突然ですが……
みなさん、悪と正義が交錯する新感覚サイコ・サスペンス『十字架のろくにん』がクライマックス目前です!
主人公・漆間俊(うるま しゅん)の復讐相手も残りわずかとなり、物語もいよいよ大詰め! 因縁の宿敵・至極京(しごく きょう)との直接対決は、どのように決着するのでしょうか!? 僕はもう気になって気になって仕方ありません!!
今回はクライマックスに備えて、本作に登場する主要人物たちの関係を“復習”し、俊の“復讐”を応援していきたいと思います!
●『十字架のろくにん』はこんなお話
まずは、これまでの物語を振り返っていきましょう。
すべての始まりは、俊が小学6年生の時に同級生5人から受けた壮絶ないじめでした。日々エスカレートしていく5人のいじめに、俊の心と体はボロボロ。
そんな中、いじめグループのリーダーである至極は、俊を追いつめて自殺させるために、車の事故に見せかけて俊の両親を殺害。同乗していた俊の弟・翔(かける)も意識不明の重体に……。
絶望のどん底に落とされた俊は5人への復讐を決意! 人の殺し方を熟知する祖父に鍛えられ、最強の復讐者へと変貌を遂げます。
やがて高校生になった俊は、ついに復讐計画を始動。
順調にいじめグループへの復讐を果たしていくのですが――
最後の標的・至極の仕掛けた罠によって、翔と祖父が殺されたうえ、復讐は失敗……。
しかも、俊自身は殺人事件の犯人として逮捕され、懲役5年の判決を下されてしまいます。
5年後――
出所した俊は、何故か自分の名前以外の記憶をすべて喪失していました。そんな俊が身を寄せていたのは、SNSで悪人退治の依頼を受け付ける謎の集団「ジュージカ」。
そこで、ターゲットとなった悪人を始末する日々を送っていたのです。
しかし、任務中に殺害対象の男が漏らした「京ちゃん」という言葉をきっかけに、俊は過去と向き合い、記憶をよみがえらせます。
自分が果たさなければならない復讐を取り戻した俊は、再び復讐の道を歩み始め、至極が率いる「革命倶楽部」との全面対決へと突入していくのでした――。
新章に突入し、さらに過激さと魅力が増していく本作。新キャラも続々と登場し、主要人物たちの立場や状況にも、さまざまな変化が訪れました。
というわけで、ここからは複雑になった人間関係を整理するため、俊を取り巻く登場人物たちの“今”に迫りながら、人間関係をまとめたいと思います!
●『十字架のろくにん』相関図
●絶望と憎しみを抱えて――いじめですべてを失った復讐者・漆間俊
理不尽ないじめによって、自分の未来と家族の命を奪われた漆間俊。
いじめグループの5人に復讐するために、殺人術・拷問術・死体処理など、復讐に必要不可欠な知識と技術をマスターした、不屈の復讐者です。
人殺しのプロである祖父直伝の殺人術は、祖父に「もうお前が人間に負けることはない」と言わしめるほどの腕前。真っ向勝負なら俊に勝てる相手はいないでしょう。
さらに、復讐相手にトドメを刺す残忍な拷問シーンも見応え十分。淡々と拷問を行う俊の様子から、いじめっ子たちへの憎悪の深さが伝わってくるようです。
しかし、無敵に見える俊にも“人を信じすぎる”という欠点があります。
そのせいで敵に捕まったり、殺されそうになったり、散々ひどい目に遭ってきました。
ですが、この欠点を裏返せば、俊は根っからの優しい性格ということ。
だからこそ、その魅力に気づいて好意を寄せる女性が多いのかもしれません。
そんな俊の本命は、付き合いも長く、ある意味一番の理解者である東千鶴(あずま ちづる)。高校時代から何度も千鶴に告白されていますが、俊はそのたびに自分の状況を考えて答えをごまかしてきました。
ですが、最後の復讐を前に、千鶴の元へ訪れた俊は「好きだ」と本心を告げたのです。
それは同時に別れの告白でもありました。血に染まりすぎて幸せになれないとわかっている俊は、千鶴に決別しに来たのです。
