
高卒でプロ野球の道へ進み、初年度MVPを目指す!!!!
高校球児ならば、誰もが憧れるであろうそんなスターロード。

しかし、“それ”を手段に自分の“目的”を達成しようとする青年がいたって、おかしくはありません。
例えば、その目的というのが――

“幼馴染の少女と結婚するため”とか!!!!!
そんな激エモな動機でプロ野球チームへ入団した、ドラフト8位――ドラハチのルーキー、クールそうな見た目のうちにホットな願望を抱く主人公・黒金八郎(くろかね はちろう)が織りなす、新感覚野球漫画――『ドラハチ』!

マガポケで絶賛連載中の本作、スポーツ漫画としての描写はもちろん、読者をググっと惹きつける「奇策」と臨場感がめちゃくちゃ面白いんです!!

その場しのぎではなく、「目的のために今できること全てを尽くす」という、計算された黒金の奇策と行動――
トリッキーでありながらも、納得させられる……いや、納得せざるを得ない圧巻の展開が本作の魅力なんです!
本作のあらすじなどは、過去の記事でもご紹介しておりますので、こちらもぜひご覧ください!
そして、この記事ではそんな黒金八郎の奇策をたくさんご紹介しますので、ぜひ一緒に『ドラハチ』の世界に浸かりましょう!
●目指せ、開幕スタメン! 反則スレスレの奇策や先輩への献身などキャンプでの猛アピール開始!

黒金は『カーボンズ』に入団し、まずは二軍キャンプ初日の紅白戦を迎えます。
ここで結果を出せば一軍キャンプへ行けるので、新人である黒金にとって絶好のアピールチャンスなんです!

その紅白戦で黒金は、的確な状況判断をした上で、ルール上はNGのタッチアップで活躍し印象付けに成功します!
※タッチアップは「アピールプレイ」なので、審判に進言されない限りはそのまま通ってしまうのでアウトになりませんでした。

例えそれが公式戦で使えない反則技であったとしても、「正攻法じゃすぐ一軍には上がれない」ので、「監督コーチの印象に残るプレイでこの試合に勝つ」ことを目指していたんです。

その他の細かな策も功を奏し、見事に紅白戦で自チーム勝利に導きました!
こうして、無事に一軍キャンプに合流することが決まりましたが、一軍にはベテラン正捕手がすでにいる状態です。(黒金のポジションもキャッチャー)

そこで黒金が考えた秘策(奇策)というのが――
開幕スタメンマスク(捕手)になるため、キャンプでの打撃練習で初手から超違反バットで柵越えスイングをし、マスコミに存在をアピール!!!!
MVPになるにはここまでしなきゃならんのか! ……と思うでしょうが、それもそのはず――

MVPは記者投票なので、試合に出るのは当然、マスコミに印象付ける(=記事にしてもらう)ことがとても重要なのです。

そして開幕投手と予測した江田伸次郎(えだ しんじろう)選手に声をかけ、自分を開幕マスクに推薦してもらえるよう猛アピールも始めます!(貪欲)
一緒に練習したり、時間外も行動を共にしたり、自販機で差し入れしたり……
ストーカーじみた献身ぶりで存在をアピール! 猛アピール!

この試みが功を奏し、黒金についにチャンスが訪れます。
なんと江田から、室内練習場で「1打席で前に飛ばせたら監督に頼んでやる」という言葉を引き出せたのです!
しかし、ベテラン投手の本気の投球――それを初見で打ち返すなど至難の業です……。そこで黒金が選んだ手段というのが――

\デッドボーーーーール!!!!!/
そう、“ボールを前に飛ばす”ならバットでなくても構わない!!!
黒金の覚悟を感じさせる意地の荒業に出ます!

