長瀞さん……。
長瀞さんッ!
長瀞さん!?
長瀞……さん……。
長瀞さぁぁぁぁぁん!!!!!!
正直、愛があふれて止まりません……。涙で前が見えません……。
7年前のあの日から、僕たちの心を虜にしてきた──
『イジらないで、長瀞さん』が……ついに完結を迎えます……!(泣)
Sっ気たっぷりないたずらガールの長瀞さんが、美術部の冴えないセンパイをイジって、イジって、イジりまくる、ちょっと歪なラブコメディ。
そんな本作にどれほどキュンキュンさせられてきたことでしょう。振り返ると胸が締め付けられるようですが──
最後はくねくねしながら笑って送り出したい……!!
というわけで、今回は完結を記念して──
長瀞さんとセンパイの、出会いから現在までの軌跡を振り返ってみたいと思います!
●出会いはここから――初対面の長瀞さんに泣かされちゃうセンパイ!?
センパイと長瀞さんの出会いは、放課後の図書室。いつもは静かなその場所で──
たむろする陽キャグループのギャル4人……!
しかもこのギャルたちは、センパイが描いた自作漫画を見つけて、笑いものにしてきたのです!
やっぱりギャルはこわい……!
さんざん笑いものにされるセンパイですが、なんとか平常心を保ちつつ彼女たちが飽きるまで耐え続けました……。
しかし、そこでセンパイの漫画に興味を抱いた女の子が一人──。
そう、彼女こそが長瀞さん……!
これってもしかして「オタクに優しいギャル」ってやつ!? と、思ったのもつかの間──
始まってしまう……! 地獄の自作漫画朗読劇が……!
これはあまりにも恥ずかしい!!! さらに、出会って5秒で辱めを受けたセンパイに、長瀞さんは壁ドンでさらなる追い打ちをかけ──
初めての「キモいっスね」!!!
そして──
さらなる言葉攻めで──
わぁ……センパイ、泣いちゃった……!!!!
薄暗い放課後の図書室で、初めて会った後輩女子に泣かされてしまったセンパイ。この出会いから、2人の長い長い物語は幕を開けたのです!
●イジりイジられの関係性が開花! 美術部の部室に長瀞さんがあらわれた!
図書室の一件があってから、長瀞さんはなぜかたびたび、センパイがいる美術部の部室を訪れるようになります。
なにをするために? それはもちろん──
センパイを──
めちゃくちゃにイジり倒すため!
長瀞さんが最初にしかけた“イジり”は、絵のモデルになること! 女の子とまともに話したことはおろか、正面から見たことすらないセンパイは、長瀞さんを直視することができず──
ふとももをボカシて描いてしまうのです!
それを長瀞さんが見逃すはずもなく! やっぱり始まってしまう──
センパイイジり!
そして──
やっぱり泣いちゃうセンパイと──
目覚め始める、長瀞さんのイケない嗜虐心……!(ゾクゾクッ
それからというもの、長瀞さんは毎日のようにセンパイのもとにやってきて──
センパイをイジって──
イジって──
たくさん──
いろんな方法で──
イジり倒します!!!!
でも、そんな2人の姿がかわいくて尊いんですよね……(泣)
こうして2人は、イジり、イジられるという、ちょっと歪で特別な関係を育んでいくのです。
●センパイ、勇気を出す……! 文化祭の長瀞展!
2人の関係に大きな変化が生まれたのは、文化祭のとき。
美大受験に向けて部活動をセーブ中だった美術部部長が、久々にセンパイの様子を見に来たのですが……。
部室が長瀞さんとギャル仲間の“遊び場”となっていることに激怒! そりゃそうだ!
生徒会からの注意もあり、文化祭でセンパイ個人の展示と、部長率いる美術部の展示で人気投票を行い、センパイが負けた場合は部長権限で美術部を廃部にする、と宣言したのです!
自分ひとりで勝てるわけがないと諦めそうになるセンパイですが、この宣言に対して長瀞さんは──
センパイがひとりで頑張っていたことをアピールしてくれたのです……!
じつはセンパイ、長瀞さんが初めてモデルになってくれたあの日から──
長瀞さんの日常の姿を、たびたびスケッチするようしていました。
そして長瀞さんも、ただ一方的にセンパイをイジって遊んでいるわけではなく──
こっそり見ていたんです。センパイの頑張る姿を……(泣)
最初はただの“イジり”だったかもしれない絵のモデルも、長瀞さんにとってはセンパイの“愛”を感じられる大切な時間になっていたわけです。だからこそ──
文化祭で絵のモデルを頼まれた長瀞さんは──
ゆでダコさんになっちゃうんですねぇ!
