TVアニメ『戦隊大失格』4月7日午後4時30分から放送開始! 監督・さとうけいいちさん×声優・小林裕介さん×原作者・春場ねぎ先生特別鼎談を大公開しちゃいます!!
●TVアニメ『戦隊大失格』
4月7日午後4時30分から放送開始!
TBS系全国28局ネットにて!
ディズニープラスで全話見放題 世界独占!
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©春場ねぎ・講談社/「戦隊大失格」製作委員会
●映画級クオリティ!
TVアニメ『戦隊大失格』のこだわりに迫る超豪華鼎談!
監督として、声優として、原作者として『戦隊大失格』を様々な角度で知る3人。TVアニメ1話・2話鑑賞後ホヤホヤの状況で、映画級のクオリティとも噂されるアニメへのこだわりと魅力を語っていただいた!
profile さとうけいいち
監督・演出家。本作『戦隊大失格』は約7年振りに手掛けるTVアニメ監督作品。主な参加作品は『TIGER & BUNNY』、『いぬやしき』、スーパー戦隊シリーズ(『百獣戦隊ガオレンジャー』、『忍風戦隊ハリケンジャー』、『爆竜戦隊アバレンジャー』)などがある。
profile 小林裕介
声優。主な出演作は『Dr.STONE』(石神千空役)、『Re:ゼロから始める異世界生活』(ナツキ・スバル役)、『アルスラーン戦記』(アルスラーン役)、『炎炎ノ消防隊』(アーサー・ボイル役)などがある。
■想像以上の音楽!
夢だったアクションシーン!
――(先行上映会にて)1話・2話をご覧になって、皆さんいかがでしたか。
春場ねぎ(以下、春場):1話も2話も最初は劇場で見たいと思い、敢えて今日まで見ていなかったのですが、すごかったです! 漫画との大きな違いといえば「アクション」と「音」ですが、まず音楽が想像以上に作品にマッチしていました。キャラが喋っていなくてもシーンの雰囲気が分かるんです。特に1話の、戦闘員Dがドラゴンキーパーの看板を見ながら奮起する場面。一言では言いづらいシーンの雰囲気を、音楽が説得力を持たしてくれているなと思いましたね。不気味でありつつも、テンポがいいといいますか。
▲アニメ・原作の一話ラストシーン。絶妙な雰囲気を表現した音楽に注目だ!
さとうけいいち(以下、さとう):ちょっとシニカルですよね。
小林裕介(以下、小林):僕も同じシーンが好きです! 壮大な音楽をかけて盛り上げてもいいところなのに、そうじゃないところが(笑)。そのシーンの原作にある「筆記試験どうかありませんように」っていうセリフが好きなんですけど、アニメだと無くなっていて「もったいないな」って思っていたんです。でも、アニメではちょっとコミカルな感じの音楽が、そのモノローグを見事に代弁してて…。「ああ、すげえ!」って本当に感動したんですよね!
さとう:セリフがなくても、景色だけを映してても、そこに流れる音楽がキャラクターの内面を奏でるように、というのはいつも意識しています。劇伴とはそういうものだと思っています。音楽だけじゃなく、今後の話ではアクションなども各担当の人たちがしっかりこだわって仕上げてくれています。
春場:僕は自分の描いた動きをアニメにしてもらうのが一つの夢だったんですが、Dとの戦いの時の朱鷲田の動きとか、絵コンテから伝わってくる迫力がすごかったです! 早く映像で見たいですね。
それに改めて、漫画家とアニメーターって全然違う仕事なんだなって思いました。今まで自分がやってきたスキルじゃ、あの動きを想定した画面作りはできないなって思いましたね。漫画って一番いいところだけを描けばいいんですけど、アニメは同じ絵が連続するじゃないですか。そこが、ごまかし利かないというか。すごい技術が使われて描かれてるんだなって思いました。
▲春場先生興奮の、さとう監督による絵コンテ! アクションもアニメの魅力の一つ。
■戦闘員Dは弱いのが良かった!?
――小林さんは戦闘員Dを演じる上で、どのようなことを意識されましたか。
小林:演じていて思ったんですが、Dって決して強くならないじゃないですか。新しい能力が身につくわけでもないですし、彼の活躍はすごい地味だなって(笑) D以外の候補生たちがすごいバチバチにやり合ってる中で、急にDのとんでもない見せ場が来たりする。「ここに全ての熱量を注ぎこまないともったいない!」みたいな気持ちで、その瞬間を楽しみに、アフレコに臨んでましたね。
さとう:よくある漫画の主人公のチートな感じとかは全くないですからね。アニメにする時、そこが難しいなと私も思いました。これをどうやって一つのアニメ作品にすればいいかっていうのは、すごく考えました。
春場:人間でもないですし、演じたり、演出する上でかなり苦労かけてますよね。でも戦闘員D役については、キャストオーディションの時から、僕は小林さんを推していて、イメージにピッタリでした! 色々な人がDを演じてくれたんですけど、みんな結構悪いキャラを全面に出していて…。それはそれでかっこいいし、強く映りそうだなと思ったんですけど、小林さんだけがめっちゃ弱そうだった(笑)
小林:(笑)
春場:かっこよく映りそうなのは悪い方向の演技なんですが、やっぱりDというキャラとしては弱い方が成長につながるだろうなと思って、是非小林さんでとお願いしました。
小林:ありがとうございます。確かオーディション用のセリフが原作1話の「たまにはあってもよくないか、怪人が勝つ展開」のところとかで、イキってる感じのシーンが多めだったんです。原作を読んでいると「別にその後、倒されるしなー」と思って(笑) だからむしろ、やらせ感があった方がいいのかなっていうのは、確かに考えました。それが良かったのかな。
▲威勢よく向かっていくも、レッドの前に撃沈。これが主人公・Dの原点!?
