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“商談”で平和を拓け! 『ルキオラと魔境の商館員』魔物と貿易する勇者、ルキオラ・ルナトリアの魅力!

「勇者」と聞いて、みなさんはどのような人を思い浮かべますか?

 

剣と盾を持って、恐ろしい魔物を倒す者?
そして、いつか魔王を倒し、人類に平和をもたらす者?

 

……なんていう固定観念を覆す、新時代の【勇者】が現れたことをご存じでしょうか!?

それが、今回ご紹介する『ルキオラと魔境の商館員』の主人公、ルキオラ・ルナトリアです!

 

魔物に立ち向かう姿は苛烈でありつつ、見た目は可憐な少女に見えますが、彼女がどんな経験を経て「新時代の勇者」となるのか……。
その物語の先端に触れていきたいと思います!

 

●『ルキオラと魔境の商館員』はこんなお話!

本作の主人公は、銀の三爪(さんそう)を持つ女勇者、ルキオラ・ルナトリア。

 

魔物を倒すことを生業とする自警団「月の砦」に所属するルキオラは、かつて銀の三叉槍で魔物を倒した伝説の勇者のように、自分の銀の爪で魔物を倒すことに使命を感じていました。

 

そんなある日、彼女の前に現れたのが、大魔境貿易を名乗る商館員たち。彼らは、魔物がはびこる魔境で「珍しいもの」を買い付け、それを本国に送り届けるという方法で利益を得ている、いわゆる「商人」です。

 

ルキオラはそんな商館員の1人であるビルキスに、20万カロンという大金を借金するハメになってしまいます。
魔王を討伐したら払うという彼女の言葉に、ビルキスは「他のやり方は考えなかったのか?」と問いますが……。

 

幼い頃からずっと「人と魔物は争うもの」であり、奪い合うのが「魔境の理(ことわり)」だと信じているルキオラは、その問いに「考えません」と返すのでした。

 

 
しかし、借金を返す前に別れるわけにもいかず、彼らの仕事に同行することになったルキオラ。これまで彼女が討伐対象としてきた魔物の巣窟で見たものとは――

 

自分が倒すべき魔物と、商館員が交渉するという、まさかの光景だったのです!

 

そこでは、誰の血も流れることなく、人間と魔物の貿易が成立しているのでした。
これにはルキオラもびっくり仰天の様子……!

 

しかも、商館員たちは魔物との貿易用の貨幣「魔境銀貨」まで作っており、そこには本国の女王陛下による「奪い合うことなく共存したい」という願いが込められていたのです。

 

しかしながら、魔王との交渉は熾烈を極めます。
「商談は戦争だ」と命懸けで魔王に立ち向かいながらも、商館員たちが目指すところは「双方の勝利」。

 

それを成し遂げることが勝利であると、彼らは体を張って魔物と交渉し続けます。
その結果、強大な力を持つ魔王との商談に見事成功! 一滴の血も流れることなく、銀の鉱脈を入手することができたのです。

 

この一部始終を目撃したルキオラは、魔王が人を襲うのも自分たち勇者が「魔王が元居た場所を奪った」からだと気づいてしまいます。

 

そして、「商談」という形で魔境に平和をもたらす商館員たちに対し、「私の銀は平和のためには必要なかった」とも口にしてしまうのです。
そんな彼女に、ビルキスがこう声を掛けました――

「商館員をやってみない?」と。

 

 
「銀」は目的次第で姿を変える。
魔境銀貨が魔物と人の在り方を変えたように、銀の三爪をもつ勇者・ルキオラが心から魔境の平和を願うなら、「その形を変えて魔境を拓け」と新しい生き方を与えてもらったのです……!

 

こうして、銀の勇者……もとい商館員・ルキオラの新たな物語が幕を開けました!

 

……最終試験に辿り着くまで3年もかかってしまいましたが! 
何はともあれ、彼女の人生はまさに大きく動き始めたばかりです。

 

ここからは、ルキオラのさまざまな魅力をお伝えしていきます!

