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3年ぶりの快挙! 特選受賞作出る!! 第108回新人漫画賞、結果発表!!

半年に一度開催されている「週刊少年マガジン」新人漫画賞。

 

特選1本、入選1本、佳作4本を含む総勢17名が雑誌とWEBで掲載決定!
今回は第108回新人漫画賞の結果を発表します!

 

【特選】1本

果坂 青『GALAXIAS』50p

金城宗幸先生コメント:
画力がエグい。キャラ、竜、女の子、バトル、抜け目なく全てが気持ち良すぎる絵の連続。漫画、エンタメの美味しいとこだけをハイブリッドしたスーパーキメラのような作品。文句なく素晴らしい。なので、ここから先は発明が見たい。作者にしかできない表現の発明があれば、一瞬でヒット作家になれると思う。将来が楽しみでしかない。

 

ノ村優介先生コメント:
上手い!! 冒頭1ページ目から期待させられる画力・画面構成・コマ運び。すでに連載していておかしくないレベル。何より作家さんの「好き」が伝わってくるのが心地よく、ページを捲る手が軽かったです。あとヒロインの表情がコロコロ変わって可愛い! 画面的なパンチ力は十分なので、もっと読者を気持ちよく主人公に乗せられれば、面白さは2倍にも3倍にもなると思います。

 

編集部コメント:
巨大な生命体“竜”の脅威と戦う王国で、家族を失ったネレイドはジオと名付けられた竜の少女と何故か暮らす事になり……。画力・演出とも高いレベルで、後半の戦闘は手に汗握りました。セリフのセンスも良く、何気ない一言や表情にドキッとしますね。次のテーマは連載に耐えうる主人公を生み出せるかどうか? 楽しみにしてます!

 

「週マガ」30号&「マガポケ」に掲載中!!

pocket.shonenmagazine.com

 

【入選】1本

澤田コウ『ツンな彼女と成しトゲたい』41p

金城宗幸先生コメント:
ずみちゃんがいちいち可愛い。ギャグとエロのバランスが上手い。漫画が上手い。28Pの、ちゅーしたいと吐露するずみちゃんのチラ見えるブラの柄の描き込みが最高。執念を感じた。いちいち面白いし、いちいち可愛いし、アイディアが詰まっている。こういう執念を忘れずに、分厚いマガジン連載陣に加わってほしい。

 

ノ村優介先生コメント:
摑みが凄い! 画的なインパクトも抜群!! 彼女とキスをしたい、でもしようとするとトゲが出ちゃう。【目的】と【障害】が一本化されてわかりやすく、すんなり話に入り込めました。読者の見たい気持ちをくすぐるネタや構成が気持ちよかったので、主人公のバカバカしい反応やセリフに作家さんの独自性が加わればより強力な武器になるはずです。

 

編集部コメント:
素晴らしい画力で描かれるキャラクターの生き生きとした表情、そしてラブコメながら動きと迫力のある演出を非常に高いレベルで表現できていて、お見事の一言。そして何より、どんな困難に直面しても主人公の一貫した明るい価値観によって物語が推進していくので、読み手を元気づけられる力を感じました。早く連載作品を読みたいと思える才能です。

 

佳作4本

蟻地獄『依代狩り』49p

金城宗幸先生コメント:
キャラデザが凄く良い。惹きつけられる絵。首の鎖が外れるシーンが気持ち良い。それに幹部のイケメン君も良き。一方で、キャラが棒立ちのシーンが多いのが惜しい。もっと一コマ一コマ工夫して、見ているだけで楽しいシーン、バトル、セリフを追求してみては。

 

ノ村優介先生コメント:
画に華と色気があり、空気感まで描ける方。キャラデザもカッコよくアクションにも勢いがある。「これを描きたい!」が伝わってくる。あとは説明シーンでも読者が飽きないような画面作りやコマ割りを工夫できれば、印象はグッと良くなると思います。

 

