「週刊少年マガジン」編集者・高長が、ゆるゆると語る編集部員ブログがスタート!
「担当編者ってそもそもなんだ?」「打ち合わせって何をするの?」「どんな漫画を描けばいいかわからない」ーーそんな疑問にお答えする全6回のブログ記事第3弾。
意外と知らない“漫画が出来るまで“のこぼれ話もあるかも…!?
※本記事の内容は編集部員個人の見解です
新人賞は狙わなくていい
お疲れ様です、担当の高長です。
早速これから頑張っていきましょう!
打ち合わせをしたいのですが、その前に。。。
「次に描く作品はどこに出しますか?」と聞いていませんか?
「まずは新人賞を狙って…」と思っていませんか?
「新人賞獲りやすいのはどんな作品ですか?」と研究してはいませんか??
気持ちはわかります。
そして間違っているわけではないです。実際僕が担当してきた方もほとんどがまず新人賞を獲って読切デビュー、連載挑戦という流れに乗ってきています。
情報としては知っていていいことなのですが、作品作りの意識の中には入れないほうがいいのではと、個人的に思うのです。
僕は担当の新人さんには、超面白いものを描くことに集中してほしい。
大ヒットでもアニメ化でも、夢や目標を狙い続けていてほしいです。
根拠とか謙遜とか全然いらない!
自分は超面白いものを描いて世に出るんだと、自分の才能や編集はそのために存在するんだと思っていてほしいです。
一番困るのは、自分から小さな枠や型に収まろうとすること。
大切なのは自分の持ち味や、自分はこういう面白いものが描けるんだ!とアピールすることなのに、賞のためにそうじゃない作品を作るなんて本末転倒な気がします。
面白いアイデアあるよ! 見せたげよっか? 連載させてくれますか? くらいの気持ちでネームを描いて見せてほしいですね。もちろん僕も全力でサポートさせていただきます!
ちょっと過激なタイトルつけすぎたかな…一応フォローですが、新人賞はとっても大事だし必要だと思っています。技術を磨けるし身近な締切の設定になるし、何よりたくさんの編集に見てもらえるので何が伝わったのか、なぜ伝わらなかったのかがフィードバックできます。
なので結果としては新人賞に提出することがほとんどなのですが、こちらはいつでも超面白い作品ができたら編集長に連載企画提出しますよ!
作品づくり・打ち合わせに臨む心構えのお話でした。
※本記事は高長がnoteで公開したものを転載しています