＊一部、作品のネタバレを含みます。
『五等分の花嫁』というマンガがある。週刊少年マガジンで連載されており、2019年1月からはアニメも放送されている。勉強嫌いの五つ子の女子高生に、主人公の男子高生が勉強を教えに行くというラブコメディだ。
そう、五つ子の女子高生なのだ。みな似ているのだ。もちろん普段はそれぞれに特徴はあるのだけれど、ピンチを切り抜けるために、長女が四女に、次女が五女になどと変装をする。これ、神経衰弱にしたら面白いのではないだろうか。
五つ子の神経衰弱
神経衰弱というものがある。トランプで行うゲームで、伏せてあるトランプを順番にめくり、数字が一緒だとペアで、そのカードが自分のものとなり、最終的に獲得したカードが多い人が勝ちとなるゲームだ。
これをマンガ『五等分の花嫁』で行いたいと思う。『五等分の花嫁』には五つ子の女子高生が登場する。一花、二乃、三玖、四葉、五月だ。それぞれに特徴があり、それぞれがかわいい。共通点も多々あるけれど、見かけだけではなく、勉強ができない点や、風太郎に信頼を寄せていく点も共通している。
このマンガ、めちゃくちゃ面白い。ポイントの一つが回想ということ。主人公の男子高校生「風太郎」と、おそらくこの五つ子の誰かとの結婚式の会場で、五つ子と出会った高校時代を振り返るところから始まる。でも、相手が誰かわからない。花嫁の顔も出ているのだけれど、五つ子だから似ていてわからないのだ。
主人公の「風太郎」にも五つ子の見分けがつかない時がある。そこで神経衰弱なのだ。トランプではなく、この五つ子の画像でカードを作り、同じ女性を当てるのだ。結果的に、トランプでの神経衰弱が霞むほどの難しさになった。
神経衰弱の向こう側
私と同じように『五等分の花嫁』を読んでいる方にカードを作ってもらった。そして、まずこのゲームをするのは、『五等分の花嫁』を読んだことがない人。人生損しているよ、読まないと。マジで面白いのよ。だからこのゲームで作品への愛を深めてほしい。
ルールを説明して、カードを並べて神経衰弱が始まる。トランプと違い、キャラクターを知らないまま始めるので、ペアだと思ったら「ペアです」と言ってもらうようにしてもらった。どんな展開になるのだろうか。
まだ読んだことがないですが、五つ子なんですよね？ 簡単ですよ！
私もわかると思う。しかもマンガならきっとそれぞれ特徴のある小物を身につけているはずだし！
もはやこの後の展開へのフリにしか聞こえない！
じゃ、まずはこれとこれかな
あ、ペアです！ 同じ髪型だし！
はい、違います！ この二人は別人です！
え！！！！！ なんで！！！
だって、違うんだもん！（本当は四葉と三玖）
じゃ、私はこれとこれ。あ、確実にペアだ！
本当に？
いや、そうでしょ！ 星があるもん！
はい、違います！（本当は一花と二乃）
え！！！！！！ なんで！！！
二人で同じリアクションになるんだね、君たち双子かい？
違いますよ！
そう、そういうこと！ それと同じようにこの二人も違うの！
意味がわからない！
このままではいつまでたっても終わらないので、基本となる五つ子の画像を見せて、さらにこの2人対私で勝負をすることにした。こうなると思って、あえてカード作りに私は参加しなかった。ずるになるから。ただ私は五等分の花嫁をめっちゃ読んでいる。
歴史的な凡戦
もし勝ったらなにか買ってあげるよ！
五つ子の画像は見ましたからね、多少はね！
画像を見たからこそ、さっきの不正解の謎が深まったけど、、、
大丈夫、風太郎も見分けがつかないから！
全然慰めになってない！
では、引きます！
おぉ偶然、これね、ペアです！
え！！！！！
これは二人とも二乃です！
え！！！！ 四葉でも、五月でもない？
これ（A）は6巻で部活を辞めたがっている四葉のために二乃が髪を切って四葉に変装しています。ちなみにその前には風太郎がキンタローに変装している話もありました！
え！！！！ 風太郎も変装するの？
入り乱れるからね！ そして、五月に見える方（B）は8巻でおじいちゃんを喜ばせるために五月に変装している二乃ですね！
なんでわかるんですか？
愛かな！
素晴らしく参考にならない