すべてを捨てて最後の復讐へと臨む俊。復讐が終わるその日まで、俊はこの道を歩み続けるしかないのです……。
●諸悪の根源――“悪意”で人々を支配する王・至極京
頭脳明晰で運動神経抜群、まさに天衣無縫という言葉がピッタリな人物・至極京。ですが、品行方正なのは表の顔で、その本性は“悪”。
俊のことを“実験体A”と呼び、仲間4人を操って壮絶ないじめを繰り返してきました。
現在の肩書きは社会活動家で、登録者数10万人超えのオンラインサロン「革命倶楽部」を運営するカリスマ的リーダーになりました。
「革命倶楽部」は、表向きは自己啓発セミナーですが、その実態はさまざまな悪事に手を染める犯罪組織。洗脳した信者たちを使い捨てのコマのように扱い、至極の望みを叶えるために動かしています。
そんな至極が望むこと、それは、「理由なき殺人」。
「殺したい理由なんか1ミリもないほどに幸せ、だから殺す」という境地――。
至極にとってすべては実験でした。
いじめは、俊=実験体Aがどこまで追いつめれば自殺するのかを確かめるための実験にすぎず、いじめる理由は特になかったのです。
至極の誤算は、俊がいじめや家族殺しで絶望しても自殺せず、逆に他の実験体を殺害したこと。俊というイレギュラーな存在が、至極にこの上ない刺激と興奮をもたらしているのです……。
至極と俊の戦いが終わるその日まで、目が離せません。
●力で弱者を従わせる暴君――いじめグループの“暴力”担当・久我大地(くが だいち)
ガタイが良く、柔道では無敗を誇る実力の持ち主・久我大地。見た目通りの乱暴者で、小学校時代は技の練習台と称して俊に暴力を振るっていました。
高校1年になっても、学校の柔道部を支配し、気に入らないことがあれば暴力で黙らせ、気に入った女がいれば犯すという、暴君のような性格はそのまま……。
そんな久我の天下も、俊の復讐によって終わりを迎えます。得意の柔道で俊に完敗し、無数のシャコが入ったドラム缶風呂でシャコに体中を喰い破られ、最後は俊にブロックで殴られて息絶えました。
●売春斡旋や麻薬売買の元締め――いじめグループの“イケメン”担当・右代悠牙(うしろ ゆうが)
眉目秀麗な容姿を活かして女性を食い物にするプレイボーイ・右代悠牙。
性に対する興味と欲求が強く、小学校時代の俊も性的ないじめを受けていました。
高校では、進学校に通う裏で売春斡旋や麻薬売買を仕切る大悪党に成長。
しかし、俊に捕まり、右代は肛門や性器を破壊される拷問を受け再起不能に……。最後は後悔する時間すらも与えてもらえず、俊に頭を踏みつぶされて死にました。
●至極のためなら何でもする卑怯者――いじめグループの“パシリ”担当・円比呂(まどか ひろ)
至極に褒められることに喜びを感じる、至極の狂信者・円比呂。「正々堂々」が口癖なのですが、やっていることは“毒を盛る”“背後から襲う” “力で勝てる女性を強姦する”など、根っからの卑怯者です。
俊の同級生である白川要(しらかわ かなめ)を強姦したことで俊の怒りを買った円は、四肢を引き伸ばされて引き千切られるという、激痛が長時間続く拷問によって惨死しました。
●愛しいものをいたぶるのが趣味――いじめグループの“おもちゃ”担当・千光寺克美(せんこうじ かつみ)
愛着が湧いた弱い者をいたぶりながら殺すことに快感を覚える千光寺克美。俊に執着しており、小学校時代に殺さなかったことを後悔していたようです。
高校で俊に再会すると、過去を反省したふりをして急接近。
俊を罠にはめてなぶり殺そうとしますが、反撃に遭って、逆に千光寺自身が拷問されることに。表皮を剥かれて敏感になった体にエアガンの弾を何度も撃たれた千光寺は、あまりの激痛でショック死しました。
●至極の悪意の犠牲者――兄思いの優しい弟・漆間翔
俊のことが大好きな6才下の弟・漆間翔。至極が仕掛けた車の事故のせいで重体となり、長い間昏睡状態に陥ります。