★さらに金城宗幸賞!!
尾崎 海老太郎『エイリアン×エイリアン』50p

金城宗幸先生コメント:
ラスト2ページが素晴らしい。このぶっ飛んだ設定、キャラクター達の物語を少年漫画の王道的な読み味にしているのが上手い。面白い。心情描写も巧み。あとは絵ヂカラ。お金を払って読みたくなる画面になると、もの凄い作家になりそうです。

 

ノ村優介先生コメント:
感動しました……! 冒頭からどこへ連れていってくれるんだろうという展開。でも読み終わってみたら凄く気持ち良く収まっている一本の短編映画のよう。キャラ達にも読み終わった頃には愛着が湧いています。あとは絵だけ……! 描いて描いて描きまくって、絵の底力をぜひ上げていってください。

 

金子 新『Bloody Fake』50p

金城宗幸先生コメント:
小気味良い台詞回しと逆転のフェイクが爽快な良作。タイトルの頭文字からも某作品への愛が溢れていて、ニヤつきながら読みました。この作風でいくならもう、現代日本で男と男のフェイクバトルを描いてほしい。

 

ノ村優介先生コメント:
ジャーナリストという画的に派手さの出しづらい職業を、ドラマチックに美しく描ききった痛快作。話の動線も無駄が無く、最後までストレスなく気持ちよく読めました。ラストもスカッとカッコいい! ただ丁寧ゆえに先の展開が読めてしまうので、もっと意地悪になれると良いと思います。

 

★さらにノ村優介賞!!
佐伯 直『エターナル・ゲート』49p

金城宗幸先生コメント:
漫画の表現を深く理解したコマ割り、演出が光る快作。ページを捲らせることに特化したネーム力は新人離れしたものを感じます。ここからキャラクターや設定に、人の心を摑むオリジリティが出るとさらに化けるのでは。

 

ノ村優介先生コメント:
拙い画面の中に確かに光る才能。ページを捲らせる漫画的腕力と、目を止めさせる思い切った構図が作品を飽きさせずに読ませてくれました。ネーム力はもう抜群、これからは読者が憧れるようなキャラクターや世界観、設定が出来れば鬼に金棒ですね。

 

【特別奨励賞】11本

白石 仗『グリムハート』50p

編集部コメント:
キャラクターとコメディが面白く、テンポも良いのでストレスなく読むことができました。ストーリーにもどんでん返しがあって最後まで飽きさせない内容になっていました。こだわりさえ持てばもっと上手くなる絵だと思うので手を抜かずに描き続けてほしいです。

 

斜木 斜矢『青天のヘキレキ』50p

編集部コメント:
転生モノという切り口がキャッチーなバスケ漫画。躍動感溢れるバスケシーンが素晴らしかったです! 読者の度肝を抜こうとする気概を画面からヒシヒシと感じました! 一方、主人公の好感度が低かったのが勿体無いところ。もっとカッコいいキャラを作る意識を!

 

ジャック『星流し』50p

編集部コメント:
苛められている女子高生に初めてできた友達は宇宙人だった!? 冒頭の「星流し」シーンで読者の気を惹き、2人の女子高生のどちらが宇宙人なのか絶妙にバレないよう展開しつつ、親友になった後に真実がわかる構成が見事。絵力はあるが可愛さも加わればさらにファンを増やせる。

 

亞村 晃『あばれんぼうのサンタクロース』48p

編集部コメント:
暴力で生きてきたチンピラが、荒んだ町でサンタクロースを目指す。ネタの手数を緩めることなく最後までコメディを貫いたのは素晴らしい。ただ、実はドラマ部分が曖昧なので「何のための話なのか」を見失いがち。そこが改善されれば感動要素もより示せたはず。

 

19歳『共食いレンガ』50p

編集部コメント:
キャラクターの育て方が上手い! 限られたページのなかで、登場人物の人となりや立場を活かした印象的なシーンを数多く作れている。更に、コミカルとリアルが同居する読み味も魅力的な作品だった! ただ、美点が多かっただけに、クライマックスの物足りなさが惜しい!

