「週刊少年マガジン」を読んでいて、気になるひと言を見つけました。
単行本が全篇、書き下ろし?
どういうこと?
早速、編集担当に聞いてみました。
「大丈夫だろう」と1年前から進行開始
しかし予定どおりに進まない…
——どういった経緯で、「全編描き下ろし」という異色の単行本が誕生したんですか?
担当編集:
今からちょうど1年ほど前のことでしょうか。
営業の方と話していた際、TVアニメの放送中に原作でも何か盛り上がる企画をやりたい! そしてなるべく多くの単行本を刊行したい! という話になり「全編描き下ろし」の単行本を作成するという企画が生まれました。
そこで作者の五十嵐先生に相談したところ、ちょうど番外編としてやりたいお話がある……ということで、本企画の実行が決まった次第です。
当時は、「ひと月かふた月に一本、描き下ろし話を作るだけ」といった見通しで、結構楽観的にスタートした気がします。
——本当に単行本一冊描き下ろしなんですね! 週刊連載とは別に描き下ろしを進めていくのは大変じゃなかったですか? どのようなペースで描き下ろし原稿を進めていったんですか?
担当編集:
週刊連載のほかに「ひと月かふた月に一本、描き下ろし話を作るだけ」。
それなら絶対大丈夫なはず……そう思ってスタートした企画だったのですが、実際着手していただいたところ、全然予定通りに進みませんでした。
アニメの進行が始まると、カラーや特典などの描き下ろし、アニメ周りの資料確認などのお仕事が激増し、五十嵐先生はそちらで手いっぱいの状況が続き……
結局、TVアニメが始まってからの1カ月ほどで30P以上の原稿を根性で描き上げて頂くことになってしまいました。
やり切った五十嵐先生には頭が下がる思いです。
——単行本制作の際、進行周り以外での苦労はありましたか?
担当編集:
はい、多々ありました。内容的にも「番外編でありつつ、本編の続きとしても読めるもの」を考えていたため、数カ月先の本編の展開を考えつつ進める必要があったのは大変でした。
更に、アニメから入った人でも読みやすいように、アニメで登場したキャラクターだけでお話を作る努力もされています。
9巻は五十嵐先生の努力と工夫の結晶なのです。
漫画ファン、アニメファン、そして琴姉ファン納得の一冊に仕上げました!
——9巻の推しどころを教えてくれませんか?
担当編集:
まず、内容です!!!
タイトルをつけるなら、ズバリ”琴姉の恋”篇!!
七々子たちとの一泊二日のキャンプのなかで、琴姉のある”想い”が明らかになっていく、ドキドキ満載の大長篇になっております。ここでしか読めない、特別な物語をお楽しみください。
そして9巻は「TVアニメ本編映像付き特装版」も同時発売!
五十嵐先生描き下ろしのイラストカードや、手書きコメント付きのミニ複製原画、TVアニメ「川柳少女」キャスト登壇スペシャルイベントチケット優先申し込み券など、特典満載の一冊です。