事故から4年後、翔は奇跡的に意識を取り戻しましたが、至極の手によって誘拐され、俊を追いつめるための人質として利用されてしまいます。そして最後は、至極に包丁で胸を刺され、命を奪われるのでした……。
●復讐の心強き協力者――秘密部隊の生き残り・おじいちゃん
俊と翔のおじいちゃん。太平洋戦争時、作戦遂行のためならどんな残虐行為も厭わないと恐れられた“北山部隊”に所属していた、人殺しの専門家です。
息子たちの事故の真相を知り、俊の復讐に協力することを決意。俊に人を殺すための技術と知識を伝授し、徹底的に鍛え上げました。
復讐計画が始まってからも、死体の処理や拷問の手伝いなど、後方から俊をサポートしていましたが、至極の罠にはまり、翔を守って絶命してしまいます……。
●不幸なトラブル体質――俊に恋するポジティブ女子・東千鶴
俊の高校時代のクラスメイト・東千鶴。俊の復讐のことを知る数少ない人物の一人です。暴漢から助けてもらったことがきっかけで、俊に恋心を抱くようになりました。
何かと犯罪に巻き込まれることが多く、久々に俊と再会した時も発端は犯罪絡み。5年経った現在も俊への想いは変わらず、積極的にアプローチしています。
果たして、千鶴の恋は叶うのでしょうか――?
●正義のヒーローに憧れる――「ジュージカ」の創設者・北見高梧(きたみ こうご)!
小さな医院を経営する町医者・北見高梧。幼い頃から憧れていたヒーローになるために、悪人殺害の依頼を引き受ける組織「ジュージカ」を設立。「ジュージカ」では、依頼人との交渉など総務全般を担当しています。
そんな北見ですが、順風満帆に生きてきたので “悪を憎む理由”がなく、彼が考えるヒーローとしては不完全。そのため、“完璧なヒーロー”像を体現する俊に協力することで自己欲求を満たしています。
ヒーローに憧れる北見の協力を得て、俊の復讐は着実に進んでいくのです。
●明るく元気なムードメーカー――「ジュージカ」の紅一点・川奈美々(かわな みみ)
北見医院に務める看護師で、「ジュージカ」の一員でもある川奈美々。「ジュージカ」での役割は、依頼の受付や死体処理場の掃除、俊のサポートなど多岐にわたります。
誕生日会をサプライズで開くなど、俊のことを何かと気にかけており、家族のように思っているようです。すべてを失った俊にとって、川奈は安らぎを与えてくれる存在かもしれません。
●同僚からは変人扱い? ――クールな曲者刑事・安西全一(あんざい ぜんいち)
橋田署所属の刑事・安西全一。
マイペースで掴みどころのない人物ですが、観察眼に優れ、刑事としての才能は一流。
俊の両親が亡くなった事件を担当していたこともあり、俊がいじめグループメンバーの失踪事件に絡んでいると早い段階から疑い、単独で捜査していました。
しかし、俊が久我を殺害した場面を目撃してしまい、口封じで殺される羽目に……。死体が残らないように処理されたせいで、現在も行方不明扱いです。
●夫の死の真相を追う――捜査一課の“鬼”刑事・安西瑞紀(あんざい みずき)
全一の妻で、警視庁捜査一課に所属する刑事・安西瑞紀。
数々の殺人事件を解決に導いてきた敏腕刑事ですが、捜査に容赦がなく、同僚たちの中には“鬼”と陰口を叩く者も。
夫は俊に殺されたと確信しており、俊のことを殺したいほど憎んでいるようです……。
●捜査は徹底的に――全一の遺志を継ぐ刑事・太田朝子(おおた あさこ)
橋田署で全一とコンビを組んでいた女刑事で、俊とも顔馴染みの太田朝子。5年前、全一殺害の疑いで俊を逮捕しました。
現在は所轄から警視庁に異動し、捜査一課に所属。「捜査は徹底的に!」という全一の教えを胸に、瑞紀とコンビを組んで俊や「ジュージカ」、革命倶楽部について調べています。
敏腕刑事の活躍によって、俊の復讐はどのような経過をたどるでしょうか――?
