても、『GH:C』は自由度が高過ぎて勝てなさそうなので、自分は趣味としてプレイしたいです(笑)。


――ゲームの設定を褒めていただき、嬉しいです!『GH:C』編のバトルについてはどう感じられましたか?


梅原大吾:プロの格ゲー大会と1人用ゲームの違いは、リトライが出来ず、同じ大会をもう一度開催するのが不可能なところです。『GH:C』編も同様に、グローバル・ゲーム・コンペティションという大会を舞台に1回切りの対戦が描かれていたのが良かったです! 現実の格ゲー大会と似た状況だったので興奮しましたし、特にサンラクとシルヴィア・ゴールドバーグの一戦が好きでした。


――2人の対戦のどんなところが良かったでしょうか?


梅原大吾:サンラクがゲームを本気でやっていない事が見透かされて、シルヴィアに幻滅されるシーンがありますが、ゲーマーの世界では「あるある」とも言えます。『シャンフロ』のようにレベル上げがあるゲームとは違って、格ゲーは本来ならばキャラクターごとのパワーやスピードは同じです。それでも、プレイヤーによってキャラクターの強弱が生まれるのは操作が上手いか下手かによるもので、プロの世界ではちょっとしたバランスの乱れが操作に影響します。ちょっと気持ちが入らなかったり、集中力が切れていたりするのを対戦相手に感じると「今回の相手は大したことがないな」と思ってしまうので、サンラク達のやり取りはリアルに感じました。また、2人の対決の結末も良かったです。プレイヤーのメンタルの燃料切れが敗北に繫がりますが、これもプロの世界でよくあるんです。プロゲーマーにも長期戦に強い人も短期戦に強い人も居て、ただ負けるのではなく、本気で戦うゲーマーだからこそ辿り着いた結末だったので納得感がありました。

▲魚臣慧が試合に間に合うように、サンラクは時間稼ぎを重視した戦い方をする。その気持ちをシルヴィアに見透かされたサンラクは、本気でシルヴィアに勝ちに行く事を決意する。

 

――2人が使用するキャラクターはどうでしたか?


梅原大吾:サンラクの使用していたカースドプリズンが好きでした! 落ちている物体を吸収して強くなる設定が面白かったです。戦いの途中に「超必殺技」で軽量化するのも魅力的でした。『シャンフロ』のサンラクは素早く動いて攪乱するタイプでしたし、本来の姿を見せてシルヴィアと激しくぶつかり合ってくれたのでスッキリしました。

 

■日本初のプロゲーマーが語る
格闘ゲームの魅力とは?

――梅原さんは格闘ゲームのプロとして長く活躍してきましたが、格ゲーの魅力をどのように感じていますか?


梅原大吾:10歳の頃に初めて格ゲーと出会いましたが、当時世界で一番早く勝負が始まる遊びだったと思います。例えば将棋だと、場所を確保したりコマを並べたりする手間がかかりますし、野球だったら9人集めるところから始まります。格ゲーの場合、ゲームセンターに行って対戦相手が席に座っていたら、乱入して勝負を始められたんです。自分がせっかちな性格だったのもあり、そこが格ゲーの大きな魅力だと思っていました。時代の経過と共に、そこが格ゲーの良さではなくなりつつありますが、勝つも負けるも全て自己責任である点は変わらない魅力だと思います。


――全て自己責任だと思うと、格ゲーのプロゲーマーになるのは相当大変な事なんだと感じました。


梅原大吾:格ゲーはレベル上げが目に見えない世界です。カードゲームであれば、強いカードが手に入った瞬間にそのカードを使う事が出来ます。でも格ゲーの場合は、強い技を出すために地道な反復練習をしなければいけません。全て自分が努力しないと手に入らない点に辛さを感じる人もいますが、そこが格ゲーの面白さと表裏一体だと思います。


――梅原さんも厳しい反復練習をして自らを鍛えていったと思いますが、他に格ゲーのプロを続けていく中で大変な事はありますか?


梅原大吾:プレイするゲームのタイトルが変わる点です。『ストリートファイター』シリーズも、私が子供の頃は『ストリートファイター2』で現在は『ストリートファイター6』までバージョンアップしました。ゲームタイトルが変わると、従来のセオリーが通じなくなるので苦労しますね。また、ゲームがアップデートすると、キャラクターの強弱が変わる事があるので対応が難しいです。無敗のチャンピオンが、アップデート後に勝てなくなってしまう事もよくあります。


――最新作の『ストリートファイター6』は対応するのに苦労しましたか?


梅原大吾:初めて体験版をプレイした時に「自分に合っているな」と思いました。当初は使用キャラクターも少なく、過去のセオリーを活かして新しい環境に対応できました。その後、キャラクターが増えたので少し大変さを感じましたが、ゲーム自体は楽しんでプレイ出来ています。


――反対に、プロゲーマーを続けていて楽しさを感じるのはどんな事でしょうか?


