2018年4月1日……『マガポケ』上で行われた『とある企画』を覚えていらっしゃるでしょうか?
『エイプリルフール企画! マガポケが、あなたの嘘、ホントに叶えます!』
栄えある「#そのウソ叶えます」ツイートに選ばれたのは……こちら!
すげー!
— 鴨霧。 (@duck_fog) April 1, 2018
特級厨師、劉昴星の料理が期間限定で日本でも食べれるらしいぞ!#マガポケ #そのウソ叶えます https://t.co/i3BkIsRSdC
あの、あの伝説の特急厨師・劉昂星の料理が、日本でっ……!?
「流石にこのウソを叶えるのは難しいんじゃない?」とマガポケ班が頭を抱える中、なんと都内の中華料理屋さんが「我こそは!」と手を挙げてくれました!
連載開始から多くの読者から人気を集めてきた、料理漫画の金字塔とも言うべき『中華一番!』シリーズ(現在は続編である『中華一番!極』を『マガポケ』にて好評連載中)。
「登場する料理って、本当にちゃんと作れるの?」
「漫画では美味しそうだけど、実際に作ったらどんな味がするの?」
誰もが一度は抱いたこの疑問に、いまひとつの答えが出ます!
※調理手順や扱う食材は、できる限り漫画に沿って忠実に再現していただきます。
今回、調理にご協力いただいたのは、その名も『中華料理 一番』(東京都葛飾区)の2代目・森島正一さん!
森島さんも『中華一番!』シリーズの愛読者であり、コミックスも全てお持ちだと言います(店名は『中華一番!』連載前から『一番』だったそうです)。
さらに、なんと作者である小川悦司先生も参戦! 完成した料理を試食してもらいます。
(小川悦司先生)
さすがに全メニューというわけにはいかないので、調理いただいたのは厳選した以下の3品。いずれも食欲をそそられる料理ばかりです。
- 三卵焼売(『真・中華一番!』第2話)
- 卵白炒めのせ赤チャーハン(『中華一番!極』第5話)
- 翡翠玉衡担々麺(『中華一番!極』第1話)
今回お届けするのは、種類の異なる3つの卵を用いた『三卵焼売』です。
(ご存知、シェル登場回の料理ですね)
それでは、調理スタート!
まずはひき肉をこねて下味をつけ、ピータンを細かく切っていく森島さん。奥さまがサポートに入り、手際よく仕込みを進めていきます。
『三卵焼売』ではピータン(アヒルの卵)と鶏卵、そして上海蟹の卵という「三卵一体」が最大の特徴。今回、残念ながら時期などの問題で、上海蟹の卵は手に入らず…。食感の似た食材であるとびっこ(トビウオの魚卵)で代用していただきました。
あらかじめ鶏卵を練り込んで作っておいた黄色い皮に、ひき肉ととびっ子を詰めていきます。皮が黄色い時点で、いわゆる焼売とは早くも見た目が違います。
最後に焼売の上へピータンを乗せたら、いよいよ仕込みは完了。セイロに入れ、蒸す段階へと進みます。どうでしょう、このフォルム! 何も知らずに見たら、もはや焼売とは分からないほど独特です。
中華鍋に張られた熱湯で、湯気をあげながら蒸されていく三卵焼売。蒸す時間は8分、タイマーが鳴る音をじっと待ちます。
(思わずスマホで厨房を撮影する取材熱心な小川先生)
様子が気になって、居ても立ってもいられず調理場を見に来た小川先生。バッチリ、その様子をスマホで写真に収めていました。その表情から、ワクワクした気持ちが伝わってきます。
そして……! ついに、ドキドキしながら森島さんがセイロをオープン! モクモクと立ち上る湯気の中からに蒸しあがった『三卵焼売』が姿を見せました。
おおおおーーっ!!!
これは……まさに完全再現……!! 蒸されてツヤツヤになった三卵焼売が登場しました!
皮は餃子というより、オムライスかと思えるほど鮮やかな黄色です。見た目のインパクトは漫画に負けないほど…ですが、やはり気になるのは味でしょう。
それでは、さっそく試食してみましょう。一口で食べたら火傷してしまいそうなほど、熱々の『三卵焼売』。プリプリしたピータン、皮に練り込まれた鶏卵からは、ほのかに甘みを感じられます。そして、ぎっしり詰まったお肉も食べごたえあり。しかし三卵焼売の驚きは、口の中で噛んだ瞬間に訪れるのでした。
口の中でプチプチと弾ける、とびっこ! 漫画では上海蟹の卵が用いられますが、とびっこでも食感と驚きは相当なもの。噛むのが楽しくなります。3つの卵は味が喧嘩するのではなく、まさに「三卵一体」となって引き立て合うかのよう。美味しい! だけでなく、まさしく、こんな焼売は食べたことがありません。
(シェルも思わずこの一言!)
小川先生にも、その味を確かめて頂きました。「食べていいの?」とワクワクした表情を見せながら、熱々の『三卵焼売』をフーフーした後に大きく口を開けてパクリ!
「これは……美味しいです! ……こういう味になるんですね!」
と小川先生。思わず頬が緩んでおられます。どうやら小川先生の想像を越える美味しさだったようです。
パンチのある見た目と未知なる味わいで、私たちを魅了してくれた『三卵焼売』。中華料理人による『中華一番!メニュー』の再現はなかなかの好調スタートでは…?
しかし、まだ2つのメニューが待っています。次に待ち構えているのは、卵白による純白の雲霧が特徴的な『卵白炒めのせ赤チャーハン』です。味もさることながら、見た目の再現も難しいと思われるメニューは、いったいどのように再現されるのでしょうか…!
次回更新は7月下旬を予定しています。お楽しみに!
▼中華料理 一番
住所:東京都葛飾区西水元1-24-4
電話番号:03-3627-2262
営業時間:11:00~15:00、17:00〜20:00
定休日:金曜日
URL:
▼ 『中華一番!極』をWEBで読む!
(三河賢文)