「僕は誰だ?」
物語が二転三転、謎が深まっていく奥津武先生の『わたし(仮)』。
片思いをしていた庵が記憶喪失に……
チャンスとばかりに恋人の倉門詩緒を殺し、”なりすます“平間撫。
これで庵の恋人として2人の新生活がスタートする、と思いきや……
なりすましってそんなに簡単なのか?
『わたし(仮)』担当編集に半日なりすましてみました。
ちょっと入れ替わってみました
『わたし(仮)』担当編集(右)とマガポケベース編集部員(左)。
入れ替わってみました。
ジャケット変えるだけでも意外と違和感がない。
机もデスクトップも綺麗で違和感があるけど、負けない!
※なりすましている僕の机は汚いです
「あ、持ち込みですね? ハイ、いつ頃いらっしゃいますか? ハイ。あ、私はNと申します。ハイ、ハイ、それではお待ちしていますね!」
バレなかった良かった。
「Nさーん、印刷会社から電話でーす!」
「ハーイ!」
普段のNさんを知っているかたなので、なるべくバレないように淡々と。
「あれ? Nさん風邪でもひきました?」
「あ、ハイ、そうなんです。声が変ですよね。それではNに伝えておきますね」
「Nに伝えておく?」
「あ! お疲れ様でした!」
あっぶねえ、バレるトコだった……
自然に詩緒になりますしている撫ってすごい。
でも、ボロを出すまではバレなかった!
俺も庵の彼女になれるかも……
これ以上のボロはマズいので、編集部では無言で通すことに……
メール応対はお手の物
なりすました撫は度々庵にメールを送ります。
これはやってみなければ! とNさんに届いたメールに返信を。
過去の送信メールを確認して文体をパクって、各所に返信。
○○様
Nです。お世話になります。
データ拝受いたしました。
確認し、またメールいたします。
N
これは楽勝。
バレる要素が見つからない!
「これについてご意見ください!」みたいなメールなら、「ただいまドタバタしておりますので、後ほど改めて返答します」でOK!
撫には負けない!
一方、Nさんは……
別フロアの休憩室でめっちゃくつろいでいた(らしい)。
一方、僕は「このままいけるんじゃね? ついでに『わたし(仮)』の担当奪えるんじゃね?」と思っていました。
隣の編集部員にも気づかれてないし。
でも、そうは上手くいかないんですよね……
編集長、来襲
「オイ、N」(編集長)
あ、これはマズい。
「あ、ハイ、Nです(後ろ向きながら)」
「なんで後ろ向いてんだよ」(編集長)
「あ、いえ、編集長が偉大過ぎて……」
「真面目にやれよ!」(編集長)
「……今日天気いいっすね」
「お前、Nじゃないな! Nはどこだ呼んでこい!」(編集長)
速攻でバレた。
そして、怒られた。
めちゃめちゃ怒られた。
でも、「これはオイしい」と思っていた。
しかしなんと、撮影担当が編集長に怒られていたトコを撮影してなかった……
「あ、あなたたちは? ぼ、僕は誰?」
「撮影担当だよ! 真面目にやれよ!」
怒られ損じゃねーか!
第一巻発売です!
そんな『わたし(仮)』、第1巻が本日発売です!
なりすまし彼氏乗っ取りサイコホラーの幕開け。