「週刊少年マガジン」は今年で60周年! 60年の間に、たくさんの作品が「漫画」の枠を超えて、アニメやドラマ、映画にもなりました。
過去の「週刊少年マガジン」を振り返る連載、第3回目となる今回は、2000年のマガジンです!
新しい時代の到来を象徴した一冊!
2000年17号の表紙は、モーニング娘。の安倍なつみさんでした。
当時はまだAKB登場前、アイドルグループと言えばモーニング娘。が人気を独占していました。安倍なつみさんはグループで一番人気で、雑誌でもテレビでもよく見かけました。
ちなみにこの号が出たときは、3rdアルバムが発売した直後。1999年に大ヒットした「LOVEマシーン」が入っており、現在でもベスト盤を除く全アルバムで一番売れたアルバムです。(出典:モーニング娘。’19のアルバム売上ランキング | ORICON NEWS)
そして、後に矢口真里さんとミニモニ。で活躍する加護亜依さんと辻希美さんが加入する直前でもありました。
2000年17号の「週刊少年マガジン」に掲載されていたのは…?
目次を見てみましょう。
格闘やギャグ、ファンタジー漫画のほか、麻雀漫画や歴史漫画、料理漫画などバラエティに富んでいます。
巻頭カラーは『BOYS BE…』の新章L CO-OP、42P!
左ページの広告は懐かしいですね。
当時は『GTO』のジッポーライターや『あしたのジョー』フィギュアなど、漫画グッズの通信販売広告がよく載っていました。
時代が変わって現在は、通販広告をあまり見かけなくなりました。
注文も電話やFAXから、Amazonや「週マガネットショップ」などのWebサイトからクリックしていくだけに変わっています。
新章がはじまった大人気連載のイタバシマサヒロ先生原作、玉越博幸先生作画の『BOYS BE…』はマガジンを語る上では外せない純愛漫画。
この新章では、新しい試みも。
男子中高生の“主人公”が恋に奔走する一話完結型から、同好会「恋愛生活協同組合(Love CO-OP)」を中心に、メンバーそれぞれがラブストーリーを展開。メンバーの間でもストーリーが繋がっていき、新たなファンも獲得しました。
雑誌も漫画も「新しい試み」にチャレンジ
「ざわ……」
「ヤングマガジン」であの『カイジ』シリーズを描いていた福本伸行先生は、「少年マガジン」で脱走漫画を執筆。
当時は20歳以下の犯罪に注目が集まっていた時期。
更正施設に入れられた主人公が知恵と力を使って脱走を試みる展開は、当時の世相を反映しています。福本先生は二作目の少年漫画。『カイジ』などとは違ったジャンルにチャレンジしたタイトルでした。
「マガジンSPECIAL」のグラビアは深田恭子さん。
リニューアル記念として当時から大人気だった深田さんは、現在でもCMやドラマなどで大活躍。
3年前にも漫画雑誌で巻頭グラビアに登場するなど、20年近くリニューアルとは無縁なトップグラビアアイドル、女優です。
関西限定増刊号「ヤングマガジンKANSAI」情報も掲載。
略して「ヤマカン」と呼ばせるところが関西らしいですね。同増刊号は2000年に二号だけ発刊。関西情報を網羅した情報誌としての一面も持っていました。そして、表紙には「ヤングマガジン」のMissキャンパスでグランプリに輝いた釈由美子さん
第64回新人漫画賞の募集。
ちなみに『あひるの空』を描く日向武史先生は、第61回で入選。『ダイヤのA』寺嶋裕二先生は61、62回で受賞。第63回では『エリアの騎士』の月山可也先生、65回では『スクールランブル』の小林尽先生が受賞されています。
現在は第102回を選考中!
6月に発表があるので楽しみにしてください!
2000年のマガジンは、「新しいこと」に挑戦していた時代。漫画のジャンル、先生たちだけではなく、「マガジン」も安倍なつみさんが所属していたモーニング娘。も1900年代の次の時代に期待を持っていることが感じ取れました。
全部で483ページ、定価は230円。
最新のマガジン(2019年26号)は489ページ、300円です!
次回は、いつもマガジン誌を盛り上げてくれている乃木坂46さんから、46年前の「週刊少年マガジン」です!