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『シャングリラ・フロンティア』ゲームクリエイター小島秀夫監督×不二涼介先生による超豪華対談を大公開!! 3大特製プレゼント企画も!!

『シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~』TVアニメ&ゲーム化進行中!! TVアニメは2023年放送予定!! 今回は、ゲームクリエイター小島秀夫監督と不二涼介先生による超豪華対談を大公開しちゃいます! さらに「週マガ」4・5合併号では、最新単行本第11巻の発売を記念して3大特製プレゼント企画を実施中です!

 

●『シャングリラ・フロンティア』最新11巻発売記念超特別企画!
ゲームと漫画のクリエイティブを語り尽くす超豪華対談実現!!

 

Profile:小島秀夫
1963年東京都生まれ。ゲームクリエイター、株式会社コジマプロダクション代表。1987年、初めて手掛けた『メタルギア』で、ステルスゲームと呼ばれるジャンルを切り開く。ゲームにおけるシネマティックな映像表現とストーリーテリングのパイオニアとしても評価され、世界的な人気を獲得。独立後初作品となる『DEATH STRANDING』ではノーマン・リーダス、マッツ・ミケルセン、レア・セドゥなど、世界的名優たちを起用。映画、小説などの解説や推薦文も多数。ゲームや映画などのジャンルを超えたエンタテインメントへも、創作領域を広げている。 

 

Profile:不二涼介
2015年『進撃の巨人 LOST GIRLS』(原作/諫山創 小説/瀬古浩司)で連載デビュー。
現在連載中の『シャングリラ・フロンティア ~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~』(原作/硬梨菜)は累計320万部を突破。TVアニメ化とゲーム化が決定しており、TVアニメは2023年放送開始予定。

 

■10代の出会いが人生の導になる

─不二先生が小島監督のゲームと出会った時を教えてください。


不二:
小学生の頃、他のゲームを購入した際に体験版として同梱されていた『METAL GEAR SOLID』(以下、『MGSⅠ』)を遊んだ時です! 当時は武器も持たずに隠れて進むというゲーム性に衝撃を受けて、一気にハマりました。ただ、小学生だからストーリーは全然わからなかったです(笑)。スネークが何かカッコイイことを言っているなと。


小島:
『MGSⅠ』は中高生くらいの人に向けて作っていたので、小学生だと難しかったかもしれませんね。


不二:
本当に難しかったです。それから時間が経って、中学生の時にもう一度遊び直したら、ストーリーも凄いものだとわかったんです。それ以降は小島監督のゲームは全て遊びました。


小島:
実は当時、その先を作るつもりはなかったんです。『MGSⅠ』は、シリーズの始まりである『METAL GEAR』(以下、『MG』)から考えると3作目でした。これで終わりにしようと主人公であるソリッド・スネークと同格である最強の敵、リキッド・スネークをボスとして出して、倒してしまった。そうしたら想像以上の人気が出て、続編のために今度はどうやってリキッドを復活させたものかと悩みましたね(笑)。でも、その年頃に遊んでもらえたというのは嬉しいです。僕もそうですけど、10代の頃の出会いって一生物なんですよ。それに背中を押されて夢を持つことがあるくらいに。


不二:
小島監督にとって、10代の頃の出会いは何でしたか?


小島:
映画『2001年宇宙の旅』です! 僕も不二先生と同じく、当時は観ても話が全くわからなかった(笑)。小説も読んで、ラジオドラマも聞いて、さらに解説本まで読んでも何も理解できない。でも脳は理解していないけど体が覚えている。そういう消化できないものが体内に残りつつ、少しずつ解明していくことが重要なんだと思ってきました。だからこそ、そういったゲームを作りたくて、それが結果として不二先生のような人に届いたのかなと。そう思うと嬉しいですね。

 

 

■ゲームを題材とした漫画とは

─小島監督、『シャングリラ・フロンティア』(以下、『シャンフロ』)を読んだ感想はいかがでしたか?


