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【第116回新人漫画大賞締め切り直前特別企画】〜漫画家を目指すキミに贈る〜漫画家への花道 『薫る花は凛と咲く』三香見サカ先生が新人漫画家の悩みを解決!

新人漫画家さん必見!! 今回は、第116回新人漫画大賞締め切り前特別企画として、漫画家先生へのインタビュー「漫画家への花道」を大公開! 『薫る花は凛と咲く』の三香見サカ先生が新人漫画家の悩みを解決しちゃいます!

 

心洗われる青春物語!
『薫る花は凛と咲く』

読者を惹きつける表情の描き方の極意!!

マガポケにて『薫る花は凛と咲く』を大好評連載中の三香見サカ先生に電撃取材! 三香見サカ先生に漫画について語っていただきました!

 

三香見サカ先生Profile
2019年10月期MGPにて、『Liebring』佳作受賞。第104回新人漫画大賞にて、『罪因事変』特別奨励賞受賞。第105回新人漫画大賞にて、『海月のうた』入賞受賞。現在、マガジンポケットにて、『薫る花は凛と咲く』を大好評連載中!

 

●極意1
絵は実物を見て上達せよ!

――漫画家を目指したきっかけを教えてください。


 小学校6年生の時に『進撃の巨人』を知ったのがきっかけだったと思います。
 ただ、絵を描くのは小さい頃からずっと好きで、小学生の時は少女漫画をずっと読んでいました。『しゅごキャラ!』が人生で一番最初に読んだ漫画だったので、雑誌で言うと『なかよし』が好きでした。でも、『別フレ(別冊フレンド)』とかも読んでいましたし、『君に届け』とかも好きでした。色んな雑誌の漫画を読んでいましたね。ただその時は、読むのが好きなだけで、漫画家を目指したりとかはなかったです。
 そんな中、小学校6年生の時に『進撃の巨人』を知りました。それが初めて読んだ少年漫画で、自分の人生の中でも衝撃的な漫画でした。そこから少年漫画を色々読み始めて、自分も何か人に影響を与えられるものを描けたらカッコいいな、と思ったのが漫画家を目指したきっかけでした。


――三香見先生が連載をとるまでの道のりを教えてください。


 初めてちゃんとペンを使って漫画を描いたのは高校生の時です。
 私の通っていた高校が、美術科がある高校だったんですけど、私はそこの漫画コースに入っていました。今マガポケに載っている『Liebring』という読み切りも、そこの授業の中に描いたものを「月例賞に出す」っていう目標で描いたものでした。『Liebring』をMGP(現在のマガジンライズ)に出して、佳作をいただいて、今の担当さんから電話がかかってきた感じです。そこで担当になるという報告と、作品が面白かったということ、その理由、そしてお互い自身のことをたくさん話した記憶があります。
 1回目の新人賞に出した『罪因事変』も高校の卒業制作で描いたものをそのまま出したといった感じですね。それも特別奨励賞をいただいて。自分的にも楽しく描けたから良かったんですけど、担当さんの反応はあまり良くなかったですね(笑)。
 私の長所である真っすぐに強く感情を動かす力がちゃんと生かされていないと言われたことは覚えています。
 そして今の担当さんと初めてちゃんと打ち合わせをして作ったのが『海月のうた』で、そこで新人賞の入選をいただきました。


――新人賞から連載開始までの道のりで絵が上達した練習方法はありましたか?


『WIND BREAKER』のにいさとる先生の所でアシスタントをさせてもらっていた時に、すごく勉強させていただいたと思ってます。
 人体の構造で言うと、手の捻り方と関節の動き方がこう対応するんだなと考えるようになりました。背景でも、とにかく実物を見るのが一番だと教わりました。そうすると、自分の日常生活の中で、先生が言っていたことが正しかったと感じる機会がとても多くて、その通りなんだなと思った記憶があります。想像のまま描いていても曲がった方向に行ってしまうと思うので、とにかく写真、実物、資料を見ることが大事だなとその時に学びました。

 

●極意2
同性に好かれるキャラクターを目指せ!

