
皆さん! 2025年の夏は、どんな素敵な思い出ができましたか?
僕の夏は……『薫る花は凛と咲く』一色でした!!!!

本作は、主人公の男子高校生・紬凛太郎(つむぎ りんたろう)とヒロインの女子高校生・和栗薫子(わぐり かおるこ)が、お互いの立場の壁を乗り越えつつ、心を通わせてゆくピュアラブストーリー!

7月にTVアニメが始まってからというもの、僕は知人に「『薫る花』はいいぞ!」と伝えまくり、すっかり『薫る花』激推しおじさんです。
そしてマガポケベースでも、2回にわたって登場人物紹介記事を担当させていただきました!
▼第1回は千鳥高校・男子編
▼第2回で桔梗女子・女子編
あれ? でもメインとなる舞台の千鳥と桔梗女子を紹介したら、もう登場人物は紹介し尽くしたんじゃないの? というそこのアナタ!
いやいやいや!
本作を語る上で、どーーーしても紹介しなくてはならない人たちがいるんですよ!
それは――

凛太郎と薫子をとりまく“大人たち”!!!!
『薫る花』を何度も読んでいるうちに、僕は気づいてしまったのです……。

凛太郎や薫子が、夢に向かってまっすぐに努力できたり、人を思いやれたりするのは、きっと周囲の大人たちから良い影響を受けているからなのだと!!!(力説)
ゆえに! 『薫る花は凛と咲く』の大人たちを紹介しないわけにはいかないのです!
というわけで、人間関係にフォーカスして作品を紹介してきた本特集のラストは、凛太郎や薫子をとりまく大人たちを紹介したいと思いま~~~す!
●家族を理解し、そっと支える母――紬 杏子(つむぎ きょうこ)
まずは凛太郎のお母さん、紬 杏子さんから紹介しましょう!

杏子さんは、いつも家族を想い、あたたかく見守っている愛にあふれたお母さんです。

不器用な凛太郎のことを、いつもとても気に掛けています。
ですが、余計な口出しはしません!!


幼い頃の凛太郎は周囲になじめない孤独な少年でした。
一時は「もう全部諦めるよ」と言葉にするくらい思い詰めていたこともあったのです。
しかしある時、そんな凛太郎から「やってみたい」と言い出した事がありました。
それは――

中学から髪を金髪にして、ピアスをしたいという、なんとも意外なお願いでした!
中学生の身なりとしては派手ですし、世間一般的には、反対する親が多そうですが……
杏子さんはまったく反対しませんでした!
凛太郎がやりたいと思ったことを、応援したかったからです!
さらに、凛太郎の決断を見守るだけではなく……

杏子さんが凛太郎よりも先に、金髪ピアスにスタイルチェンジ!
でも、なんで???
と思う方もいるでしょうが、これには訳がありまして……

凛太郎がいろいろと考えて気負わなくて済むように、凛太郎よりも先に自分がイメチェンすることで、気持ちを楽にしてあげようとしたのです。

理由はなんであれ、凛太郎が自分のやりたいことを見つけ、それを家族に伝えてくれたことが、杏子さんにとっては何よりも嬉しかったのですね……(泣)

息子の凛太郎ならどう思うか――
そして、どう行動するかが分かっている……さすがお母さん!

余計な口出しこそしないけれど、ちゃーんと凛太郎のことを見ています!

時には、人生の先輩として「仕事とはなにか――」「いかに生きるか――」といったことも、子どもたちに話したりします。
その言葉は、凛太郎の心にしっかり刻まれていました!

そして、時には子どもの成長した姿を見て涙腺が緩むことも……(なお、つられた僕は号泣)
杏子お母さん、これからも家族をよろしくお願いしますっ!
●父は背中で語る―― 職人気質のパティシエ、紬圭一郎(つむぎ けいいちろう)
お次は、凛太郎のお父さん。名前は紬 圭一郎といいます。

凛太郎の実家であり、ケーキ屋さんの「Patisserie Plain」の店主。
ケーキ好きの薫子を常連客にしてしまうほど美味しいケーキを作っているのが、この圭一郎さんです!
ちょっとお顔が疲れ気味ですが……?

って、お父さーーーん!!?!?
どうやら、疲労困憊で階段を昇っている途中で力尽きてしまったようです(働きすぎヨクナイ!)

店主としてお店を切り盛りしながら、パティシエとしてケーキも作り、新しいメニューを考えて……。
このように、起きている間はほとんど仕事をしている圭一郎さん。いつも忙しく厨房にこもっていることが多い“ケーキオタク(杏子さん談)”です!(笑)

それでも、凛太郎からケーキの作り方を教えて欲しいと頼まれた時には、超多忙にも関わらず直々に伝授します!


その時、真っ先に圭一郎さんが凛太郎に訊ねたのは、「ケーキを通して、食べてもらいたい人に何を伝えたいか」でした。
技術はもちろん大事。でも、それは「食べた人にどんな気持ちになって欲しいか」から生まれるもの……ということでしょうか。


自分がケーキ作りを教える限りは、そのクオリティに関して一切妥協しない。
父親としての優しい顔と、ケーキ職人としての厳しい顔の両方を持っているのです!

