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別マガ ムービーガイド『騙されたと思って1本!!』〜高田タカミ先生編〜

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別冊少年マガジンで大人気連載中のコラム

『別マガ ムービーガイド』を大公開!!

 

週マガ編集部の映画担当が、漫画家さんや編集部員のオススメ映画を聞いて、それを紹介するコーナー!

 

今回は、2018年8月号に掲載された高田タカミ先生編をお届けします!

 

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名作・駄作・カルト作。アクション・SF・ラブコメディ。映画はいろいろあるけれど、まだ観てない映画をもう1本。

 

紹介された映画が気に入ったら、オマケで編集部のオススメのもう1本もご覧くださ〜い!!

 

 

さて今回の推薦者は、『僕の彼女は最高です!』漫画の高田タカミ先生だ!!

 

『天使にラブ・ソングを…』

 

タイトルから想像すると思いっきり女子向けのラブストーリーだと思うが、コメディである。

 

しかも主人公はシスター、いわゆる修道女。

 

そっか〜、タイトルの天使って本物の天使なんだ〜などと納得しないように。

 

だいたいシスターが天使に歌を歌っても、コメディにはならんだろう。

 

で、このシスター・メアリー・クラレンス(本名デロリス・ヴァン・カルティエ)、実はリノ(ラスベガスと並んで有名なカジノの街)のクラブ歌手なのだ。

 

なんでクラブ歌手がシスターになったかというと、証人保護プログラムである。

 

つまりヤバイものを見ちゃったために、警察から保護されていたのだ。

 

もともとクラブ歌手デロリスはマフィアのボス、ヴィンスの愛人だったのだが、彼が裏切り者を始末する現場を目撃し、こりゃ自分もヤバイと警察へ駆け込んだのだ。

 

長年ヴィンスを追う刑事は、裁判まで貴重な証人を守るため、彼女を修道院で匿うことに。

 

だがカジノのクラブ歌手から修道女への変身は超辛い。

 

スパンコールの衣装から、修道服(まるで、ペンギンじゃんと怒り出すシーンは爆笑モノ)

 

贅沢三昧だった食事は超質素に(その上マズイ)

 

朝は5時起き(その時間に寝てたのに)

 

しかも修道院長は厳格そのもの。

 

 

ところが、聖歌隊のリーダーに任命されたことから、彼女とその周辺に変化が現れる。

 

この聖歌隊、辛気臭いうえに超バラバラで、信者も逃げ出したくなる代物だったのが、シスター・メアリーは元クラブ歌手。

 

なんとうまいこと聖歌隊をまとめ上げてしまう!?

 

勝手にソウルやロックを神様風にアレンジすると、シスター達もノリノリ。

 

教会から遠のいていた人々や、教会に興味のない若者も聖歌隊を聞きに集まってくる!

 

治安の悪さから、教会の門を閉ざしていた修道院長だったが、シスター達はそんな地区に住む人々の手助けをしたかったのだ。

 

門を開いた教会には人々が集まりだし、シスターたちも外での活動に乗り出す!

 

嘘っこシスター・メアリーも、今まで持ったことのない責任感が芽生えてビックリだ。

 

ところがあるテレビ局がシスター達の活躍ぶりを伝えるニュースを流したことから、シスター・メアリーもとい、デロリスの居場所が発覚し……!?

 

 

この映画はいわゆるカルチャーギャップものである。

 

超軟派なクラブ歌手の女が、超お堅いシスターになる。そのギャップが笑えるのだが、実はそれだけではない。

 

全く自分と違う世界に接すると、人は自分が何者か、見えてくるのだ。

 

これはとても大事なことで、この映画が愛される理由でもある。

 

自分を見失いそうになったら、自分が知らない人たちに会い、場所に行くといい。本当の自分が見えてくるはずだ。

 

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高田先生オススメ2本目は

 

『デッドプール』

 

マーベルのヒーロー映画である。

 

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マーベルと言えばディズニーの『アベンジャーズ』やソニーピクチャーズの『スパイダーマン』を思い浮かべるが、『デッド プール』は『X−MEN』と同じく20世紀フォックス映画である。

 

だからというわけでは全然ないのだが、かなり毛色が違うヒーロー映画である。

 

どこが違うのか……あろうことか、ふざけたヒーローなのである。

 

オープニングのクレジットからふざけていて、〝おバカ映画の始まりです〟だと〜。

 

おバカ映画と言っといて、実はスゴイ映画かと思ったら、ホントにおバカ映画だったという(主人公はラブ・ストーリーだと言い切っているが)ある意味ハンパない1本なのである。

 

冒頭〝映画を作るため誰にゴマをすったかって?〟と観客に向かって話しかけるデッドプール。(主人公が観客に話しかける映画、久しぶりに観たよ)

 

〝秘密だけど、ウルヴァリンって人〟

 

続けて

 

〝下の方まで毛がモジャモジャな例のお方〟

 

なんて下品なことを言うのだ。

 

デッドプールがスクリーンに初めて登場したのが『ウルヴァリン:X−MEN ZERO(その時のデッドプールを演じたのも、ライアン・レイノルズ。ただしこの映画のキャラとはぜんぜん違うデッドプールだ)

 

そしてライアン・レイノルズがDCコミックのヒーロー映画『グリーンランタン』で派手にコケちゃったのは有名な話。

 

そんな大人の事情を平気で喋っちゃうのと、やり過ぎなアクション(けっこうバイオレント)のせいか、全米ではR指定映画に(17歳未満は保護者同伴。日本では15歳未満は観られないR−15指定に)

 

それでも、全編楽屋落ち満載でお下品にしゃべりまくり、スーパークールなアクションを見せるデッドプールに、世の17歳以上の男子(日本では15歳以上)が映画館群がり大ヒット!

 

おっと、周辺ネタに気を取られてストーリーを紹介するのを忘れるところだった。

 

娼婦の恋人とH三昧だった元特殊部隊のウェイドが、末期ガンと診断される。

 

失意のまま、恋人の元を去るウェイドの前に、ガンを治せるという謎の組織が現れる。

 

しかしその治療は人間が内包するミュータント遺伝子を活性化させ、ミュータント奴隷を作るためのものだった。この治療の副作用で醜くなってしまったウェイドは、デッドプールとなり、復讐を図ろうとするが……

 

とまあ、こんな感じですかね。

 

とにかく、今までにいなかった徹頭徹尾ふざけたヒーローが大活躍!

 

あまり映画界では知られてない(マーベルファンならよく知る)X−MENのメンバーも登場したりして、大人な別マガ読者なら気に入ることまちがいなしの1本である。

 

ちなみに6月に公開された続編も超おもしろかったですぞ!

 

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(※この記事は別冊少年マガジン2018年8月号に収録されたものです)

 

 

高田タカミ先生の作品がWEBでも読める!

▼『僕の彼女は最高です!』第1話

pocket.shonenmagazine.com

   

 

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(終わり)