この表情、あまりにもかわいい〜~~~!!!!
そして、文化祭の展示が終わったあとは──
センパイの感謝に──
笑顔満開の「キモイっスよ♡」で締めくくり!
2人の心の距離が、ググ~ッと縮まった瞬間でした。
●胸キュンからの、キ、キス……!? 初めてのお家訪問!
文化祭のあとも、もちろん長瀞さんのセンパイイジりは続きます。しかし、いつの間にか──
彼女たちの関係は──
ただの「イジり、イジられ」ではなくなっていたのです……!(尊)
そんなとき、長瀞さんが2日間「も」部室にやってこない異常事態が発生!
長瀞さんの友だちによると、長瀞さんは風邪をひいてしまったみたい……。
そこでプリントを届けてくれと頼まれたセンパイは、なんと長瀞ハウスに訪問することに!? そしてそこには──
ネコちゃんパジャマの長瀞さん!?!??!
無防備な自宅スタイルをセンパイに見られたくない長瀞さんは、急いでお着替え!
色々と聞いてくる長瀞さんのお姉さんを巻くため、センパイを部屋に招いて態勢を立て直した長瀞さんは――
突然の「あーん」♡
体調不良であっても、イジることを忘れません……!(最高)
さすがに気まずくなったセンパイが部屋から立ち去ろうとしても──
一緒にゲームをやろうと、ガッチリ引き止めちゃうんです!
せっかくお見舞いにきてくれたセンパイにまだ帰ってほしくない長瀞さん、あまりにもイジらしすぎませんか!?
そして、ゲームに勝ったら「自分のヒミツをなんでも1個教える」と言います。それに対して、センパイは──
ゲームに勝ったら“名前”を教えて欲しい……ですって!
いや、まだ名前知らんのかい! というツッコミは置いておきましょう……!
これだけでもニヤニヤ必至の展開なのですが、このときに知った長瀞さんの名前が、最高のシチュエーションを生み出すことになります!
それは、風邪をひいたセンパイのお見舞いで、長瀞さんがセンパイの自宅に訪問したときのこと──。
真心を込めた長瀞さんの看病に──
センパイは、思わず「ありがとう はやせ」と一言――。
長瀞さんに……衝撃走る……!!!!
衝撃が走りすぎて──
「キスしちゃおっかなー」だと……!?!?
いいの!? やっちゃうの!??!?
からのお約束!(ズコー!)
キスには至りませんでしたが、こんな “てぇてぇ”の過剰摂取、警察がいたら取り締まられてしまいますよ!
そんなこんなで、2人の関係はいよいよ友達以上、恋人未満の絶対領域に足を踏み入れていくことになるのです!!!!!
●柔道のトラウマを乗り越えて……ついにチューの約束!?
どんどん進展していく2人の関係! しかしここで──
長瀞さんのトラウマに触れることになる、ひとつの壁が立ちふさがります。
じつは長瀞さんには、柔道で何度も輝かしい成績を収めた過去がありました。
ところが、「自分より弱い」と思っていた同級生の折原さんに敗北して以来、柔道から遠ざかっていたのです……。
そんなわけで、センパイから柔道の投げが綺麗だったと褒められても──
ちょっと困ったように笑うしかないのです……。複雑な想いが詰まったこの表情、胸が締め付けられます……。
しかし、なんの因果か、生徒全員参加の柔道大会で──
長瀞さんと折原さんの試合が決定してしまいます……!
とはいえ、軽いレクリエーションのような柔道大会。長瀞さんも大会が始まる前は、軽く流す程度に考えていたようです。
そんな長瀞さんの気持ちを変えたのは──
センパイのこの一言……!
この言葉に、長瀞さんはすぐさま反発します。しかし、運動が苦手なセンパイの頑張りを目の当たりにして──
その心に灯る、闘志の炎……!!
センパイの応援もあいまって──
長瀞さんのボルテージは急上昇!
折原さんと互角の勝負を繰り広げます!!
熱い! この展開は熱すぎます!!!!
惜しくも試合には敗れてしまいますが、いつか折原さんにリベンジすることを決意し──
おまけにご褒美の“チュー”をおねだりしちゃったり……!?