小島:
正直不思議な感覚でした。ゲームを作っている側としては、読むまではあまり入り込めないのではと思っていたんですけど、切り口が面白くて。部活でテニスなどを頑張るスポ根のような感覚を、キャラクターたちはゲームの中でやっている。それにこの漫画が凄いのは、ゲームが持つパラメーターなどのインタラクティブな要素をちゃんと扱っているので、漫画を読みながらゲームを遊んでいる感覚になれるんです。ボス戦も、ゲーム的にギミックを紐解くことで攻略法を導き出していますよね。


不二:
そこは硬梨菜先生の原作が徹底しているところですね。「彼らはゲームを遊んでいる」という点は、『シャンフロ』がこれまでにあったファンタジー作品とは異なる切り口だと思います。

 

▲『シャングリラ・フロンティア』とは…神ゲーと称されるVRMMORPG『シャングリラ・フロンティア』を舞台に、クソゲーを愛する主人公「陽務楽郎」がプレイヤー「サンラク」となって挑む物語。敵との戦いではゲーム的な「攻略」が重要になる。

 

小島:
ゲームを題材にした漫画って、僕らの世代ではゲームがまだ普及しきっていなかったから難しかったんです。でも今って、漫画を読んでいてゲームを遊んだことがない人はほぼいないと思うので、この時代だからこそ成立する作品ですよね。あと、何より絵がうますぎる。単行本の1巻からとにかく絵がうまくて、ムカつきますよ!(笑)


不二:
絵がうまくてムカつくというのは初めて言われました(笑)。自分では今、1巻を見ると恥ずかしくなりますね。原稿を直したいけど直せない。


小島:
直している時間がないですよね! 僕が漫画家の皆さんを特に尊敬するのは、ストーリーやキャラクター、ネーム……例を挙げだすとキリがないですが、それらを全部やっていることです。とにかく時間がない中で、それでも締め切りはやってくる訳だから、本当に凄いなと。


不二:
そうですね。僕が原作者と仕事をすることを選んだのも、まさに「時間」が理由です。お話を考えると、絵を描く時間が半分になってしまう。そもそも絵を描くことが好きでこの業界に入った身としては、それは我慢ならないなと思ったんです。今では短い時間の中で原稿のクオリティを上げるために、「Unreal Engine」での3D背景も作るようになりました。

 

 

■前例がないモノづくり

─ご自身の作業で楽しいと思う瞬間をお聞かせください。


小島:
僕は自分の中で妄想している最初の時と、スタッフと組んで実際に遊べるものができあがった時の二つの瞬間ですね。企画もシナリオも編集も、僕は全部自分でやるので、スタッフに発信する手前までは好きに妄想できる。一方でスタッフに任せてからは、スタッフの力量やテクノロジーに合わせてできないこともあるので変えていくことになります。面白いと思って作っているけど、ゲームだから遊んでみないとわからない。だからそれが自分でも面白いと確認できて、スタッフも面白いと言ってくれた時は楽しいです。

 

不二:
小島監督は前例がないゲームを作るから、実際に面白いかわかるというのが特に重要なのかもしれないですね。銃を撃ち合うゲームが流行っている頃に「銃を撃たずに隠れるゲームを作る」なんて、言葉で伝えられてもなかなか理解はできなかったでしょうし。


小島:
そうですね。実際、『MG』を考えた当初はかなりの人に心配されました。ゲームが進んでいるのにいつまで経っても武器が手に入らないので (笑)。でも、開発が進んで面白さの形がわかってくると、ある時スタッフの印象が変わるんです。スタッフもその良さを理解してくれる。そうなると「してやったり!」という感じがします。この理解してもらうまでの苦労は、『DEATH STRANDING』(以下、『DS』)を発表した今になっても変わらないですね。不二先生は楽しいと思う瞬間はいつですか?


不二:
僕は最後に原稿をブラッシュアップする時です。絵を描いていて90%くらいまでは納得のいっていない原稿ができるんですけど、最後にトーンを貼ったりエフェクトを足したりするだけで、不思議なことに完成度が見違えてくる。その移り変わりが、最後の10%で急に変わるのが面白いんです。


小島:
その感覚、わかります!

