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『Fate/Grand Order –turas realta』作者カワグチタケシ×『FGO』シナリオライター東出祐一郎豪華対談!後編

「別冊少年マガジン」で連載中、カワグチタケシ先生の『Fate/Grand Order –turas realta』第五巻発売記念!
『Fate/Grand Order』シナリオライターの東出祐一郎先生とカワグチ先生に対談してもらいました。

 

後編では『FGO』の独自の世界観や東出先生原作の『Fate/Apocrypha』などについて熱く語っていただきました!

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『Fate』シリーズのメディアミックスについて語る!

――東出さんをはじめ、TYPE-MOONのシナリオライターの皆さんにはコミカライズ各話の監修をお願いしています。

 

カワグチ先生
どういった基準で確認いただいてるんですか?

 

東出先生
まず何よりも優先して確認させていただいているのは、「TYPE-MOONルール……世界設定からはみ出しているか否か」ですね。これが一番重要だと思います。でもここだけの話、そもそも『FGO』も、そこから多少はみ出しているような気がしますが……面白ければ良し、ということで。だからカワグチさんのネームについても、面白さ優先で柔軟に対応させてもらってます。

 

カワグチ先生
監修だけでなく、たくさん質問させていただいたり、無茶なお願いもしてしまっているので、いつも本当にすみません。

 

東出先生

質問は描く前にしていただいた方が修正はなくなるので、こちらとしてもありがたいです。無茶なお願い……ありましたっけ?

 

カワグチ先生
原作にない設定、例えばマスタースキルの『礼装起動』や『瞬間強化』に新たにルビをつけていただいたり、お願いした立場で聞くのも変ですが、ああいうものはどのように決めているんですか?

 

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↑マスタースキルの発動シーン



東出先生
ライター陣はチャットアプリを使って相談しています。ルビ振りは奈須さんにお任せすることが多いですね。あとはたとえば「オケアノス」の場合、「冒頭でアーチャーがドレイクの仲間になっていいのか?」という質問をいただきましたよね。

 

カワグチ先生
はい、大きな変更になるなと思ったので、ネームにする前に確認させていただきました。

 

東出先生

ああいう物語の核となる議題の時には、ライターチームでしっかり議論した上で決めています。あのケースは物語として違和感がないし、設定的な齟齬も生まれないからOKという結論に達しました。

 

――東出さんが執筆されたスピンアウト小説『Fate/Apocrypha』はTVアニメ化もされました。

 

カワグチ先生
僕はコミカライズの連載前に読みました。もし読んでなかったらコミカライズの「オルレアン」のクオリティが違っていたというくらい世界観の理解が深まりました。そしてとにかく面白かったですね。天草が最高だった……。

 

東出先生
『stay night』でできなかったことをやろう、というのが『Apocrypha』のコンセプトでした。天草を出したのも、実はそういう理由ですね。元々はお蔵入りになったオンラインゲームの企画があって、そのネタを使って短編を書きませんかと出版社の方からご連絡をいただいたんです。それで奈須さんと相談していたんですが、その際、ジークの胸についているのがウルトラマンのカラータイマーみたいだから、3分間限定で活躍できる設定はどうか?であるとか、色々とアイデアをだしたら奈須さんにも面白がっていただけて。話も盛り上がっちゃったので、「よーし、せっかくだったら長編にしてみよう」と。

 

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↑『Fate/Apocrypha』より、ジークフリート。

カワグチ先生
そんな成り立ちだったんですね。書いていただけて良かったです、本当に面白かった。アニメになりましたけど、メディアミックスの際に気を付けていることはありますか?

 

東出先生
それぞれの媒体で最大限に面白くしてもらいたい、と考えながら監修、あるいは脚本など担当しています。『FGO』プロジェクト全体という意味では、これはクリエイター人生で一度あるかないかってくらいの大きな仕事だと思っているので、この機会をとにかく楽しもう、と思って仕事にあたっています。

 

――コミカライズは第五、第七特異点、そして終局へと向かっていきます。

 

東出先生
カワグチ先生がティアマトをどう描くかが楽しみですね。バビロニア(第七特異点)と終局をどう表現するかでこの漫画の最終的な評価が決まると思います。イ・プルーリバス・ウナム(第五特異点)は、ロンドン(第四特異点)までの評判を受けて容量を増やしたシナリオで、バビロニアもかなりボリュームがあるので……カワグチ先生、大変そうですね(笑)。

 

カワグチ先生
完結まで何年かかるんだろう……(遠い目)。でも、最後までしっかり描き切りたいですね。僕自身、これから先の章で描きたいと思っているシーンとかはたくさんあるし、期待してくれている読者もいると信じているので、原作に対して恥ずかしくない作品として仕上げたいです。

 

東出先生
たいへん嬉しいですし、心強いお言葉です。ここまでのお話もすごく面白いので、この調子で最後まで走り切ってほしいです!

 

――最後に、別マガを読んでいる『FGO』ファンの皆さんにメッセージをお願いします!

 

カワグチ先生
「オケアノス」では、各キャラの魅力を余すことなく伝えられるよう、精一杯頑張ります! 他にも見どころはたくさんあるので、期待していただければ。

 

東出先生
物語もさらにドラマチックに展開されていくので、ぜひゲームと共にカワグチ先生の描く『FGO』の世界観を楽しんでいただきたいです。

 

東出祐一郎先生

シナリオライター。
株式会社ウィル(現ウィルプラス)に所属後、独立してフリーランスに。
代表作品に『あやかしびと』『ケモノガリ』『Fate/Apocrypha』など。

 

カワグチタケシ先生

漫画家。
代表作品は『女王陛下の補給線』など。

 

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