勝負の世界でしか
生きられない人々がいる
人は彼らを
ギャンブラーと呼ぶ
これはある編集者の物語である
講談社内において
その「反骨」の精神を
恐れられた無頼の編集
その男の名はーー
イノウエ。
さて、読者の皆さんは『哲也ー雀聖と呼ばれた男ー』をご存知でしょうか?
(原案/さいふうめい 漫画/星野泰視)
かつて週刊少年マガジンにて連載され人気を博した、実在の(そして伝説の)「博徒」……阿佐田哲也氏の半生を描いた作品です。
彼は、麻雀の戦術を体系化したり、文芸の中に麻雀を取り込んだりと、
単なる「ギャンブル」であった麻雀を「知的なゲーム」へと押し上げた功労者でした。
『哲也』で描かれるのは、阿佐田氏のまさに青春時代。
戦後の復興期、信頼できる師匠や友と一緒に、
トリッキーな博打打ちたちと、
金、プライド、そして命を賭けた勝負に身を投じます。
トリッキーなキャラクターたちや、独特な制限付き麻雀ルールなど、
頭脳ゲーム的な観点で非常に見どころの多い本作ですが、
何と言っても哲也たちがライバルたちを打ち負かす「イカサマ」に大きな魅力があるのは間違いありません。
絶対不利を覆す、一発逆転の技……
そこには確かな「ロマン」があります。
しかし……
「作中で描かれるイカサマなんて実際には使えないのでは?」
とお思いになることでしょう。
実際に、現代ではほとんどの麻雀では
そんな「イカサマ」がまかり通ることはないと言っていいでしょう。
でも……
もしその「イカサマ」が現代の日常生活で役に立つとしたら……?
週刊少年マガジン編集部が、その技術を日常生活に応用できるか検証してみました。
◼️『燕返し』◼️
己の手前の牌山に「上がり牌」を仕込み、素早く手牌と入れ替えるイカサマ。
これにより、天和を炸裂させることで確実な勝利を手にする。
ーー講談社の3階、社員食堂。
週刊少年マガジン編集部のイノウエがニシジマ(ちょっと上の先輩)と夕飯を食べに来ています。
(マガポケベース担当ニシジマ)
ニシジマは、この前の健康診断がとてもヤバかったので、バランスを重視し、値段が少し高くのには目をつぶり、「定食&小鉢」を選択。
(「親子炒り卵定食+とろろ」品目が豊富で◯。ご飯大盛り)
一方、最近ちょっと金欠気味なイノウエの選択は「かけうどん」。
(「かけうどん」緑の野菜がちょっと嬉しい)
ではでは「いただきます」。
ニシジマ「……?」
イノウエ「うまいっすね」
ニシジマ「うん。うん…?」
…………お気づきになられたでしょうか?
そう、ニシジマの油断をつき、
イノウエの「技」が発動していたのです。
〜【replay】〜
そう、この写真の間のわずか一秒未満の刹那に、「それ」は仕掛けられていました。
「それ」とはーー
「燕返し」!!!
哲也の師である房州の得意技「燕返し」。
それはここ講談社の社内食堂で再び蘇りました。
哀れニシジマは、イノウエの技により、
最後まで「真実」にたどり着けず、かけうどんを完食。
(何かがおかしいと感じる人)
仕方ありません。
イノウエの「イカサマ」を見破れなかったニシジマに運がなかったのですから。
(1話に出てくるおっちゃんもこう言ってます)
食事が終われば、二人は編集部に戻ります。
彼らが所属する週刊少年マガジン編集部は、講談社の15階にあります。
ニシジマ「帰るか」
イノウエ「自分はお手洗いに行ってから帰ります。お先にどうぞ」
食堂は3階にあるので、15階に帰るのも一苦労です。
ニシジマ「ハァ……ハァ……ハァ………」
ニシジマ「…………きっつ。でも、やっと着いた」
ニシジマ「えっ」
イノウエ「エレベーター」
◼️『エレベーター』◼️
牌を手の内に握り込み、必要に応じて手牌と入れ替えるイカサマ。
イノウエ「エレベーターです」
ニシジマ「 あっ、はい」
(終わり)
【大事なお知らせ】
アプリ「マガジンポケット」にて『哲也ー雀聖と呼ばれた男ー』の全話読破企画が11月1日(水)より開始中!!!
丸1巻分が無料なのに加え、全話値下げ!
さらに1日1話ずつ無料公開しております。
『哲也』ファンも、まだ未読の方も、ぜひこの機にマガポケで読みましょう。
『燕返し』も『エレベーター』も登場するぞ。
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