一緒にトラウマを乗り越えていったことで、センパイと長瀞さんの関係はまた少し変化していったのでした!
●修学旅行であふれる想い! 伸ばした手の先には……?
まだ恋人ではない……けれど、もう、イジり、イジられるだけの関係でもない……。
そんな微妙であいまいな距離感が、また少し前進するイベントがありました。そう──
2年生・3年生合同の──
歴史を感じる古都・京都で行われる──
ドッキドキの修学旅行!
修学旅行の2日目、センパイは長瀞さんと自由時間を過ごすことに。
ペンギン大好き長瀞さんとの水族館デートに──
センパイと一緒にレンタル着物にお着替えして──
清水寺で仲良くセルフィーをパシャリ!
そして──
京都一の縁結びスポット・地主神社へGO!
完璧な修学旅行デート……はっきり言って素敵すぎませんか!?
長瀞さんいわく、地主神社に鎮座する「恋占いの石」は、離れた場所にある2つの石を、目を瞑ったままタッチすることができたら──
その恋が成就するのだとか!!!
長瀞さんに促されるまま──
「恋占いの石」に向かって歩き出すセンパイ……!
暗がりのなかで歩を進めるうち、センパイの胸に募るのは──
長瀞ともっと一緒にいたい!
長瀞の絵を描きたい!!
長瀞が好きだ!!
という、長瀞さんへの熱い想い。
そこには、長瀞さんにイジられて涙目になっていた頃のセンパイはもういません!
美術室でひとり、黙々と絵を描いていたセンパイの灰色の世界を──
「長瀞さん」という少女が、色とりどりの世界に変えてくれたのですから!
こうして修学旅行から戻ってきたセンパイは、長瀞さんに──
手を伸ばして──
ついに──
「ぎゅ」──!!!
恥ずかしげに目をそらす長瀞さんにキュンキュンが止まりません!!!!!
2人の間で少しずつ育まれていった“愛情”が、確かな“かたち”として実を結んだ瞬間でした(涙)。
●大胆すぎ!? 長瀞さんがヌードモデルに挑戦!
徐々に重なり合っていく2人の想い。そこで育まれる愛情の中には、お互いを支え合うだけではない“厳しさ”もありました。
それは、修学旅行が終わったあとのこと──。
折原さんへのリベンジに燃える長瀞さん!
一方、センパイは──
美大受験に向けて予備校通いを始めたのです!
ただしここで大きな問題が。
なんとセンパイは、予備校の講評で下から2番目という厳しい評価しか得られなかったのです……。
夢に向かって頑張ろうとした直後に、現実を突きつけられて落ち込んでしまいます……。
でもみなさん! センパイはもうひとりじゃないんです!
彼のことを考えてくれるひとりの少女……長瀞さんがいるんです!
長瀞さんはセンパイの落ち込みを察して、すかさず部長に「相談に乗ってあげてほしい」と頭を下げます。
いい子すぎるんですよ、長瀞さんは……(泣)。
ところが、部長の出した解決策は──
まさかのヌードデッサン……!?!?!?
「裸体こそが芸術の基礎」という確固たる信念があっての指導ですが、長瀞さんの気持ちは複雑です……。
大好きなセンパイに他の女性の裸を見てほしくないし、描いてほしくもない……そこで長瀞さんが出した答えはというと──
私がやるしかないじゃない!!!!
長瀞さんの決死の覚悟……! センパイも男の端くれ、これを受け取らないわけにはいきません!
意を決した長瀞さんがモデル台にあがり──
タオルを外し、一糸まとわぬ姿をセンパイの前にさらします――。
そして、センパイは筆をとって、長瀞さんの姿を描き切ったのです――。
センパイのために文字通り一肌脱ぐ長瀞さんと、その気持ちを真っすぐ受け止めて成長するセンパイ。2人の関係性の深さを感じずにはいられません……!
●長瀞さんがスランプ……!? “裸”の2人が出した答えは!?
長瀞さんに支えられて、どん底から抜け出すことに成功したセンパイ! しかし──
苦しんでいるのはセンパイだけではなかった……!
折原さんに勝ちたいという想いに反し、伸び悩む柔道の実力。思い詰めた長瀞さんは、明らかなオーバーワーク状態に陥っていました。
けれど、長瀞さんもまた──
もう“ひとり”ではありません!