――キャラクターを描く時に意識していることはありますか?


 キャラクター同士がどんな関係性でも、皆が常に相手を想って誠実に接するということは意識しています。
 現実世界の中でも常に誠実に接することってなかなか難しいと思うんですけど、だからこそそういうものに触れると嬉しくなるというのが自分の中にあるんです。それはきっと登場人物も読者も同じ感情だろうなと思うので、それを軸に描いているなと思います。
 その上で、その優しさを登場人物たちがどういう出し方をするか、バランスは意識していました。気持ちを前面に出すキャラもいれば、内側にその気持ちはずっと秘めていて、行動にそれが滲んでくるキャラもいると思っているので。
 あとは、それぞれ同性に好かれるキャラにしようっていうのも意識していましたね。薫子だったら女性読者に好かれる、凛太郎だったら男性読者に好かれるとか、そこは気をつけていたと思います。
 自分が恋愛漫画を読んでいて「なんでこの子は、この人のこと好きになったんだろう?」って疑問に思うと、そのキャラクターに対して違和感を抱くようになり、読めなくなっちゃうことがあるんです。
 だから自分が描く漫画の中でも、キャラクターが誰かを好きになる時に、同性の読者でも納得できるような理由があれば大丈夫なんじゃないかと思いました。その結果、同性に好かれるキャラにしよう、というようになったんだと思います。
 なので、「こんな同性の人が身の回りにいたら自分はどう思うだろう?」と常にイメージしながら描いていますし、好意の理由も丁寧に描くようにはしています。


――具体的に同性に好かれそうと思って描いたポイントはありますか?


 薫子が一番不安だったので、一番意識したと思います。
 薫子が持っている純真無垢な性格を、ぶりっ子だとかあざといだとか、捉えられたくないなっていうのはずっと思っていました。薫子には、そう見られかねない部分があるからこそ不安だったんだと思うんですけど。だから、見た目はふわふわしている子かもしれないけど、自分の中に芯がちゃんとあるというのを出すために、3話でずっと特待生で頑張ってますっていうエピソードを出しましたね。

▲名門の桔梗に特待生として通う薫子のストイックな姿が描かれる。

 

●極意3
ドラマを漫画に落とし込め!

――漫画の演出はどのように練習しましたか?


 私はTVドラマが好きなので、参考にすることが多いです。特に好きなのが『Dr.コトー診療所』で、参考にさせてもらっています。最近も観返しました。
 元々は両親が好きで、小さい頃からずっとテレビで流れていました。その後も再放送があるたびに親が観ていたので、自分が年齢を重ねるたびにそのドラマから受ける感情も変わっていったと思います。その中でこういう優しさに触れたら泣きそうになるんだな、みたいな感覚が培われた気がしますね。
 絵的な部分でも、自分としては実写のドラマを漫画に落とし込むという感覚で描いています。だからドラマを参考にした表情とかはすごくありますね。
 後はドラマや映画を観ながら、「自分がこれを漫画にするならどういうネーム切るだろう」って思いながら観る癖はつけています。どこを捲りにする、ここは大コマ、とか。そうすると自分の漫画を描く時の演出の引き出しも増えますし。
 TVドラマの中に限らず、相手が優しくしたと思ってないことでも、自分にとって嬉しいことだったら、泣きそうになる事って現実でもあると思うんです。逆に大したことないと思ってた自分の行動が、相手からはすごい嬉しかったよって言ってもらえる事があったりしますし、そういうコミュニケーションから今の自分の作品ができている気がします。
 自分がこれをされたら嬉しいなっていう感覚や感情をインプットして漫画の中で表現できたらな、と思って描いてますね。自分が実生活でそれをできてるかは別として(笑)。

 

●極意4
表情は、綺麗な線にこだわらない!