 

藤井 一樹『英霊への鎮魂歌』50p

編集部コメント:
心情描写が素晴らしく、心に響く傑作! ラスト、主人公がタイムスリップの意味に気づき葛藤するシーンは、グッときました! 構成力、そしてドラマを描く力は飛び抜けていると思います! キャラのプラスの感情をうまく表現できるようになれば、デビューはすぐそこです!

 

涼風 そら『不朽のモノたち』50p

編集部コメント:
シリアスな展開を女の子の可愛さで中和して読みやい作品に仕上がっていました。中盤からのひっくり返しも見事。読者を驚かせようとする心意気を感じました。セリフが多いのと、プロットの大胆さに気を取られ淡白なキャラクターに終始したのが惜しいです。

 

沖田無無『殺る気十分??』31p

編集部コメント:
ハイレベルなコントを観ているかのような、キャラ同士のリズミカルな掛け合いが印象的な作品。最初から最後まで読みやすく、絵の好感度も高い。とはいえ、全体的に少しあっさりしている気はするので、次回作では濃厚なドラマや痛快なアクションを読んでみたい。

 

樹 梨叶『離してくれない桐生さん。』33p

編集部コメント:
巨乳の黒ギャル・桐生さんが魅力的でした。睨みをきかせる不良モードから柔和な顔のデレモードまで、桐生さんの感情がモロに出る百面相が楽しく、センスを感じさせる作品に仕上がっています。表情豊かな女性キャラを描ける強みを生かして、次回作も頑張ってください。

 

石田『携帯の投げ方』50p

編集部コメント:
すごく小さな物語にもかかわらず、キャラクターの魅力とテンポの良い会話で最後まで楽しく読めました。個性を感じます。タイトルの回収の仕方もうまく決まっていました。自分らしさを大切にしつつ画力向上への努力さえしていただければデビューは近いと思います!

 

西山西子『ラン』50p

編集部コメント:
走るのが好きだがケガで松葉杖状態の安海は、人前で声が出せない山片の走りの自主練を手伝うことに。キャラの表情や行動が真っ直ぐで生き生きしていて読み手の感情が揺さぶられた。絵の技術がまだ拙いので、画力アップして丁寧に描けると感動の度合いもアップします。

 

このほかにも、8作品が奨励賞を受賞しました!
たくさんのご応募ありがとうございました。

 

金城宗幸先生の総評:
似たり寄ったりではなく、いろんな個性の作品ばかりで楽しかったです! 執念を感じたり、画力に圧倒されたり、荒削りだけど何か心を摑まれたり、それぞれの作者が抱える今しか描けないものを見られた気がして面白かったです。それを続けてください。そして面白い漫画を世に産んでください。週刊少年マガジン本誌だけじゃなく、今は別マガ、マガポケなどいろんな連載の場所があります。その場で輝けば漫画でメシが食えます。頑張ってください。皆さまの次の作品を、一読者として楽しみに待ち望んでおります!

 

ノ村優介先生の総評:
初めてこんな大役を務めさせていただきありがとうございました。皆それぞれの強みを持っていて、荒削りながらも作家さんの確固たる意志を感じる作品が多く、僕も勉強させていただきました。てか皆さん上手過ぎ! 嫉妬!! 入賞された方はこれから連載を勝ち取り誌面に出ていく上で常に読者を忘れないでいてください。自分が楽しいのはもちろんのこと読者を楽しませることを考え続け、期待されるものを見せて、かつそれを超えていってほしいと思います。皆さん、次はマガジン本誌で会いましょう!

 

第109回新人漫画賞原稿大募集!!

第109回新人漫画賞の締め切りは2022年9月30日(当日消印有効)。
特別審査委員長は『黙示録の四騎士』の鈴木央先生にお願いしています。
ご応募、お待ちしております!