美術部と柔道部の合同合宿。長瀞さんのオーバーワークに気付いたセンパイは、息抜きのために温泉に入ろうと誘います。脱衣所前で2人は「また後で」と言い――
二手に分かれますが──
分かれ……てない……!?
これ、混浴だ……!?
なんとそこは入口だけ男女に別れた混浴温泉だったのです!
普通であれば「キャー! センパイのえっち!」となって、外に飛び出していくか、ビンタを食らわしたりするもの。しかし、我らが長瀞さんは──
センパイを挑発!
からの誘惑! さらに──
そのかわいいお胸を……!?!?!?
アウトーーーーーーッ!
それはライン超えですよ! 長瀞さん!
普段ならばさすがにここまではしないでしょうが、一体どうしてしまったのでしょう!?
じつはこのとき、長瀞さんは――
折原さんとの埋まらない実力差に、暴走するほど追い詰められていたのです……。
弱りきった長瀞さんはセンパイに慰めてほしかった! だからこそセンパイに甘えてちょっかいをかけていたんですね……!
ところがここでセンパイは、長瀞さんに優しい言葉をかけることはしませんでした。むしろ──
自分の目標を長瀞さんに伝えて──
長瀞さんを焚き付けたのです!
長瀞さんにちょっとイジられただけで泣いていたあのセンパイが……。
なんだか胸が熱くなってしまいますが、それに対する長瀞さんの答えもまた──
僕たちの胸を熱くさせてくれるんです……!
決してそのときだけの優しさに流されない、2人の“強さ”を感じますね!
●そこに君がいるから強くなれる! センパイの告白に長瀞さんは……!?
センパイは美大受験。長瀞さんは柔道。お互いの道を本格的に歩み始めた2人。
だけどそれは、お互いが別の方向へと進んでいくことではありません。
予備校で成果を出し始めたセンパイですが、あるとき、予備校で最も実力のある生徒の町田さんから、ある指摘を受けることになります。
「勝ちたいなら全てを捨てなさい」
……つまり、恋愛にかまけて受験をおろそかにしてんじゃねーぞ、と。(グサグサッ!)
昔のセンパイならばこの圧に屈していたことでしょう……。しかし、いまのセンパイは──
町田さんの圧を真正面から受け止め、反論します!
センパイが違和感を持ったのは「全てを捨てて勝つ」という考え方。だってセンパイと長瀞さんは──
2人の力でここまで歩んできたんですから……!
センパイがいなければ、長瀞さんは折原さんに負けたまま柔道をやめてしまったかもしれない。
長瀞さんがいなければ、センパイは美大受験をするという道を選ばなかったかもしれない。
お互いが出会い、想いを育んできたからこそ、センパイは自分の弱さに向き合えました。
そして──
長瀞さんも、過去と向き合うことができたんです! 折原さんに戦いを挑めるようになったんです!
大好きなセンパイがそこにいるからこそ──
“全力”を超えた“全力”が出せるんです!
センパイの声援があるからこそ──
長瀞さんは──
長瀞さんは──!!!!
……さて、長瀞さんの戦いの行方は、みなさんの目で見届けていただくとして。
彼女たちの激戦に終止符がうたれたあと──
センパイと長瀞さんは、新たな気持ちでまた出会い直します。そして──
長瀞さんからセンパイに向けられた、この問いかけ……。
センパイは決めていました。今日、長瀞さんに告白する、と。
ところが長瀞さんのまっすぐな瞳に射抜かれて、あと一歩が踏み出せません……。
しかし、その瞳の意味に気付いたセンパイは──
ついに意を決して──
言った~~~! センパイ〜〜〜!!!!!!(大号泣)
読者が7年間待ち望んだこの瞬間。もう言葉になりませんよ……!
これまで過ごしてきた2人の時間が、この瞬間にギュッと凝縮されているようで、思わず目頭が熱くなってしまいます!
さて……それで、センパイの告白に対する長瀞さんのお返事は……?
ここから先は、ぜひ本編で確認してください!!!
センパイと長瀞さんのちょっと歪な愛の物語はどのような結末を迎えるのでしょうか!?
愛らしくて小生意気で嫉妬深くてパワフルで、ときにちょっぴり暴走しちゃうドSガール・長瀞さんに最大級の感謝を込めて、最終回を読みたいと思います!
それでは最後に、長瀞さん、ありがとう~~~!!!
●『イジらないで、長瀞さん』
単行本第19巻、大好評発売中!
ぜひ周りの人にも教えてあげてください!