梅原大吾:ゲームは好きでしたし、それで生活が出来るのは有り難いです。『シャンフロ』をやるだけで生きていけるなら、そんな良い事はありませんから(笑)。また、プロゲーマーは時間も場所も自由度があるのも良い点だと思います。昔から、朝早くの満員電車に乗るのが本当に辛かったので、その回数が減ったのも有り難いところです。

 

■梅原さんの記憶に残る
「伝説」の前年の敗北

――梅原さんと言えば、2004年のEVO(=Evolution Championship Series、格ゲーの世界最大級の大会)の決勝戦での「背水の逆転劇」が有名です。あと一撃を受けたら負ける状態から、対戦相手であるジャスティン・ウォン選手の連続攻撃を全てブロッキングして逆転した試合はもはや伝説となっていますが、梅原さんにとってもあの試合は思い出に残っていますか?


梅原大吾:確かに、その決勝戦をよくゲーム好きの皆さんの話題にしてもらえるのは嬉しいですね。ただ個人的に強く印象に残っているのは、実はその前年である2003年のEVOの決勝戦なんです。2004年と同じく『ストリートファイター3』で、その時はK.O選手と戦って負けました。試合に負ける時は緊張があったり集中力を欠いていたりと本調子が出せない場合が多いのですが、その試合は自分なりに良い動きが出来たと思っていて、悔しさもありながら清々しい気持ちで終えられたので印象に残っています。


――『シャンフロ』でも、プロゲーマーの魚臣慧がシルヴィア・ゴールドバーグに敗北して、それを機に成長していく姿が描かれます。梅原さんも、その試合の敗北を機に何か変わった事がありましたか?


梅原大吾:私自身がその試合で何か発見があったというわけではないのですが、強烈な負けをきっかけに一皮剝けるプレイヤーはたくさんいます。念願の初勝利から急に連勝するプレイヤーもいますし、勝ち負けが選手に及ぼす影響は大きいと思います。

 

▲プロゲーマーの魚臣慧はシルヴィアに屈辱的な敗北を喫した後、シルヴィアに勝利する事を目標に格ゲーの世界で戦い続ける。

 

――ちなみにプロゲーマーの梅原さんに聞いてみたかった事がありまして…。『シャンフロ』の主人公である陽務楽郎はエナジードリンクを飲んで集中力を高めているのですが、プロゲーマーの方々も実際にそうなんですか?


梅原大吾:これはめちゃくちゃよくある話です! 身体の大きさと飲む量にも寄りますが、エナドリを飲むと集中力が高まって、ゲームに入り込みやすくなります。ただ、格ゲーの場合はトーナメント戦が多くて待ち時間の問題があります。飲んだ直後の1試合目は集中力が持ちますが、時間が経って2~3試合目になると、ガス欠になってしまう事もあるんです。「この試合で終わってもいい!」と思う時は一気に何本も飲む事がありますし、私も一気に3本飲んだ時は目が凄かったですね(笑)。


――そうなんですね! やっぱり集中してゲームをしている時は、時間の感覚も少し違うのでしょうか?

 

梅原大吾:集中している時はゲーム画面がゆっくり感じますね。以前、プレイ中に「これ、ラグが発生していませんか?」と運営に聞いた事があります。でも実は逆なんですよね。遅延が発生しているのではなく、自分の頭が凄く回っていて、いつも以上に時間をゆっくり感じていました。

 

 

■『シャンフロ』があったら
「考察クラン」に入りたい!

――『シャンフロ』VRゲームが全盛期の時代を舞台にしています。梅原さんはVRゲームが今後どうなっていくと感じていますか?


梅原大吾:実はVRゲームをほとんどやった事がないんです。以前、開発中のVRゲーム機器を体験した事があるんですが、「これからはVRの時代か」と思ったのと同時に、「ゲームの世界でVRが主流になるとは限らないのではないか」とも感じました。それは、VRゲームは普通のゲームと違って体験やアトラクションに近い存在だと思ったからです。だからこそVRゲームは、ゲームにハマった事がない人が楽しむのに丁度良いものだと感じました。一方で、純粋なゲーマーは全ての画面が自分で見える状態でプレイする現状の環境を好むかもと思ったんです。その感覚は現在も変わっていないのでは、と思います。


──もし現実世界でVRゲームの『シャンフロ』が開発されたら、梅原さんならどうプレイしますか?


梅原大吾:普段は格ゲーで接近戦ばかりしているので、修行僧といった前衛職はもういいかなと(笑)。視聴者に「お前はどれだけ遊び方の幅が狭いんだよ」と突っ込まれそうで…。せっかく別のゲームをプレイするなら、アシスト系の職業に回ったり遠距離武器を使ったりしたいですね。それと、キョージュが率いる考察クラン「ライブラリ」に入ってみたいです。ゲームのクリアを進めるより、世界の謎の解明に時間を掛けるのは魅力的です。もし他のクランに情報を取られそうになったら、絶対に教えません。情報を取られるくらいなら、情報と共に自爆を選びます(笑)。

▲梅原さんが加入したいと言う考察クラン「ライブラリ」のキョージュ。『シャンフロ』をクリアする事以上に、『シャンフロ』の世界に潜む謎の解明に全力を尽くす。

 

――本日は貴重なお話、ありがとうございました!


梅原大吾:こちらこそありがとうございました!

 

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