 

▲『DEATH STRANDING』のプレイの基本は「世界を歩く」こと。移動の簡易化が重要なオープンワールドゲームにおいて、このゲーム性は新しさに満ちている。

 

不二:
ゲーム制作の最終作業はデバッグになるんですか?


小島:
調整とデバッグを同時に進めていることが多いです。本当は最後にデバッグだけをやりたいんですけど、時間がかかるから同時進行になっています。調整を入れるほどエラーも増えるので、プログラマーには怒られますけど(笑)。でも普通のことをやっていると、普通のものしかできない。この状況で自分ならこうやってできる、が個性となって評価に繫がるので、妥協はできません。

 

 

■チームの大切さ

─リモート作業が増えて、チームに変化はありましたか?


小島:
正直、スタッフ全員とコミュニケーションを取るのが難しくなっています。僕はこれまで、プログラマーの所に直接行ってコミュニケーションを取り、解決の必要な問題はその場で修正指示を出すようにしてきました。でも、リモートになって成果報告が週報などになると、一週間は自分でチェックができなくなるから、その期間の軌道修正が難しくなるんです。


不二:
ゲームを作るとなると、多くのことが同時進行で進んでいますよね。その一週間の遅れは取り戻すのが大変そうだ。僕もアシスタントさんとコミュニケーションが取りにくくなって苦労しています。通話を繫げると、どうしても誰かの話が終わるまでの順番待ちみたいになってしまうんですけど、特に新人さんは自分から話し出すのが難しいみたいで。スタッフの皆さんとコミュニケーションを取るためにしていることはありますか?


小島:
社内の皆で映画を見るようになりましたね。実は入社時に会って以降、リモート勤務になってから顔を合わせていない人が増えてしまいまして。社内交流とスタッフの勉強になればいいなと思って始めました。ただ最近はメンバーが固定化されてきています(笑)。


不二:
映画好きが集まっちゃうんですね。僕は週の最初に一人ずつ、近況を聞くようにしているんです。最近何があったか、面白かったものは? とか。少しずつ皆の人となりを知れたらいいなと。それをしないと、ただ仕事をお願いするだけになってしまうので。仕事とはいえ楽しくやりたい、好きな人とやりたいと思うからこそ、これは欠かせないです。


小島:
そうですね、作っているものがゲームでも漫画でも、一緒に仕事をしているのは人間ですから。僕はクリエイター同士が影響しあうことがチームの強さだと思っています。時代の変化というのはわかりますが、できることならコロナが収束して前のように現場で一緒に仕事をしたいです。良い成果物を見ては、これは誰が作ったのだろうかみたいなやり取りをしたり。そういった交流が、チーム全体のレベルを上げてくれるはずですから。

 

 

■何のためにゲームを作るのか

不二:
小島監督は以前、「ファンのためにゲームを作っている」と仰ってましたよね? いつからそう思うようになったんですか?


小島:
『MGSⅠ』からですね。


不二:
そんなに早くから!


小島:
それまでに作ったゲームは日本国内でカルトな人気だったんですけど、それ以降は世界中のファンから手紙が来るようになったんです。それで気が付いたら、僕のゲームを遊んだ人たちが映画監督とかゲームクリエイターとかになっていて。それを知ってから、これからの人生はそういう人たちのために頑張ろうと思いました。考えてみると、オリンピック選手と同じですね。みんなの応援のために、今はまだ現役を退くわけにはいかないと。


不二:
それほどのモチベーションを維持し続けられるというだけでも驚きですよ!


小島:
若い頃に人生を考えて、自分の存在を何でもいいから歴史に残したいと思ったんです。最初は映画を撮りたいと思っていたけれど、今はゲームで頑張っています。ただ後ろは振り向かない性分なので、自分の昔のゲームを実況プレイしてくれている人たちがいますが、この歳になるまでそれを見るのも難しくて。今になってようやく、そういうものを見るのも悪くないと思うようになりました。見ていて修正したい部分が多いですけどね(笑)。

 

 

■固定観念との戦い

不二:
僕は小島監督の魅力は「初めてを経験させてくれる」ことだと思うんです。ゲームは遊ぶ上での面倒ごとをいかに遊び道具として楽しませてくれるかが大事ですが、小島監督のゲームは『DS』の配達など、「初めてこうやって遊んだな」ということを強く感じさせてくれる。


小島:
僕の作るゲームの企画書、ほとんどに「業界初」って書いていますからね (笑)。


不二:
凄い企画書だ! どうやってこんなに新しいことを思いつくんですか?