職人気質で言葉で伝えるタイプではないけれど。本当は息子のことがとても大切で、凛太郎のこと真剣に考えているんです!
寡黙な圭一郎さんは多くを語りません。ですが、ひたむきにケーキと向き合う背中は、凛太郎に多くの学びを与えていることでしょう!
かっこいい男は背中で語るものなのですね!

凛太郎が、まっすぐで超いいヤツな理由……もう分かりましたよね?
きっと、この素敵な夫婦に育てられたからでしょう!
しかし、まったくタイプが違いそうな杏子さんと圭一郎さん。
いったいどうやって出会って、結婚するに至ったんでしょうか?
気になりますよねぇ……

はい! もちろんございます!!!
2人のなれそめエピソードが!!!!
杏子さんと圭一郎さんの学生時代エピソードは、圭一郎さんが作るケーキのように甘くて優しさた~~~っぷりなので、是非とも本編でご堪能ください!
きゅんきゅん必至ですよ!

いつか僕にも「Patisserie Plain」のケーキを食べさせてくださーーーい!!!!(コラボカフェ希望)
●娘を見守り、2人の交際を応援する母――和栗楓子(わぐり ふうこ)
凛太郎の両親の次は、薫子のお母さん。お名前は和栗楓子さんです!

凛太郎が薫子の弟・洸介(こうすけ)くんとの話の流れで、和栗家に行くことになった時、優しく迎えてくれたのが楓子さんでした。

突然、彼女である薫子の母に会うとあって、吐きそうなほど緊張していた凛太郎ですが……

なんて素敵な笑顔……!!!
楓子さんのこの顔を見て、ホッ……とする凛太郎の気持ちがよ~くわかる!
そして、朗らかに笑った表情はやっぱり薫子に似ていますね!
優しい雰囲気のお母さんでよかった~。
ホッとしたのもつかの間ですが、凛太郎はもちろん伝えなくてはいけません――

薫子のことを大切に思っており、真剣に交際していること。
そして、自分が千鳥高校の生徒であることを正直に伝えます。
すると楓子さんは唐突に、凛太郎が作ったケーキのお礼をしました。

どうやら楓子さんは、薫子の誕生日のために凛太郎が作ったケーキを食べていたのです。


そして、そのケーキを食べた時の印象を思い出しながら語ります。
それは、優しくて――温かくて――痛いくらいに真っ直ぐで――

すごい! 全部当たっています!!!
作り手の人柄まで感じられる鋭い感受性!
凛太郎の優しさや真面目さは、彼の作ったケーキを通して、楓子さんにもしっかり伝わっていました!

さらに楓子お母さんから、こんな温かい言葉まで……!
ありがとうございます!!!(失礼、思わずお礼が出てしまいました)
しかし――

お母さん、それは気が早い……!!!(ぼんっ)
こんな優しい楓子さんですが、実は体が弱くて入院をしていた時期がありました……。

当時の出来事を、薫子の弟で中学一年生の和栗洸介(わぐり こうすけ)くんが、凛太郎に教えてくれました。

洸介くんによると、楓子さんが入院している間、家のことは薫子が担っていたそう。
当時、まだ幼かった洸介くんは、不安から姉に当たってしまうこともあったとか……。
しかし、そんな自分に対しても、薫子はいつものように笑って、変わらない姿を見せてくれた。本当は辛くないわけがないのに……(泣)


そんな自分の過去の行いを反省しつつ、どんな時も弱みを見せない姉の薫子が、弱い部分をさらけ出せる相手がいたら……と思っていたようです。
そして、凛太郎の前でいつもと違う、素直に感情をさらけ出している姉の様子を見た洸介くんは――

「姉が弱い部分を見せても、めんどくさがらないでくれたら嬉しい」「弱い部分を見せられる相手になってあげてほしい」とお願いします。
弟としても、「この人になら姉ちゃんを安心して任せられる」と思ったんでしょうね……
そんなお願いに対して凛太郎は――

将来「義兄」になるかもしれない……男と男の約束……!!!
和栗家も、紬家と同様、温かな家庭でよかったよかった……(男泣き)
と、一方その頃。薫子はというと……?

凛太郎に下の名前で呼ばれた事にドキドキして、部屋で赤面していました(キャー///)。
洸介くんも知らないお姉ちゃんの顔、まだまだあるんやで……(読者の特権)
●生徒に慕われる千鳥高校の教師、塚田慎(つかだ しん)
『薫る花』に登場する素敵な大人は、保護者だけじゃあありませんよ!
塚田 慎先生も、その一人。彼は凛太郎たちのクラス担任を務める教師です!

気さくな性格の塚田先生は、生徒たちから「塚っちゃん」と呼ばれ親しまれています。
友だちのような距離感や自然体な雰囲気が魅力的!