小林:あと個人的に伺いたかったんですが、春場先生がDに求めてるものってなんですか?
春場:そうですね…一番は自分を貫き通すことですかね。自分の中の確固たる自分を見つけるというか。D自身も迷いながら進んでるように描いていて、外側はすごい自信満々なんですけど、中は結構不安を抱えています。そんなキャラなんですけど、それが真に自分自身で納得できる自分を見つけられるまでの話だと思っています。
小林:なるほど。僕個人としては、やっぱりヒーロー側に染まりたくはないので、なんとか壁を悪寄りに作ることを意識しているのですが、今後人間側に寄っていってもいいのかどうか…。ダスターとして「情」という概念は取り入れていいんでしょうか?
春場:本来「情」は持っていないんですけど、地上に降りてるDだけが「情」は芽生えていいと思っています。その上でどんな自分でありたいか、結論を出してほしいなと思います。
さとう: Dの脳裏に小熊君がパパパってフラッシュバックするシーンとか、そういった伏線はいくつかありますもんね。
▲怪人と大戦隊。どちらに付くのか問われたDは共に戦った候補生・小熊を咄嗟に思い出す。
■OPから予告まで全てがエンタメ! さとう監督の作り出す世界観
――春場先生はさとうさんが監督を務められると聞いた時、どう思われました。
春場:もう間違いないなと思いましたね。僕より戦隊シリーズについて詳しい人にやってもらった方が断然いいなと思っていたので。説得力が増すと思いますし、やっぱりさとう監督のあの世界観っていうんですかね。『戦隊大失格』の、シリアスの中で変なことをやってる感じをちゃんと映像にしてもらえる監督だなと思いました。原作と違う部分が出てきても、そこは信頼してお任せしています。例えば、次回予告なんですけど、さとう監督が全てやってくださっているじゃないですか。一応事前に内容の確認はしたんですけど、台本を見ても何のことかよくわからない(笑)
さとう・小林:(笑)
春場:でも、さとう監督の『TIGER & BUNNY』を見ていた時、次回予告がめちゃくちゃ面白かった記憶があったので、全て信頼してお願いしましたね。
小林:毎回一番最後「全部アドリブ」って書いてあるんですよ。オチは自分でつけろよって(笑)
春場:そうなんですね(笑)さらに楽しみです!
さとう:次回予告もそうなんですが、作品の入り口を広げようと思ったんですよね。漫画が好き、アニメが好きっていう層以外にも楽しんでもらおうと思った時に、甘い味も辛い味も三十分の番組の中に入っていればいいんじゃないかと思って。なので、予告も遊んでるっていう風に捉える人もいるだろうけど、結構本気です。本編の中身が辛い話もあったりしますけど、予告で一度リセットして、「次も見たい」って思ってくれたらいいなと考えています。
▲撮影に苦労したという人形アニメの次回予告! 期待して、アニメは最後まで見て欲しい!
――予告以外でも色々意識されていると思いますが。
さとう:「『戦隊大失格』ってどういうアニメですか?」って聞かれた時に、「あの面白いやつでしょ!」って一言で言ってもらえるものを作ろうと思っています。予告に人形アニメが入ってたりとか、オープニングの映像のテイストとか、エンディングのダンスいいよね! とか。ダンスも今回は実写のPVを撮るスタッフさんたちと一緒に作るという試みをしています。「戦隊」ってタイトルについてるから、戦隊モノのパロディーなのかなと思われる方もいるかもしれませんが、そうではなくて、これはあくまで『戦隊大失格』っていう作品だよ、というのを意識して、ちょっと本気で遊ばせてもらってます。どこのシーンを切り取っても「『戦隊大失格』やってるね」って分かってもらえるようにしたいと思って、やってますよ。
――最後にマガジンの読者に一言お願いします!
さとう:マガジンの読者さんは、私なんかよりも『戦隊大失格』にお付き合いくださってる時間が長いと思います。原作の漫画を読んでイメージされていた音とか色とかが、アニメを見て「ああ、こうだったのか」と確かめたり、発見することもあると思いますので、これまで以上に『戦隊大失格』を楽しんで、応援してほしいなって思いです。
小林:いよいよ『戦隊大失格』のアニメが始まりますが、僕はやっぱりアクションのすごさに、見入ってしまいました。なので、誰が見ても楽しめる作品だと思います! あと、どうしても都合上、漫画のセリフがカットされている部分もあるんですけど、それをちゃんとアニメーションとして補えてるっていうのが、アニメの魅力であり、強みだと思っています。漫画と読み比べてみると、「あ、漫画ではこういう行間があったんだ」とか「でも、アニメでもここちゃんと表現できてるな」っていう発見もあったりするので、漫画とアニメ、どちらも楽しめる作品になっていると思いますね。
さとう:優等生ですね。
小林:ありがとうございます(笑) でもそれって言うのは簡単ですけど、実現するにはしっかりとした緻密な計算がないとできないものだと思うので、本当にアニメを楽しみにしてほしいなと思います!
春場:漫画はどうしても自分一人から出てくることしかないので、作品をどんなに描いても、自分の域は超えません。それを今回、さとう監督や色んな人の力を借りて、この作品の世界観を自分以上に広げてくださったなと思っています。それを見て、自分が感じ取ったことを、これからさらに原作でも取り入れていくつもりですし、原作を読んでいる皆さんもアニメを見て『戦隊大失格』の認識をさらに広げてくださると嬉しいなと思っています!
――皆さんお忙しい所、ありがとうございました!
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