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悲しみの“亡者”が悪を討つ! 『死んで花実が咲き誇る』「死」に抗う少年と拝み屋たち!

突然ですが、みなさんは「死」について考えたことはありますか?
急に死について考え始めてしまって、ベッドの中で眠れない夜を過ごす……なんて経験をしたことある方も多いはず!

というわけで、今回紹介する作品は、僕たちが考えずにはいられない“死”がテーマ。
当たり前の日常に、突然“死”が迫ったらあなたはどうしますか?

 

平和な日常に突如襲いかかってきた“死”に抗う、新感覚バトル・ホラー漫画『死んで花実が咲き誇る』を紹介していきます!

 

●『死んで花実が咲き誇る』はこんなお話!

物語の主人公は、幼い頃に火事で家族を失った高校生・花咲桜助(はなさき おうすけ)。
天涯孤独の身となった桜助は、遠い親戚である春原家で暮らしています。

 

春原家では、元気ハツラツで愛くるしい女の子・春原陽鞠(はるはら ひまり)と――

 

クールで頼れるお兄ちゃん・春原陽一(はるはら よういち)が、桜助を兄弟として快く迎え入れてくれました。

 

火事で全てを失った桜助は、春原家から本当の家族のように扱われたことで、幸せな日常を取り戻すことができたのです。

 

そんなある日のこと。

兄妹3人で出かけた神社のお祭りで、再び桜助の“日常”が侵されます……。

 

楽しいお祭りの最中、賑やかな雰囲気には似合わない、傷だらけで様子のおかしい男が現れます。

 

その男の正体は、化け物。腕を肥大化させ、鋭く尖った指先で周りの人間を襲い始めるのです……!

 

突然の惨劇に、周囲は大パニック。桜助たちも化け物から離れるために走り出します。
しかし――

 

逃げた先にはもう1体の化け物が……!

 

見つかったら終わりのこの状況で、桜助たちが下した決断とは――

桜助と陽一で化け物を引きつけ、陽鞠を逃がすこと。

 
化け物の不意をつき、2人がかりで抑え込むことで、桜助たちは陽鞠を逃がすことに成功します。
しかし、相手は人間の常識が通じない化け物。そのまま大人しくしているはずがありません。

人間離れした身体能力で、桜助たちに反撃してくるのです……! 

 

桜助たちが死を覚悟した、その瞬間――

巫女装束を身にまとった女性が現れます!
しかも、彼女は手に持った刀で化け物を一刀両断……⁉ 

 

女性の正体は、“葬送人”(そうそうにん)、神地鈴音(かみち すずね)。化け物を「正しい死」へ導くために活動する、拝み屋と呼ばれる集団の一員です。

 

鈴音によると、桜助たちが今まで化け物と呼んでいたのは、怨念に染まった魂が人の死体に入った“亡者”と呼ばれる怪物でした。

そして突然現れたのは、葬送人だけではありません。
謎の青年・曼珠(まんじゅ)――。曼珠こそがこの騒動の元凶であり、亡者を産み出した張本人です。

 

事態は混沌を極めますが――

さらに、逃がしたはずの陽鞠にも危険が……!

 

葬送人も別の亡者を相手にしている状況で、陽鞠を助けられるのは桜助たちだけ。どうにか対抗する中で――

桜助を助けようとして、陽一が命を落とすのです……。

 

陽一の死を悲しむ桜助の前に姿を表すのは、亡者を産み出した男・曼珠。曼珠の魔の手は桜助にも……。
終わらない悪夢のように、次々と訪れる悲劇に、桜助はどう立ち向かっていくのでしょうか。気になる続きは本編をチェックしてみてください!

 

さて、ここからは、桜助や春原兄妹、そして亡者と戦う“拝み屋”の面々を紹介します。

 

●命を懸けて守り抜く! 大切な人との日常を守るために戦う少年・花咲桜助

本作の主人公・花咲桜助。
桜助は、幼い頃に火事で父と母、そして姉を失っています。

 


燃え盛る家を目の前に、何もできない……。

 

助けを求めるお姉ちゃんに、何もしてあげられない……。

 

桜助の後悔の念は、春原家で幸せな日常を取り戻してなお、頭にこびりついて離れません……。それでも、新しい家族に支えられることで、前向きに生活していました。

 

だからこそ、桜助は、陽一と陽鞠を失うことを何よりも恐れています。
亡者に襲われた際も、自分ひとりで逃げ出してもおかしくない状況の中で、桜助は自分よりもまず陽一と陽鞠を守ろうとするのです。

 

しかし――

それほど大切に想っている陽一が、曼珠の産み出した亡者により、殺されてしまいます……。

 

さらに、曼珠の悪意により、陽一は亡者となって桜助に襲い掛かってきます。

 