 

●平和を願い、魔物に対して真摯に向き合う! 誠実なルキオラがかっこいい!

ルキオラの魅力のひとつに、魔物に対して真摯に向き合う姿勢があります!
実は彼女、過去に魔物との争いで土地を奪われたせいで、貧しさから親に売られてしまった子どもの1人でした。

 

馬車で運ばれる道中、魔物に襲われてしまいます。しかし、彼女が生まれつき持つ銀の爪で、幼いながらに魔物を撃退!
その力を自覚するのですが……。

 

時すでに遅し。馬車と一緒に大切な友だちを失ってしまいます……。
そして、彼女たちを守れなかった後悔から、魔境の平和を願って勇者になったという経緯があったのです。

 

つまり、ルキオラは最初から完全無欠の勇者だったわけではなく、奪われる痛みや悲しみを知っている勇者なのです。

そのため、討つべき相手である谷の魔王が「かつて別の勇者たちに故郷を追われてここへ辿り着いた」のだと知った途端、彼女の心に迷いが生じてしまいます……。

 

「本当にこの方法で魔境は平和になるの?」そう葛藤したルキオラは、最終的に銀の爪で討伐するのではなく、「商談」による解決を選ぶのでした。

 

真摯に魔物と向き合う姿勢は、勇者から商館員を目指すことになっても、ルキオラの中に強くあり続けます。

 

例えば、商館員になるための最終試験。その内容は、臆病で人間嫌いな泉の主から「泉の水」を買い付けるというものだったのですが……。

 

魔物をだまして安上がりに交渉することもできた場面でも、卑怯な手は使わず、誠実に向き合います!

 

しかし、その誠実な姿勢も虚しく、人間不信に陥っていた泉の魔物に騙されてしまうのですが――

 

そんな騙し討ちにもひるまず、「本当の対価が知りたい」と手を差し伸べるルキオラ。

 

この行動に驚いた魔物は「なぜお前は水を盗んでいかない?」とルキオラに問いかけます。それに彼女はこう答えました。

 

「貿易は きっと『一緒に生きる手段』です。一緒に生きたい相手には 信頼も 利益も 受け取ってもらいたいから」と。

 

そうほほ笑んだ彼女の姿に、魔物への嘘や敵意はみじんも感じられませんでした。

人間に迫害され続けていた泉の魔物も、ルキオラの真摯な言葉と姿に、やっと心を開いてくれました。

 

そして、最終試験は無事“商談成立(ディール)”!!
ルキオラは商館員への道を約束されたのです!

 

魔物の心を動かすほど、きちんと相手に向き合うルキオラのひたむきさに、心から拍手を送りたくなりますね! 

 

●苦手な分野にも果敢に挑戦! 努力して成長するルキオラの姿はまさに「勇者」!

最終試験をクリアし、無事に「大魔境貿易」の商館員になれたルキオラ。
魔物と交渉している時以外にも、彼女の魅力を垣間見ることができます。

 

例えば、経費報告書の書き方で経理部長にボツをくらい書き直しになったとき。

 

経費の計算方法が全然わからないと絶望しながらも、「経費は会社の痛み」なのであきらめず向き合おうとします。えらい!

 

しかし、何度直してもボツを喰らってしまうルキオラ。自分のバカさ加減にひとり呆けていると、大きな罵声の後にひとりのおじいさんが足を滑らせて坂から落ちる瞬間を目撃し、間一髪で救出します!

この老人は、身分を隠して査察に来ていた本国の監査議会議長、ドルヴ・カーンという人物でした。

 

カーン議長は、思い悩むルキオラに計算のヒントをくれるとともに、「頭が悪い原因」は「やり方を教わってないだけ」と言い、励ましてくれます。
そして、商館を作るのは簡単ではない、命と努力の賜物だということを教えてくれました。

 

カーン議長の話を聞いたルキオラは一層奮起し、教わった計算方法でさっそく報告書を作り直します。
過去の痛みも忘れずに、未来へ向けて「できることすべて」やろうと必死に机に向かう姿は、まっすぐでひたむきです。これもルキオラの熱い魅力のひとつです!!

