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【マガジンシアター】『宝島』は命のバトンの物語 妻夫木聡さんに直撃インタビュー!!

今回は、「週マガ」41号に掲載された【マガジンシアター】『宝島』は命のバトンの物語 妻夫木聡さん直撃インタビューを大公開!

 

『宝島』は命のバトンの物語
妻夫木聡さんに直撃インタビュー!!

 1952年アメリカ統治下の沖縄で米軍基地から物資を奪い、苦しんでいる町の人々に分け与える、戦果アギヤーと呼ばれる若者たちがいた。幼馴染のグスク(妻夫木聡)、ヤマコ(広瀬すず)、レイ(窪田正孝)の3人はリーダーであるオン(永山瑛太)と共に、基地襲撃を仕掛けたが、オンだけが基地から戻ることはなかった。6年後、グスクは刑事に、ヤマコは教師に、レイはヤクザとなっていた。3人は別々の人生を歩みながらも、オンを探し求めていた……。
 3人の英雄であったオンの行方、駐屯する米兵と住民の軋轢、そして暴動……そんな激動の時代を駆け抜けた若者たちを描いた衝撃作が『宝島』だ! 主役のグスクを演じた妻夫木聡さんに、作品について熱く語ってもらったよ!

 

妻夫木聡
1980年生まれ。主演作に『ウォーターボーイズ』『ジョゼと虎と魚たち』『悪人』『ある男』など多数。

 

■Q.めちゃめちゃ熱い物語でした。大友監督(大友啓史 監督作に『るろうに剣心』シリーズなど)からオファーが来た時の感想は?

妻夫木聡:とにかく光栄だなというか、嬉しかったと言えばいいんですかね。同じコザの街を舞台にした映画『涙そうそう』(2006年公開)を経て、コザが大好きになって、親友もいっぱいいるし。けっこう近い存在だと思っていたんですよ、コザという街が。その街を舞台にした映画にまたオファーしてもらえたのは、僕的には本当に奇跡みたいに感じて……。恥ずかしながら僕はオファーをいただくまで『宝島』の原作を読んでいなくて。こんな話で、しかもこんな不幸があったことも、戦果アギヤーも知らなかったし。だからオファーを頂けたってこと自体が、何か導かれたんだなあと思ったんですよね。光栄だなと思ったこと、感謝というか、そういう思いですね。

 

■Q.この作品で表現したかったことは?

妻夫木聡:出来上がった作品を観て思ったのは、この作品は命のバトンの話だなあと、命って繫がっていくものだなあって。この映画で、僕の死生観みたいなものが少し変わったんですよ。死って終わりを意味するものだと思っていたのですが、人の想いっていうのは繫がっていくわけで……。永眠という言葉があるけど、それは言葉の通り、死というのはただ眠ってるだけで、人とその想いはずっと心の中で生きてるんじゃないかなって。死っていう世界は、まあ言ってみれば東京から大阪に行ったみたいなイメージ(笑)。ただ死後の世界というところに行っただけで、死んでも会いに行けるっていうような。だから死に対して、あんまりネガティブな感覚がなくなったんですよね。ネタバレになってしまうから話せないけど、たとえ亡くなっても、心はずっと一緒にいて、その命のバトンを渡された気がしたんですよね。渡されたその瞬間に、あ、これはこの人たちだけの話じゃないな。自分自身の話でもあるんだなと思ったんですよね。グスクという人物を超えて。

 

■Q.共演者とのエピソードをお聞きしたいです。

妻夫木聡:一言だけ瑛太(永山瑛太)に言ったのは、監督と心中するつもりだって。瑛太はスケジュールとかで出演は難しいかもしれないという話があったけど、俺は監督と心中するつもりだよっていうのは瑛太には伝えていましたね。

 

■Q.キャラクターに関して。グスクとレイについて。刑事とヤクザという2つの道に別れましたが、歩む道の違いを生んだのはなんだったのでしょうか。

妻夫木聡:めちゃくちゃ難しい(笑)。正確な答えで言うとわからない(笑)。お互い目指したゴールは同じだったかもしれないですけどね。お互いにお互いの正義があるんですよ。武器は持ちたくない、やられたらやり返すのかというセリフがあるんですけど、レイは武器を持てよ。もっと声を上げろよという人間じゃないですか。でも彼の根底にあるのは沖縄という場所を守りたいとか、守りたい人がいるとか、何かを守りたいという気持ちなんですよ。それは間違っていないんです。だから、物事には側面があるとしか言いようがないんだけど、レイからすると、レイなりの愛し方だったんだろうなあと思います。彼の全部を否定できないからこそ悲しい、切ないですよね。気持ちが分かるからこそ。人間の業みたいなものですよね。何か一つ成すために、何かが犠牲になるような気がするんです、僕は。それが今、現状でも起こるし。じゃあ、どうするのか。わからないけど、でも、今あること、過去にあったこと、いろんなことを僕たちが知るだけで、変わる未来があるような気がするんですよね。

 

漫画が大好きという妻夫木さん。この作品では宣伝のために全国の劇場をまわっているそうだ。観客に直接届けたい。そんな熱い想いのあるアニキでした!

 

『宝島』
絶賛公開中


配給:東映/ソニー・ピクチャーズ エンターテインメント
©真藤 順丈/講談社 ©2025「宝島」製作委員会

 

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