『我間乱』という作品をご存知だろうか？
2013年に完結した『我間乱』、そして現在マガジンポケットで連載中の『我間乱 ―修羅―』からなるこのシリーズは、数多の武芸者が最強の座を求め争う究極武闘活劇である。
剣を、槍を、弓を、様々な武具武芸を操り戦うこの作品では、当然ながら多くの死者が出る。その数なんと「81人」！！（※現時点における編集部調べ。）
60年の歴史を持つマガジンの中で、3番目に多くのキャラクターが死んでいった漫画なのである！
「もしかして、アイツは死なないで済んだんじゃないか…？」
死亡キャラが81人もいるのなら、中には「もしかして勝てたor死ななかったのでは？」と気になって、全巻を読み直し「ああ、惜しい！」と思った三人にインタビューをしました！
【二戦目】千石伊織VS.柴飛燕『我間乱 ―修羅―』
インタビュアー：
続きましてはこの方！ 『我間乱 ―修羅―』で伊織が最初に戦った幕下大仕合出場者、“不敗の燕”こと柴飛燕さんです！
柴：
変なとこに呼びされちゃったなーこれ。
インタビュアー：
早速ですが飛燕さん、呼び出しておいて不躾なんですが、伊織との戦い、あれ勝てる可能性ありました？
柴：
何それ。あると思ったから呼び出したんじゃないの？ まぁ正直、今思うと初めに戦うべき相手ではなかったんじゃないかと思うよ。
敗因その1 選択ミス
インタビュアー：
え、いいんですかそれ言って。渋沢が訳知り顔で、「伊織を選んだのは剣士の本能…」とか言っちゃってますけど。
柴：
だって僕、剣術取得してまだ5年だよ？ しかもまだまだ伸びしろと才能に溢れた天才剣士。どう考えても相手を間違えたよね。
インタビュアー：
うーーん、そう言われると…。
柴：
せめて横にいたあの髪が赤い、えーと、ぜん…ぜん…なんだっけあの人？
インタビュアー：
善丸ですね。
柴：
そう。せめてあの人にしとくべきだった。それで最初から全力で“燕返し”で獲りに行ってれば、勝てたと思うんだよねぇ。なんだかあの人、鈍そうだし。
インタビュアー：
散々な言われ方だ善丸…。ちなみに、他には何かありますか？
柴：
この回って、「もしかしたら死ななかったかも」も入ってるんだよね？ それなら僕、そもそも死ななくてもよかったと思うんだよ。
敗因その2 空気が読めないヤツ
柴：
そもそも僕が死んだのって、千石伊織に殺されたんじゃなくて、その案内人の渋沢に後ろから斬られたからだからね。
インタビュアー：
たしかにそうですね。
柴：
そもそも渋沢、「もう諦めたのですか？」とか言ってるけど、僕はちゃんと内心で再戦を誓ってるじゃん。
インタビュアー：
まぁ、言葉にしないと伝わらないことってありますし…ね？
柴：
いやいや「ね？」じゃないでしょ。そもそも千石伊織に甘さを説くために、いきなり僕を殺す必要ないと思うんだ。空気読んでくれよ…
インタビュアー：
殺されただけにすごい恨み節ですけど、家族を斬ったあなたが言いますか。
柴：
それはそれ、これはこれ。とりあえずあいつは許さない。でも答えられるのはそんなところかな。
インタビュアー：
ではまとめると、「そもそも初手で伊織に挑んだのが間違い。あと渋沢はいつか殺す」で大丈夫ですか？
柴：
そこまで言ってない気がするけど。それでいいや。
インタビュアー：
では柴飛燕さん、ありがとうございました！
