ファッションデザイナーを目指す少年、パリコレモデルを目指す少女、2人がそれぞれの夢に挑戦する物語『ランウェイで笑って』。
この作品は「夢を追うこと」の大切さを世の中に発信し続けている。
この度、本作品とのコラボ企画として「私と夢」をテーマにした、夢を追っている人や夢を叶えた人たちへのインタビュー記事の不定期連載が決定!
記念すべき第一弾はいま話題沸騰中のロックバンド「とけた電球」‼
とけた電球とは?
神奈川県出身。2012年5月、高校のマンドリンクラブで出会ったメンバーで結成。
心に響く歌詞とメロディ、即興的で中毒性の高いライブ演出が注目を浴びている。2018年11月29日リリースの1stEP「STAY REMEMBER」の収録曲「覚えてないや」が話題に。
2019年3月1日には3度目となるワンマンライブを過去最大規模となる渋谷TSUTAYA O-WESTで開催。着実にその知名度を広げている。
――今回のインタビューは「私と夢」がテーマなのですが、みなさんが「プロミュージシャン」という夢を目指したきっかけは何ですか?
髙城
元々、僕たちはコピーバンドとして、ただ好きなアーティストの曲をコピーするだけでオリジナル曲は作っていませんでした。
最初はみんなプロを目指そうとは考えてなかったと思います。
――なるほど。何か転換点があったのですか?
岩瀬
転換点は「閃光ライオット」というアマチュアバンドの全国大会に出場したことです。
そこでファイナリストに選ばれて音楽関係者から評価されて「もしかしたらいけるんじゃない?」と思ったのが始まりじゃないかな。
境
あのとき3000人を前に演奏したのはいまでも忘れられないね。
あそこで夢を見させてもらったのが、いまでも大きな原動力になっていると思います。
――横山さんは「とけた電球」に途中加入したとのことですが、いつ頃プロミュージシャンになることを志したのですか?
横山
俺も最初はひたすら好きなアーティストのコピーをしていて、それでバンドに誘われていつのまにかCD出して、それでまたライブに誘われて…というのを繰り返していました。
そうしていると、いつのまにか青春全てそこに費やしていて、音楽以外何も出来ない人間になっていたので「もう音楽をやるしかない」と決心しました。笑
――皆さんのこれからの夢を教えてください。
岩瀬
「これからもずっと音楽を続けられるんじゃないか」と毎日思い続けるのが夢です。
いまの状況が少しずつ大きくなって楽しい時間が永遠に続けばいいなあ。
境
まさしく代弁してくれたけど、「どこかでダメになるんじゃないか」って不安があるからこそ、僕も「音楽をずっと続けていけるようにしたい」って凄く思うな。
横山
俺はプレイヤーとしてもっと多くのお客さんの前で演奏して、評価されたいです。
自分は他のバンドのサポートもやらせてもらっていて、一度ミュージカルのバックバンドとして幕張メッセの大きな舞台で演奏したことがあります。無事演奏が終わってお客さんの拍手を受けたとき、「この拍手は俺じゃなくて、表に立っていたミュージカルに対して向けられたものだ」と悔しく思いました。
だからこそ次は自分のバンドでこの舞台に立って、この拍手を独占しようと決めました。
――みなさんはいままで夢に向かっていく過程で挫折して、音楽を辞めたいと思ったことはありますか?
岩瀬
うーん、挫折とまでは言えないかもしれませんが、「閃光ライオット」に出場して半年くらい本当にたくさんのお客さんに来てもらったにも関わらず、俺らの努力が足りなくてすぐにお客さんが来なくなってしまったのは凹みましたね。
あのときは、右も左もわからない状況で不安でした。
境
僕も挫折と言えるものはないかな。
昔、他でバンドをやろうとしてうまくいかなかったこともあるし、いま一緒にやれるメンバーがいて幸せです。
横山
俺はこのバンドに加入する前に、金銭的にかなりつらい時期があって挫折しかけました。
ひたすらライブの予定でスケジュールは埋まっているけどお金がない状況がしばらく続き、一番酷かったときは、カロリーメイト1パックを4日間に分けて食べていました。笑
髙城
それはヤバいな。
僕は「4人でいるとなんとかなるか」って根拠のない謎の自信があるから、今後も挫折してバンド辞めることはないかなぁ。
岩瀬
あ、でもそういえば髙城からバンド辞めたいって言われたことあった。
高校のとき同じ部活だったんだけど俺が全然行かなかったから、髙城から「ちゃんと部活やらないならバンド辞めたいです」ってメール来たわ。
髙城
本当にちゃんとしろよと思ってつい送っちゃった。笑
岩瀬
次の日ちゃんと謝りました。
――長年バンドを一緒にやっている上で気をつけていることはありますか?
髙城
メンバー同士会いすぎないのが意外と重要だと思います。
内に籠りすぎないようにするというか。もちろん仲良いんだけど。
岩瀬
たしかに遠征の移動中ずっと話して大盛り上がりしてたのに、現地着いたらバラバラに散って各々好きな飯屋に行ったのも「とけた電球」の関係性を象徴してる気がする。笑
髙城
やっぱりメンバーそれぞれに別の環境があって、別の人生があるわけだし。
それぞれ違う刺激を受けてまたここに戻って来ることが、バンドを活性化させると思う。
――『ランウェイで笑って』を読んだ感想をお聞かせください。
横山
このマンガのテーマは「ファッション」だと思うのですが、それ以上に「夢を追いかけること」がテーマに感じます。
才能がなかったり環境が悪かったり、言い訳できる要素がいくらでもあるのに、それでもがむしゃらに夢を追い続ける2人の姿を見て、自分ももっと頑張ろうって思った。
俺らの年代ってそろそろ夢を諦める人が多いと思うし、そんな人たちが「もう一回なんかやってみようかな」ってなれる本だから是非読んで欲しい。
髙城
夢を追うのって覚悟が要ると思う。
自分自身バンドの道を選んだからこそ犠牲にしたものがたくさんあったし。だからこそ、千雪の「わたしじゃいられないんだよ 諦めちゃったら」というセリフが忘れられない。圧倒的に才能がなくても、それでも夢を追うという、その覚悟に胸が熱くなりました。
――最後にいま夢を追いかけている人たちにメッセージをお願いします。
岩瀬
夢を追いかけていると、その遥か向こうにある目標までの距離に絶望して「もうそろそろ現実を見ようかな」って諦めたくなる時が来るかもしれません。
でも、夢と現実って地続きなんじゃないかと思います。いまの現実の自分から少しずつランクアップしていけば、割と簡単に夢に辿り着けることもあるかもしれません。
僕たちもまだまだ夢を見続けて頑張りたいと思います。
――ありがとうございました!
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