友だちみたいとはいえ、ちゃんと立派な教師ですから、もちろん生徒たちの成績が心配……。特に、凛太郎と宇佐美(うさみ)が赤点を回避したときには、この喜びよう!(お疲れ様です、先生!)

修学旅行では、はしゃぐ生徒たちに手を焼きながらも温かく見守ります。
昼時に依田(よりた)たちからご飯に誘われた際も――

「先生がいたらジャマだろ」と一度は遠慮します。
しかし、両脇をがっちりホールド!
本当に生徒から好かれている先生なんだなぁ、としみじみ思います。

そして、「しゃーねぇなあ!」とこの笑顔!
どんなに生徒たちと距離が近くても、立場をわきまえて見守っている感じが大人ですね!
そんな素敵な塚田先生ですが、どうして教師になったのでしょう。

それを明かしたのは、凛太郎から進路について相談を受けたときのことでした。

そこで、当時はため息つきながら職場に来ていた、と正直に答えます!(なんと!?)

勉強はしてきたけれど、特別成績が良かったわけでもなかったという塚田先生。
教師になるのが、子どもの頃からの夢だったというわけでもない……。
では、そんな塚田先生が教師になった理由とは?

「人に何かを教えるのが苦じゃなかったから」です。
「好き」や「やりがい」を仕事にすることは、もちろん素晴らしいことではあります。
しかし、そればかりではなく、「自分に向いていること」を仕事に選ぶ道もあると、凛太郎に示します。
その上で――

凛太郎に心からの励ましの言葉を送りました。
こうした日常のやりとりが、凛太郎の心に少しずつ刻まれてゆくのでしょう。

千鳥高校の生徒がのびのびしているのは、塚田先生のような自然体で生徒と向き合ってくれる大人がいてくれるおかげかも知れませんね!
●凛太郎の運命を変えたパティシエ、リュカ・デュラン
最後は、「凛太郎の運命を変えた」と言っても過言ではない、このお方をご紹介しましょう!

その名も、超有名パティシエのリュカ・デュランさん!
リュカはフランス生まれのパティシエで、現在は日本で「Patisserie Noisette」というケーキ屋さんを営んでいます。
凛太郎がリュカに出会ったのは小学生の頃。
友だちがおらず孤独だった日々の中でした。
ある日、凛太郎は両親に連れられて、リュカのケーキ屋さんを訪れます。

凛太郎は、そこで働くリュカの姿を見て直感的に憧れを抱きます。

実は、凛太郎が金髪とピアスにしたいと言ったきっかけは、リュカへの憧れだったんですよ!!!
まさに、凛太郎の原点……!
そんな大きな衝撃を受けた人に、もう一度会いたい!
……と、いうわけで。

将来、パティシエの道を選ぶか迷っていた凛太郎は、薫子と一緒にリュカのケーキ屋さんを訪れます。

お店に足を踏み入れた瞬間、凛太郎は幼い頃に受けた感覚を思い出します。

その店内には、かつての凛太郎が心惹かれた“あの空気”が、今もなお息づいていたのです。

あの頃から少し大人になった凛太郎には、店全体に漂う幸せな空気はリュカの作ったケーキが生み出したものだと分かるようになっていました。

そして、ショーウィンドウの中のケーキを真剣に見つめる凛太郎の姿を見たリュカは、いきなり「キミはケーキ作りが好きなのかい?」と訊ねてきて!?
え、なぜそれを!?

当然、2人に直接の面識はありません。
では、なぜリュカは凛太郎を見ただけでケーキを作っているとわかったのでしょうか?
その答えというのが……


「その表情がとても悔しそうだったから」……!
リュカの作ったケーキを見た凛太郎は、思わず普通のお客さんだったらしない「悔しそうな表情」をしていたんです。
それを見たリュカは、「こんな顔をする人はケーキ職人以外にいない」と思ったのでしょう……。なるほどね~!

そして、凛太郎はついに憧れの存在だったリュカと言葉を交わします。

パティシエとしてのリュカの姿――
彼の作るケーキのクオリティ――
リュカの生き方は、凛太郎にとって大きな道標となります。

そんなリュカとの交流を経て、凛太郎の心に新たな決意が生まれ――

この先は、是非本編でお確かめください!!!
さて、凛太郎や薫子の周りにいる大人たちと、その関係を振り返ってみました!
こうしてみると、若い凛太郎たちの人生に、周囲の大人が与える影響力はかなり大きいですよね!
すっかり大人の僕は、彼らの成長をマガポケを通じて、これからも見守っていきたいと思います!!!(保護者目線)
そんな『薫る花は凛と咲く』はマガポケで大好評連載中!
そして、TVアニメ『薫る花は凛と咲く』も絶賛放送中ですよ! アニメの最新情報は公式サイト、ならびに公式Xをご覧ください!
●『薫る花は凛と咲く』
単行本第19巻、大好評発売中!
ぜひ周りの人にも教えてあげてください!