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ポイントは女の子の「幸せそう」な姿! 『五輪の女神さま 〜なでしこ寮のメダルごはん〜』木南ユカ先生インタビュー

マガポケで大好評連載中の『五輪の女神さま 〜なでしこ寮のメダルごはん〜』。
料理が取り柄の男子高校生・小湊料(こみなと りょう)が、スポーツ名門校の女子寮で炊事担当を務めながら、料理を通じてヒロインたちとの絆を深めていくスポーツラブコメディです!

木南ユカ先生の出産、育児による休載期間を経て、1月20日から連載が再開! 小湊とヒロインたちの恋愛模様から、ますます目が離せません。

 

今回は、『五輪の女神さま』を連載中の木南先生にインタビューを実施。漫画家を目指したきっかけや連載が決まった経緯、今後の見どころなど、さまざまな話をお聞きしました! 

 

●ラブコメじゃない作品でラブコメ好きに……!?

――木南先生が漫画家を目指したきっかけを教えてください。

 

木南先生:
小学生のころから、家にあった『ドラえもん』や『タッチ』を読んだり、図書館で手塚治虫先生の漫画を読んだり、とにかく漫画が好きな子どもでした。『ポケットモンスターSPECIAL』など、ラブコメじゃない作品でラブコメを楽しむのも好きでしたね。当時から、漠然と「漫画家ってかっこいいな」と憧れていました。

 

――実際に漫画を描き始めたのはいつからでしょうか?

 

木南先生:
幼いころから絵を描くのが好きで、よく『ドラえもん』の模写をしていました。はじめは落描きみたいな感じでしたが、その延長でオリジナルの漫画も描くようになって。高校生の頃は、バトル漫画を描いていた記憶があります。中二病真っ盛りの時期でした(笑)。本格的に描き始めたのは遅い方です。たしか、専門学校に2年通い、1年半ほど会社勤めをした後ですね。

 

――なぜ会社員から漫画家の道へ進まれたのでしょうか?

 

木南先生:
当時の仕事が、結構過酷な環境で……。あまりのしんどさに、「これができるなら、漫画に挑戦しても頑張れるんじゃないか」と思い、会社を辞めて漫画に向き合い始めました。その後、描いた作品を「週刊少年マガジン」編集部さんに持ち込んだところ、初めて担当さんがつきました。

 

――そのときに持ち込んだ漫画はどのような作品でしたか?

 

木南先生:
戦う女の子が主人公の漫画です。今思うと、ちょっと恥ずかしい内容です(笑)。

 

●スランプから脱して挑戦した、『五輪の女神さま』コンペ

――編集部に持ち込まれてから、連載が決定するまでの経緯を教えてください。

 

木南先生:
担当さんから「バトルものじゃない漫画を描いてみないか」と言われて、女の子2人が仲良くするほのぼの系の漫画を描いたら、初めて賞をいただけました。

 

担当K:
月例賞の奨励賞でしたね。

 

木南先生:
その後、ラブコメ作品で新人漫画賞の特別奨励賞もいただけました。そこでようやく、「自分はラブコメが向いているのかな?」と気付いて(笑)。その後、何回か読み切りを描いているうちに、連載のお話をいただけました。

 

――そこから『五輪の女神さま』の連載が決定したんですね。

 

木南先生:
いえ、すぐに決まったわけではなく……。そのころは、漫画への向き合い方が分からなくなっていた時期で、なかなかうまくいきませんでしたね。紆余曲折を経て、新しい担当さんと「もう1回やってみよう」という話になり、また手応えを感じられるようになってきました。その後しばらくして、担当さんが『五輪の女神さま』の企画を持ってきてくださって。コンペ形式でネームを描いてみたところ、ドタバタと連載が決まりました。

 

●スポーツも料理も未経験で連載スタート!?

――元のプロットを読んだときの感想は覚えていますか?

 

木南先生:
プロットの段階では、まだキャラも決まっていませんでしたが、素直に楽しそうな話だなと思いました。ただ、私はスポーツも料理もあまり馴染みがなかったので、そんな自分でも描けるのか不安がありました。

 

――『五輪の女神さま』はスポーツも料理も描写がリアルなので、意外です。

 

木南先生:
本格的なスポーツに関しては1回もやったことがないんです。学生時代は吹奏楽部だったので、運動している人たちを横目で見ていました(笑)。料理も自分で作ることはあまりないです。ちょうど旦那が筋トレを始めた時期だったので、「体づくりのために食べ物は大事なんだ」と知ってはいましたけど、自分の食事で意識したことはなかったですね。なので、スポーツも食事も改めて取材・勉強して描き始めました。自分でも知識が深まり、読者の皆様と一緒に楽しめていて、描きがいがあります!

 

●先生の推しキャラは……?

――プロットの段階ではキャラが決定していなかったとのことですが、魅力的なヒロインたちはどのようにして作り上げていったのでしょうか?

 

木南先生:
初めに生まれたヒロインは、柔道部でギャルの神崎京子(かんざき きょうこ)です。柔道には硬派なイメージがあったので、ギャルと柔道の組み合わせに意外性があって気に入っています。水泳部の一瀬結月(いちのせ ゆづき)もすんなり決まりました。一瀬のビジュアルは、旦那が好きなゲームキャラから影響を受けて、ポニーテールに(笑)。夏木日鞠(なつき ひまり)は、自分の中の「可愛い」イメージをかき集めて作りました。

 

 

 

――では、女子体操の諸刃(もろは)かおるは?