――インプットした感情をアウトプットするコツはありますか?


 綺麗に描こうとしないことです。絵が綺麗ですねとか、繊細ですねって言ってもらえることもあるんですけど、自分としては全然そんなこと思ってなくて。線の量も多いですし、よく見ると汚いんですよ。
 特に表情って、読者にそのキャラクターが抱いてる感情の強さが一番伝わる絵になっていることが大事だと思うんです。そこに綺麗かどうかってあまり関係がないと思っています。綺麗な線を描きすぎると、キャラクターが何を考えているか分からなかったり、あんまり感情が伝わってこなくて、ロボットみたいになってしまう事が多いです。そうなるくらいなら、わざと崩したりして、綺麗な画面にこだわらなくていいのかなと思って描いてます。
 私自身、複雑な表情を描きたい時は、わざと手にグッと力入れてちゃんと制御できないようにして描いたりすると、案外うまくいくことが多い気がします。

▲第64話より。弱音を吐いてもいいって思ってもらいたい、と凛太郎に言われた薫子が不安を打ち明けた表情。

 

●極意5
“実力の120%”を発揮した時の快感の味を覚えよ!

――漫画を描いていて一番楽しい瞬間は?


 自分の頭の中にある表情がピタッとはまった時ですかね。
 あー、漫画描いてて良かったー! って、それだけで思います(笑)。めちゃくちゃいい気分。
 あと、私は『ハイキュー!!』が好きなんですけど、その中でも木兎光太郎っていうキャラクターが好きなんです。特に好きなセリフで、「自分の力が120%発揮された時の快感が全て」っていうセリフがあるんですよ。もう本当にそれに尽きるっていうか、そこにたどり着ける時って多分今まで5年間連載してきて少ないんですけど。でも、それがたまにあるから、もう1回あの気持ちを味わいたいと思って頑張れてる時はありますね。


――初めてその120%を発揮できた感覚を感じたのはいつですか?


 最初は『海月のうた』の1コマですね。
 昔から泣いている表情を描くのが一番好きだったんですけど、この場面は泣いているんだか笑っているんだかわからない顔にしたいなっていうのはずっと思っていました。それで、当時の自分が一番納得できる形のものを残せたと思うので、ここで初めてその感覚を知れたんだと思います。

▲『海月のうた』より。自分の歌が嫌いな歌手、音羽の背中を押そうとしていた陸上部の壱馬が、ケガを負い大会を逃してしまう。

 

●極意6
まずは自分が納得いく形で楽しんで描く!

――最後に、新人漫画家の方にメッセージをお願いします!


 とりあえず周りはどうとか関係なく、自分が納得いく形で楽しんで描くのが一番かなとは思います。最初は楽しく描くことを優先していた方が、自分の全力を出し切れたと思えて、後悔が残らないと思います。
 自分が楽しく描いた中に、自分でも気づかない得意分野とか強みがあって、それは編集の皆さんが見出してくれると思います。私自身も、自分に青春ものが合うとは全然考えていませんでした。
 評価は勿論気になりますし怖いですけど、周りから厳しいことを言われるよりも、自分の昔の絵を見た時に、技術云々というより「テキトーに描いてるな」と感じて自己嫌悪するのが一番キツい。それが続くと漫画自体嫌いになるかもしれないし。それは勿体ないじゃないですか。皆さん少なからず、描くことが楽しいと思って漫画を描き始めたと思うので。そうならないために、色んなことを悩む中で堂々巡りになって筆が乗らなくなるなら、最終的には「楽しさ」を優先していいと思います。


――ありがとうございました!


ありがとうございました! 

 

『薫る花は凛と咲く』はマガポケで大好評連載中!

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第116回新人漫画大賞
特別審査員はマガポケにて『薫る花は凛と咲く』連載中の三香見サカ先生!!

締め切りは2026年3月31日当日消印有効! ご応募お待ちしております!!

 

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