この黒金の覚悟に心打たれた江田は、監督にスタメンマスクでの起用を進言しのでした。
こうして、観客はおろか、他選手ですら誰も予想してなかった展開――

「“ドラハチ”ルーキーの黒金八郎が、9番キャッチャーとして開幕スタメンに選出」が実現されたのです! す、すげぇ~~~~!!!!
この勢いが落ちないまま、まだまだ黒金の活躍は続きますよ!
●vs.AI監督と新人同士のぶつかり合い! 波乱のオートモビルズ戦

AI監督「オルセット」の起用により、躍進中の球団・オートモビルズとの頭脳戦でも、黒金は様々な活躍を見せてくれます!

まずは高卒1年目同士でバッテリーとなった紫谷旦(しこく あきら)選手に声をかけるのですが……なぜかやる気のない紫谷は「ノーサインで投げるから適当に捕って」――と、何やら不安な出だし……。
そして案の定、試合中も適当にプレイしようとする紫谷……(彼なりの事情もあったのですが)。

すると!!!!
黒金が紫谷の胸ぐらを掴み――「ここはそういう場所じゃないでしょ」と一喝!

「僕は死ぬ気で試合に臨んでる」と、まっすぐに言い放ちます。
そう、彼が姑息ともいえるトリッキーな策を弄するのも、本気で試合に勝ちMVPを目指すため……。
彼なりの最善をいつも追及しているのです!

打席に立った際は、小学生並みのふにゃふにゃスイングで周囲に「ありゃダメだ」と思わせておいて、次の球では――

なんと、プロ初のソロホームラン!!!
やるぅ~~~!! もちろん、これもAI監督に対する計算の上での行動です!

わざと大げさに変化球狙いのフォーム(ふにゃふにゃスイング)をしたことで、AIであるオルセットを誘導し、ストレートを投げさせたのです!
成功率3割とはいえ……本番でホームランはすごい!!!!

この後にも続く黒金の圧倒的な分析力の前に、紫谷も「これが…ドラハチね…」と闘志を燃やします!
これは最強バッテリー誕生の予感……!

黒金に感化された紫谷は好投を続け、なんと最終9回目まで完全試合を継続中!
「まさに化け物」と周囲が驚愕します。この後、惜しくもこの完全試合は阻止されてしまうのですが、なんと……

黒金と紫谷の新人バッテリーがノーヒットノーランを達成! なんという快挙!!!
ここまでの手に汗握る展開は、ぜひ本編で読んでいただきたいです!

その結果、カーボンズを勝利に導き「今日のヒーロー」に選ばれた2人!
このまま調子よく、切磋琢磨しながらMVPを目指すのか……興奮と期待が止まりません!
●打撃改革! ライバルである外国人捕手への師事

策略をめぐらし、捕手としては着々と実績を積んでいく黒金。
……ですが、個人的に打撃の弱さを課題にしています。高卒1年目の成績としては問題がなくても、このままではMVPなんて夢のまた夢!
さてどうするか……。

黒金の苦悩はありますが、そんな状況でもカーボンズは、プロ野球交流戦の折り返し地点でリーグ4位と奮闘中。以前からは考えられない戦績です。
ここで黒金は、交流戦の対戦チーム「アニマルズ」にいる、去年イ・リーグのベスト9に選ばれた外国人捕手、ウルフ・ロペスと捕手対決となります。

ロペスはバッターとしても優秀で、なんと初球フルスイングからのソロホームラン!
圧倒的な打撃力に加え、黒金の配球が完全に読まれてしまっています……。

当然、捕手の腕もピカイチ! 持ち前の強肩でチームのピンチをなんなく乗り越えます!
これは強敵の予感……!

そんなロペスは、黒金のことを面白いと思い、敵ながら期待してくれたのです。
ただ期待するだけではなく、黒金の打撃力が弱く、技量がまだないことも見抜いています。
これはまだ相手をするには早すぎたか……と思いきや!?

なんと黒金は別チームであるロペスに対し、直接「配球とバッティングについて教えてほしい」と教えを請っちゃいます!
メンタルが……強すぎる……!!!!