●絶望の果てに殺されたマドンナ――俊の同級生・白川要
俊の同級生で、クラスのマドンナ的存在だった白川要。かつて至極たちからいじめられていた過去があり、その時に心配してくれた俊に想いを寄せるようになります。
ですが、自分に代わっていじめの標的になった俊を助けられなかったことに負い目を感じていました。
高校では、俊との仲が急速に深まりますが、円に強姦されたことで幸せから絶望のどん底へ真っ逆さま……。
さらに、至極が仕掛けたデスゲームの犠牲になり、命すらも奪われてしまいます。
●妹に依存する変態――偽りの記憶に蝕まれた復讐者・白川純(しらかわ じゅん)
俊の同級生で、要の双子の兄・白川純。至極に洗脳され、「革命倶楽部」の一員に。“要の死は俊のせい”という偽りの記憶を植え付けられ、俊を激しく憎んでいます。
純は喪った要への依存が強く、「カナメ」という名前の女性信者たちを要そっくりの顔に整形し、心を洗脳。純が理想とする「要」たちを作り上げ、ハーレムを築いていました。
俊を騙してアジトにおびき寄せ、復讐を果たそうとしますが、本当の記憶と偽物の記憶の間で苦しみ、最後は拳銃自殺を図り、死亡してしまいます。
●弱い者いじめが趣味の狂人――革命倶楽部の研究者・安堂緑(あんどう みどり)
至極が作り上げた「革命倶楽部」の古参メンバーである安堂緑。圧倒的優位な立場から弱者を痛めつけることに快感を覚える狂人です。
卑怯な手を使って俊の祖父を殺害しており、記憶を取り戻した俊が真っ先に選んだ復讐のターゲットです。
自身が管理する「革命島」に潜入してきた俊を一度は捕らえたものの、俊の仲間の登場により、計画に狂いが生じます。そして、俊の反撃に遭い拷問タイムへ。
体中の筋肉が引き千切られて手足の指はすべて切断、トドメに火を放たれ、生きたまま火だるまにされました。
●常軌を逸した実験三昧――謎多きマッドサイエンティスト・百木早苗(ももき さな)
」
「革命倶楽部」の古参メンバーで、至極に心酔する側近・百木早苗。要を殺害した張本人であり、俊の復讐のターゲットになっています。
信者たちの洗脳や整形手術を行うのは日常茶飯事で、人の脳をいじったり、即死する謎の劇薬を調合したりと、人の命を軽んじる恐ろしい人体実験を繰り返すマッドサイエンティストです。これから俊にどのような復讐をされるのでしょうか……?
俊を取り巻く絶望と憎悪で結ばれた『十字架のろくにん』の主要人物たちを紹介しました。
最後の復讐が繰り広げられる舞台は、小学校時代に通った俊の母校。因縁の始まりともいうべき場所で、俊の復讐はどのような結末を迎えるのでしょうか? 佳境に入って増々ヒートアップしていく本作を、ぜひマガポケでチェックしてみてくださいね!
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