この後、今回の趣向とはずれる歴史的な凡戦になってしまった。本当は「この一花は実は五月で」、とかとしたいのに、私も相手もカードの場所を覚えられないという問題が発生した。普通の神経衰弱でも終わらないやつだ。
これが天才というものか！
まさかのお互いカードの場所を覚えられないという問題が起きたので、カードを最初から裏返します！
もはや神経衰弱なのかな、これ。裏返したところでわからないけど
でも、顔をじっくり見ることができるので行ける気もします！
フリにしか聞こえない！
では、、、これとこれです！
四葉と一花に見えますが、実は裏の裏をかいて、五月なんじゃないですか！
すごい！ 四葉でも一花でもなく、五月というチョイス！ すごい！
わかる！ 私もそう思った！
でしょ！
はい、不正解！
もう「え！！！」と驚くのも疲れてきました。違うのか、、、
では次は私です。これとこれで三玖です！
さっきの一花が五月に変装したと思ったカードは三玖なんですか？
そうです、これ（B）は3巻で一花に変装してクラスメイトを振る三玖です。林間学校で一緒に踊ろうとクラスメイトに告白されるんですが、一花に変装した三玖が断るために風太郎と踊る約束をしちゃいます
揺れ動く乙女心！ もう一個は？
これ（A）は複雑です！ 8巻で五月に変装している三玖が一花のモノマネをしているところです！
複雑！ めちゃくちゃ複雑！
時にこのマンガは騙し合いなんです！ 特に8巻は金田一なみの謎解きが必要です！
面白そうなマンガな気はしますが、神経衰弱には難しすぎる！
俺はこの神経衰弱がスラスラわかる！ いつもテストでいい点数を取る天才はこんな気持ちなんだろうね！ 風太郎も賢いんだけど、たぶん同じ気持ちだわ！
私たちはいま五つ子の気持ちがわかりますよ！ 全然わからない！
ということは、五つ子みたいにいま私に好意が？
ないです
それはないです
潔いな！
これは簡単だね！ 四葉です。こっち（A）は4巻の風呂上がりの四葉で、こっち（B）は五月に変装している四葉。目が違う、目が！
目、、、一緒に見えるけど、、、
全然違う！ 見て、男性のほっぺについたクリームを舐めちゃいそうな感じの目でしょ！ だから、四葉なの！
どんな目ですか！
これは簡単ですね、一花です！ こっち（A）は風太郎にほっぺを両手で包まれ驚く一花と、こちら（B）は四葉に変装している一花です！ 髪が短いからすぐに一花ってわかるでしょ！
いや、本当の四葉と髪の長さ一緒くらいじゃないですか！
目が違う、目が！
それさっきも聞きましたよ！ 普段も人の目で誰か判断しているんですか？
いや、人見知りだから人の目を見て話せないタイプなのよね
大人なのに！
これ難しいのよ
私がスラスラ見分けていたのは、『五等分の花嫁』を読んでいるから。頭の中で「あれがあーで、こうなって、あーだから五月だ！」と毎回頭の中でアハ体験が起きている。だって、読んでいてもこれ難しいのだ。
かなり難しいペアのなり方だ。誰かに変装しているシーンをチョイスしたので、こうなってしまった。マンガだと前後があるので、意外にわかるのだけれど、ワンシーンを切り出すとめちゃくちゃ難しい。
余ったカードありますが、こういうことですか？
花嫁が三玖？
いや、なんとなくそうなのかな、と思って
それは『五等分の花嫁』の最大の謎の一つよ
でも、私もそう思った！
マジで？ 俺は誰にでも可能性がある気がして。最近は大どんでん返しで五つ子以外の可能生も、と思ってるよ！
なんとなく直感的に三玖かな、と。理由はないんですが
そうそう
わかるよ、俺も一番三玖が好み！
その情報は一番興味ないです
私もです
風太郎になりてぇ！！！！！！
マジで面白いんですよ！
ということで、五つ子なので神経衰弱をしてみた。ストーリーも面白いし、登場人物は可愛い。それぞれが頑張っている様子を見ると応援したくなるし、恋愛模様にもキュンキュンしてしまう。そして、誰が花嫁なんだ、みたいな作品を通しての謎も複数ある。目が離せない。これ読んだ方がいいよ！ 神経衰弱にすると信じられないくらい難しいけど。
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