小島:
そうですね。僕はゲームが一般的ではなかった世代に育ったので、「ゲームはこういうもの」という固定観念がないんです。でも近頃は「ゲームはこういうもの」というような暗黙の了解ができてしまっている。今の若いクリエイターはそれに縛られているんじゃいかなと思います。本当はもっとゲームは自由なんだと知ってほしいです。


不二:
確かに小さい頃からきっちりルールに収まったものを知ってしまうと、それが普通と思ってしまうことはありますね。ちなみに、『シャンフロ』はVRゲームを題材とした作品ですが、小島監督はVRゲームをどう思いますか? 

 

▲『シャンフロ』はVRゲームの世界が舞台。プレイヤーたちはまるで現実で敵と対面したかのような迫力の中で攻略を進める。

 

小島:
遊んでみたんですけど、酔っちゃいました。実は以前、VRで革新的なゲームを作ろうとしたこともあるんですけど、その企画も中断してしまって。でも、VRの技術的な可能性はあると思います。どんどん技術が進化して、VRに限らずできることが増えたので、これからはもっと色々なゲームが作れるんじゃないかなと思います。


不二:
小島監督の作る新しい技術のゲーム、凄く興味があります!


小島:
ただ気をつけないといけないのは皆、その技術がわかっちゃうんですよ。「これ位置情報を使っているな」みたいな。遊んでくれた人を驚かすには、やっぱり理屈のわからない魔法に見えた方がいい! だから、今のテクノロジーと言いつつ、あまり一般化してないものを使った方が驚かせると思います。

 

■読者に向けて

─最後に、読者の皆さんへメッセージをお願いします。


小島:
『シャンフロ』を読め!と(笑)。漫画を読んで、2023年のTVアニメも見て。今の時代、何のゲームもやったことがない若者はいないと思うので、すんなり『シャンフロ』の世界に入れるし、ゲーム感覚としても楽しめる。何より絵がうますぎるので! もっと手を抜いてほしいくらい(笑)。


不二:
では僕からは、「小島監督のゲームをやれ!」と(笑)。この対談を読んでくれている人は言われずとも遊ぶかと思いますが、改めて小島監督と話してクリエイターとしての志の凄さを感じたので、もしまだ遊んだことのない人たちはぜひ小島監督のゲームを遊んでみてください。


─お二人とも、本日はありがとうございました!


小島&不二
ありがとうございました!

 

©2022 KOJIMA PRODUCTIONS Co., Ltd. / HIDEO KOJIMA. Published by Sony Interactive Entertainment LLC. 

撮影/神藤 剛  

(小島秀夫)ヘアメイク/青木理恵

 

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応募方法:
郵便ハガキに「週マガ」4・5合併号についている応募券を貼り下記を明記の上、あて先までお送りください!

※電子版には応募券はついていません

 

・郵便番号
・住所
・氏名
・年齢
・学年(職業)
・電話番号
・A、B、Cの内ご希望の賞品を1つ明記
・『シャングリラ・フロンティア』の感想

 

あて先:
〒119-0181
東京・小石川郵便局 私書箱11号 週刊少年マガジン
「シャングリラ・フロンティア」プレゼント④・⑤合併号係

 

締め切り:
2023年1月14日 ※当日消印有効


※当選者の発表は賞品の発送をもって代えさせていただきます。
※応募券のコピーは無効となります。
※営利目的での転売やインターネットオークション等への出品はいかなる場合においても禁止いたします。
※雑誌公正競争規約により、この懸賞に当選された方は、この号の他の懸賞に当選できない場合があります。
※お送りいただいたハガキは、企画終了後、速やかに破棄します。

 

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