 

ちなみに、カーン議長によると、ルキオラが住んでいた魔境の識字率は50%。なんと、本国に比べると文明が200年遅れているというほど差がついてたのです! 

しかし、圧倒的な格差がありながら、ルキオラはたった3年で会社の採用基準にまで到達していたというのだから驚き!

 

つまり彼女は「3年も就職浪人していた」のではなく、「たった3年で幼児レベルの学力から大学合格レベルに達した」というわけですね。これは驚異的な努力と成長!!

 

カーン議長も「並みの努力で突破できる壁ではない」と感服しています。

そして、経費報告書の作成も無事クリア!! 苦手なことにも必死に向き合い、前へと進んでいく姿は“勇者”そのもの!!

 

商館員となっても、勇者らしく成長していくルキオラから目が離せません!!

 

●純真な心で周囲を動かす! 商館員としての素質も十分なルキオラが頼もしい!

魔物に対して誠実で、苦手な分野も努力で成長……といったように、商館員となってもまっすぐに前へと進んでいくルキオラ。
その純真な心は、周囲の人々にも影響を与えていきます!

 

例えば、最終試験の際、「給料を増やせればそれでいい」と考えていた先輩・シーカイは――

 

商談成立後はすっかりルキオラに感化され、ルキオラを「理想の商人」とあがめて“姐さん”呼びになるほど!!

 

そんなルキオラは、同期の新人たちと一緒に“ある商談”に派遣されることになります。

 

手に入れたいのは「子安貝」という魔境の品。そして、その交渉の対価というのが……「人面鳥の糞尿の掃除」!!! 屈辱的なうえにめちゃくちゃ臭いので、歴戦の商館員も避ける案件です!!

 

しかし、ルキオラはここでも魔物に対して誠実(?)対応!!
……ちょっとキレてるような気もしますが、本気で清掃に取り組みます。

 

そんなルキオラを横目に、同期の貴族・キランは「使用人のような事はしていられない」と断固拒否!!

 

同じく、元神職者だった女の子・ミーナも「そんなことをしたら信者が暴動起こす」と絶対にやらない姿勢です……。

 

同期の2人がサボる中、ルキオラは自分で飛べない魔物の飛行訓練に付き合いながら全力清掃!! 格が違う……!!

 

魔物を助けながら、「私の願いはやすくない!」と笑顔で頑張るルキオラの姿に、キランも「やすい覚悟で商館員になったんじゃない」と清掃ブラシを手にしました!!

 

また、ミーナも、「かわいそうなのは放っておけないタチ」だと文句を言いながらも一緒に掃除してくれます!!
みんなで頑張れば仕事も早いですよね!!

 

そして、ついに掃除は完了し、飛べなかった魔物も飛べるようになりました!
本当に舐められるくらいに綺麗に掃除したみたいです! すごい……!

 

こうして、ベテラン商館員も避けると言われる「子安貝の商談」、無事に“商談成立(ディール)”です!!

 

まだまだ駆け出しの六等商館員ですが、関わる人々に良い影響を与えていくルキオラをもっともっと見ていきたいですね!!

 

そんなルキオラの数々の魅力、少しでも伝わりましたでしょうか?
いち読者である私たちも、彼女に心動かされていきます……!!

かつて銀の三叉で魔境を拓いたと言われる伝説の勇者のように、銀の三爪を持つ元勇者で現商館員のルキオラの活躍は、まだ始まったばかり!!

 

商館員としての冒険も、波瀾万丈の予感がしますね!!
そんなルキオラ・ルナトリアの活躍は、マガポケで好評連載中の『ルキオラと魔境の商館員』でお楽しみください!!

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