 

木南先生:
もろちゃんは、担当さんの「ひとりぐらいボーイッシュな子がいてもいいかもしれない」という発言から生まれました。ボーイッシュというよりは子どもっぽい性格になりましたが、お気に入りです!

 

――小湊のキャラクターは、どのようにして生まれたのでしょうか?

 

木南先生:
最初にあったプロットの存在が大きいかもしれません。小湊は、「俺がなんとかしてやる」と強くみんなを引っ張るタイプの男の子。私はこれまでそういうキャラを描いたことがななかったので、あまり独自の解釈は入れず、当初のイメージを崩さないよう描いています。

 

――個性的な登場人物たちの中で、木南先生の推しは誰ですか?

 

木南先生:
描いていて楽しかったのは、日鞠のライバルとして登場した吉住(よしずみ)りんごです! もろちゃんも描きやすいですね。ちょっと子どもっぽくて奔放なキャラが描きやすくて好きです。でも、一人しか挙げられないなら、一瀬を選びたいかなぁ。理由は、ドタバタで始まった連載の中で、トップを切って活躍してくれたイメージがあるから。初連載で右も左も分からない中、一緒に大変な時期を乗り切った仲間のような存在です。

 

――好きなエピソードや印象に残っているエピソードはありますか?

 

木南先生:
もろちゃんが小湊に「自分のこと抱けるっスか!?」と言う回があるのですが、そういったしょうもない回が好きです(笑)。日鞠が親に連れ去られそうになるエピソードで、小湊が日鞠に「手始めに服を脱いでくれ」と言うシーンも、同じ理由で好き(笑)。

 

 

●満たされている女の子を嫌いな人はいない!

――『五輪の女神さま』は、栄養に気を配った“メダルごはん”も特徴です。メダルごはんはどのようにして考えているのでしょうか?

 

木南先生:
担当さんにアイデアをもらうことが多いですね。

 

担当K:
木南先生が調べるときもあれば、我々の方で調べていくつか提案するときもあります。まず話の展開を考えて話し合った上で、その内容に当てはまる料理や調味料は何だろう、と考えていくんです。

 

木南先生:
「これに当てはまる料理は何か」と毎回悩みます。パズルをしているイメージです(笑)。

 

――では、今までに登場した中で特に印象深いメダルごはんはありますか?

 

木南先生:
食べてみたいのは、「飯盒炊爨(はんごう すいさん)」の回に出てきたヨモギカレーです! 美味しそうな気がするけど、食べる機会が全然ないですね(笑)。

 

――女の子たちが美味しそうにメダルごはんを食べる描写も見どころですが、特に意識していることはありますか?

 

木南先生:
美味しいごはんを食べるときは幸せな瞬間だから、なるべく幸せそうに描きたいなと思っています。満たされている女の子の姿が嫌いな人はいないと思うので! あとは、表情がワンパターンにならないように意識しています。

 

●休載を経て、心境に変化が……

――昨年6月からの休載期間を経て、1月20日から連載が再開しました。心境の変化などはありましたか?

 

木南先生:
実は、休載前に「やりたかったことを全部やっちゃった」と燃え尽きてしまって、「この先どうしよう」「何の話を描けばいいんだろう」と悩んでいました。そんなときに出産でお休みをいただき、いろいろ振り返る時間ができて、少しずつ次のことを考える余裕が生まれてきて。連載中だと新しいアイデアもなかなか出てこないので、お休みをもらったことで、より前向きに挑めるようになったと思います。

 

――今後の展開で注目してほしいポイントを教えてください。

 

木南先生:
スポーツものなので、みんなこの先もどんどん成長していきます。女の子たちの頑張る姿を見てもらえるとうれしいです。

 

――恋愛面も大きく動き始めています。小湊とヒロインたちの恋の行方も気になるところですが……。

 

木南先生:
そうですね。今、小湊とヒロインたちの関係がどんどん深くなっているので、そこも「まだ付き合わないのか」とドキドキしながら楽しんでもらいたいです。

 

担当K:
「激辛早食い対決」編は、いい意味でくだらない話です(笑)。木南先生が「休載明けなので楽しい企画をやりたい」と提案してくださって。このくだらなさは、みなさんに肩の力を抜いて楽しんでいただけるんじゃないかなと思っています。

 

木南先生:
ちょっと力の抜ける回で、私も好きです(笑)。

 

――木南先生が現在注目しているマガポケ作品を教えてください。

 

木南先生:
連載終了したのですが、『花園さんちのふたごちゃん』が好きで、毎週読んでいました。連載中のものだと、『イジらないで、長瀞さん』が好きです。週マガでも『彼女、お借りします』や『五等分の花嫁』を愛読していますし、面白くて女の子がかわいいラブコメが好きですね。あとは、『十字架のろくにん』など、ちょっと過激な作品もお気に入り。最近だと、『インフルエンサーにストーカーされています』の連載が始まったときもすごくワクワクしていました。恐怖とギャグが混ざっているのがたまらなく面白いんです。

 

――それでは最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

 

木南先生:
『五輪の女神さま』は、料理もスポーツも詳しくない私にとって、「挑戦するしかない」作品です。連載中は不安になったり苦しかったりすることもありますが、読んでくれる人や担当さんのおかげで楽しい思いもできていて、本当に感謝しています。今後は今までよりもキャラたちが深い関係になっていくと思うので、そういうところも楽しみにしてもらえるとうれしいです!

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