大切な人が変わり果てた姿になり、意思疎通すらかなわない……。桜助の心を折るには十分ですが、さらなる事実が桜助を容赦なく襲います。

それは、曼珠討伐にかけつけた黒服の葬送人からの言葉。
「お前も死んでいるのか?」

 

そうです。桜助はすでに命を落としており、亡者となって体を動かしていただけだったのです。

 

通常、曼珠により亡者にされた者は、自我を失って見境なく暴れる怪物となります。例外は、強い思いを持っている場合のみ。

 

桜助は陽一に「生きろ」と言われました。そして陽一の代わりに陽鞠を守らなければいけません。
この強い思いが、亡者になっても桜助が桜助のままでいられる理由になっていたのかもしれません。

 

その後、桜助は、化け物を「正しい死」へ導く“拝み屋”に入り、陽一の仇である曼珠を倒すため、戦うことを決意するのです!

 

大切な人の“死”、そして自分の“死”すらも乗り越えて戦う桜助。今後彼がどのような活躍を見せるのか、期待しながら見守りたいと思います!

 

●お互いを思いあう、あたたかい“家族”の絆! 春原兄弟

春原家の兄妹・陽一と陽鞠。

 

陽一は、やさしくて頼れるお兄ちゃん。自分を蔑ろにしがちな桜助を、決してひとりにしません。

 

亡者に襲われた際も、2人を助けるためにひとりで囮になろうとする桜助に対して、2人で亡者と戦おうと提案します。

ですが、陽一にとって大切な“家族”は、もちろん妹の陽鞠だけではありません。
桜助だって、同じくらい大切な家族であり、一番の親友なのです。

 

その結果、陽一は、桜助を守るために命を落とすことになります……。

 

陽一の死は、「勇敢」そのもの。
大切な“家族”を守るために戦った、陽一のかっこいい生き様は、確かに桜助の胸に刻まれました。

 

そして、誰かのために行動出来るのは、桜助と陽一だけではありません。
陽鞠も、夏祭りで家族とはぐれてしまった少女のために戦っていました。

 

亡者に見つかってしまった陽鞠は、少女を逃がすために捕まってしまいます。陽鞠も、2人と同じ「勇敢さ」を持っているのです。

 

そして、大切な兄を亡くしてつらいはずなのに、陽鞠は桜助に優しい言葉を投げかけます。
陽鞠も陽一と同じく、桜助を大切な“家族”として見ているからこそ、桜助が生きていてくれてよかったと本心で思っているのです。

 

春原兄弟が持つ、大切な人を思う優しい心は、孤独だった桜助をあたたかく包みこみました。
陽一亡き後、お互いに支え合う陽鞠たちの“家族”の絆にも注目です!

 

●正しい死へ導く美しき葬送人! 拝み屋・神地鈴音

曼珠が産み出した亡者を「正しい死」へ導く“拝み屋”の少女・神地鈴音。

 

曼珠によって作られた亡者のことを、鈴音は「汚された死」と呼んでいます。
曼珠によって弄ばれた「死」を救い、「葬送」することが鈴音の目的です。

 

 
鬼気迫る戦いぶりから、とっつきにくそうに見える鈴音ですが、感傷的で柔軟な一面も。
亡者になってしまった桜助が「葬送」されてしまうところをかばってくれるのです!

 

その行動には、桜助が自我を持っていること以外にも、桜助たちを守りきれなかったという自責の念も含まれているように見えます。

 

彼女は何のために戦い、何のために葬送人をしているのでしょうか。謎に包まれた鈴音から目が離せません!

 

●少数精鋭の葬送部隊、拝み屋の他の面々たち!

曼珠に対抗する葬送人組織は国内に複数存在しますが、その中でも小規模組織として活動しているのが、“拝み屋”。
鈴音と新入りの桜助の他に、2人のメンバーがいます。

 

まずは、“拝み屋”の所長であり、鈴音の師匠にあたる祭原悠聖(さいばら ゆうせい)。

 

飄々としている悠聖ですが、曼珠を倒そうという思いは本物。亡者となった桜助に利用価値を見出し、“拝み屋”へスカウトします。

 

そして、もうひとりのメンバーが――

ちょっぴりガラの悪い青年・清瀬和水(きよせ かずみ)。

 

和水は、桜助の“拝み屋”入りに大反対しています! 初対面で桜助に殴りかかるだけでなく、「葬送」しようと試みるほど……。
和水も鈴音と同じく、亡者に対して並々ならぬ思いを抱えているようです。

 

捉えどころのない所長に、鈴音や和水といった個性的な面々たち。実力や抱えている過去など、気になることは山積みです!
亡者になってしまった桜助の新たな居場所となった“拝み屋”ですが、彼らは桜助にとって、どんな存在になっていくのでしょうか。

 

怒涛の展開で、息つく暇もない本作。桜助たちの戦いの行く末が気になる方は、マガポケで『死んで花実が咲き誇る』をチェックしてみてください!

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