☆前編はコチラ!
読者を意識した画面作りを!
――作品を読んでみて「ここは直したほうが良い」と思う部分はありますか?
春場:ズバリ、絵です。この頃は自分の絵柄にこだわりを持ちすぎていて、「読者が一番可愛い・カッコいいと思ってくれる画面作り」が出来ていないと思います。
――たしかに現在の『五等分の花嫁』の絵と比べると、だいぶ違いがありますね。それでは春場さんはどのような練習をして今の絵に変わったのでしょうか?
春場:当時は、ある一人の作家さんの絵に憧れていたので、その人の絵柄に固執していました。
だからこそ、その作家さんの良いところだけでなく、良くない部分まで参考にしていたので、「可愛さやカッコよさ」を追求できていなかったのだと思います。
今は、他の色々な漫画を読んで可愛いと思ったキャラクターだったり、テレビを見ていてカッコいいと思った角度を参考にしたりして、絵を描いています。
ーー『五等分の花嫁』では、「ヒロインが可愛い印象的な画面」が凄く多いと思います。絵柄以外で何か気をつけていることはありますか?
春場:「画面の大きさ」と「構図」でしょうか。
「画面の大きさ」を自由に変えることで印象の強弱を操れるのは、漫画の強みです。だからこそ、強調したいシーンでは大きく見開きを使うことが多いです。
そして、そのシーンをどのような「構図」で切り取るかも重要で、顔のアップの方が良いのか、そのセリフを言う相手も映っていたほうが魅力的に映るのか、日々試行錯誤しています。
⬆︎あえてヒロインの表情を見せないことで、読者をゾクッとさせる1コマ。
⬆︎前の1コマがあったからこそ、ヒロインのお茶目な可愛さが際立つシーンだ!
何でも試して、
最後まで完成させる!
ーーでは最後に、新人賞を目指す皆さんに一言お願いします!
春場:漫画を描いていると、どうしたらより面白くなるか分からず、行き詰まることもあるかもしれません。
それでも、とりあえず何でも試してみた方が良いです。そして、その作品を絶対に完成させること。完成させないとそのアイディアに価値はないと思います。
自分のアイディアを詰め込んだ作品を完成させて外に出し、客観的な評価を知りましょう。
それが面白いと評価されたなら、次回以降は自信をもってそれを武器に作品が描けますし、ダメだったらそれを改善するだけです。とにかく完成させましょう。
客観的評価を知って視界が開けることは、きっと次の作品への推進力になると思います。頑張ってください!
ーーありがとうございました!
(※この記事は週刊少年マガジン2019年15号に収録されたものです)
第102回新人漫画賞締め切りは2019年3月31日(日)当日消印有効!
新人賞の詳しい応募要項は週刊少年マガジン公式サイトをチェック!
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(終わり)