黒金は打率を上げるのではなく、OPS(On-base Plus Slugging。上記画像を参照)を上げるため「長打の打ち方を教えてほしい」と具体的に伝えました。

カーボンズの打撃コーチから期待されておらず、キャプテンには負担を掛けられないという思いで、他リーグであり球界で一番打てる捕手・ロペスに聞いたという事情もあります。

そして何を言うのかと思えば、「僕のこと好きですよね?(だから教えてくれるよね)」と、お寿司を食べながら直球で聞く黒金!
もう奇策というより行動そのものが面白い!(笑)
これにはロペスも「そういうところは嫌いだよ」と言いながらも、ロペス流スペシャルレッスンを授けてくれることになりました! 優しい人でよかった!

ロペスは黒金が弱い理由を的確に分析し、最適な練習方法を教えてくれます。マジで親切ですね……!

レッスンを受けた黒金は、「おかげでオールスターでのMVPも狙えそう」なんて言っちゃう始末!(笑)
師匠だろうがMVPは譲れない! オールスターでの師弟対決も楽しみになってまいりました!
●オールスターでの猛アピール! 念には念を……の大活躍!!

そしてついに夢の競演、オールスターゲームが開幕します!
カーボンズからは、化け物ルーキー・紫谷旦、キャプテンの古原蓮太(ふるはられんた)。そして――黒金八郎も見事選出! MVPに向けての第一目標はクリアと言ったところでしょうか!

そんなオールスターゲームで初打席に立った黒金は――いきなりホームラン宣言!?
このパフォーマンスに会場は大盛り上がり! これもMVP狙いのマスコミ受けを見越しての作戦でしょうか?

だがしかし、ここでは豪快な空振り!
ボールではなく、バットがすっぽ抜けて飛んでいってしまいます(笑)。
流石にイキりすぎたか……?

しかし、これも黒金の奇策(本当に打つつもりではあった)のひとつ。オールスターというお祭りで、こんな面白い存在がいるぞ! ……とアピールすることで、自分の出番(打席)を死守していたのですね。確かに、打席に立てなければオールスターに出ていても意味はない……!

そして迎えた2打席目。今度は初対面のベテラン投手との対決となりました。

黒金はもちろん、ここでもホームラン宣言で球場を沸かします!
しかも……捕手は師匠であるロペス選手! おぉ、いきなり師弟対決が実現した!?

初球スライダーを空振り、2球目の外角ストレートにも手が出ない……。
師匠の壁はまだ越えられないか――と見せかけて!

すべて黒金の計算通り……!
彼は「次はこう来るであろう」という、ロペスの配球を予想していたのです。

しかし、ロペスもそんなことはお見通し! 最初の空振りがブラフであることを見抜いています。
次に黒金が「外のスライダー」と予想しているだろうと判断し、逆を突く「インコースのストレート」をリードするのですが――

黒金、打ったーーーー!!!!!!!
読んでいるこちらも、思わず立ち上がってしまうような臨場感と刺激と興奮! プロ野球観戦って……めっちゃおもしれ~~~~!

惜しくもホームランにはなりませんでしたが、事前に三塁コーチャーと結託したある奇策で、会心の三塁打(スリーベースヒット)を記録!!!
このスーパープレイに球場の興奮は最高潮です!

そして、黒金の活躍はまだまだ続きます!
師匠・ロペスの動きを見極めて――

ロペスが投げた瞬間に猛ダッシュ!

なんと……単独スチールを成功させてしまうのです!!!!

ホームインした後、ライトに照らされながら高々と人差し指を突き上げる黒金八郎!
こんなんもう……MVPや~~~~~!!!!!!

ちなみに、これもロペスの癖を読んだうえでの行動とのこと!
ガッチガチに思考しまくった結果、それに見合う実力も伴ってきた黒金!
これは本気で初年度MVPを達成できちゃうのか!!?
まるで球場の観客席にいるような臨場感と興奮に、ページを読む手が止まらない新感覚野球漫画『ドラハチ』!
策士・黒金の怒涛の快進撃は、ぜひマガポケでチェックしてみてください!!
●『ドラハチ』単行本第8巻、好評発売中!
ぜひ周りの人にも教えてあげてください!